去年の9月以来ずっとこの毎月の案内書を読ませてもらってきました。
先月には8月の案内書もいただき、9月から11月までの分ももう書けたと
言われたので、それも下さいと貰ってしまいました。
その中の3か月分には「明るみに出ていない事」として1~3までが綴られています。
当事者が自分たちの思いを書いたものは他にもいろいろあるのかもしれません。
あるとしてもそれは別の面で社会人として活躍していられる方々で
そういう人を何人か知っていますし、その方たちの本も読みました。
比べるわけではありませんが、ほとんど病気が癒えてその上で
自分の病気時代のことを回想または告白された本では
何か差し迫ったものが欠けるような気がします。
それに、誰かが言っていましたが、それらの本を読むとまるで
「見習って頑張ればこのように治る」と言われているようで
よけいにつらくなる、ということでしたが、そうだろうと頷けます。
この集いの案内書に書かれた文章は
ご自分が現在、精神疾患という病に苦しんでおられる
まさにその状態の中で書かれたものです。
ですからその一語一語には重みがあります。
もっとも周囲の人から見ればこの著者のことを
「とても立派で、うちの息子もこの方のようだとどんないうれしいことか」
と母親たちはときどき噂をしているほどです。
ですがやはりこの著者も病気の中におられるのです。
だからこそこの、原稿用紙1,2枚の中に
あふれるような思いを、今現在の事として
表現されているのでしょう。
この前、「去年の7月に書いた案内書の文が
支援センターの通信冊子に載って好評だった」と聞きました。
その頃はそういうことも全く知らなかったので
その文章も見せてもらったのです。
聞けばそのころからこういう長い案内書を
書くようになられたのでしょうか。
主題や主張は同じでも、それ以来どんどん筆が伸びて
最近のものはもう、一つの論文と言ってもいいようなものになっています。
著者の特徴は、自分のことを書いているのではなく
精神疾患を持つ人間全般について書いているところです。
もちろんご自分の経験の沿って書いておられるのですが
周囲の友人や知人の思いを総合してまとめておられるのだと思います。
「明るみに出ていない事」とは何なのでしょうか。
当事者でなければ書けないこと、その思いを文章に現わしてこそ
第三者に伝えられることがあります。
この「明るみに出たいないこと」のシリーズも読み応えがありますが、
その合間に書かれた「私達の反乱軍アンケート」というのもまたすごいものです。
病気でないものに対する鋭い問いが迫ってきます。
これらの文章を、これらの告発を、ぜひ大勢の人に読んでもらいたい
そういう思いでいっぱいです。
このささやかなブログも最近では数十人が見に来てくれているようですが
あまりにも小さな世界です。
いつか数限りない多くの人が読んで精神の当事者についての
本当のことを知る事が望まれます。
昨日もらった12月の案内書には「…それは病気のサインかも!」という
病気の初期について書かれたものでした。
これらの文章を集めて本にしようという人が出てくるまで
せめてこの欄に内容を書きとめておきたいと思っています。
前説が長くなってしまいました。
この後時間を追って「集いの案内書」と称する
「精神疾患についての考察」を紹介していきます。
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