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近江湖西会家族会へようこそ!

精神障がい者の家族と支援者の集まりです。

家族会交流会

2017-12-19 20:10:49 | 集会の報告

「家族会交流会」ってちょっとおかしい名前と思いませんか。

実ははじめ、「家族会忘年会」をするつもりでした。

ですが社協の助成金を使わせてもらうことにすると、忘年会というのは遊んでいるみたいで

差し支えるかも、それに家族会に入ってない方を二人ほどお招きするので

名前を交流会に変えようと決まったのです。

昼食もお弁当を買うのでは助成してもらえないからと

急きょ、材料を買ってご飯を炊いたりトン汁を作ったりと大忙しでした。

「お楽しみサロン」でいつもお借りする会館だったので勝手がわかっているとはいえ

会員だけでの調理はそれはそれで大変でした。

それでもみんな気心の分かったものばかり

何とかうまく行って胸をなでおろすやら喜ぶやらでした。



今日この会館を借りたのは、会員から、いつもはお客さんばかりにカラオケを使ってもらうけど

一度くらい、自分たちも歌いたいものだ、ということになったからです。

若くないものばかりの集まりですが

自分たちがこんなに無心になって歌えるものなのか、と改めて驚きます。

12人だけの集まりだったこともあって次々と順番に歌い

少なくとも今日は日ごろの悩みが吹っ飛んだようでした。



手作りのお昼ごはんが済んでもなお、申し込みがあり

今日はカラオケ三昧の一日でしたが、なんとなくみんなが晴れ晴れとした顔で帰りました。


始まって間もなく会員の一人に急用の電話が入り、帰っていきました。

送迎の手順が狂い、どうしよう、と相談しましたが、

すぐにみんなの話し合いがまとまり、それぞれの申し出で

手はずよく送っていくこともできました。

さすがにもう3年もこの仲間で行動していて協力体制が整っていることを感じました。


後片付けも誰ともなくしゃんしゃんと出来て、このメンバーのお互いの信頼や友好が

いつまでも続くといいなと思います。

こういう仲間同士の気持ちから、精神保健に対する積極的な思いや働きが

生まれてくるのではないでしょうか。



今日の会合は名前の通りよい「交流」ができたと思います。


















湖西会の運営

2017-12-12 14:46:28 | いろんな想い

先週の家族会定例会に引き続き今日は事務的な用事をするために集まりました。

この家族会は常連のメンバーとして登録している人は15名です。

その中ではたまにしか出席できない人もいますから

たいていの場合出てこれるのは10名ほどです。

ただ集まっておしゃべりなどするだけなら場所さえあれば簡単なことです。

この湖西会としては、以前作業所の事業所として使っていたところを

今は家族会の集会所にしてもらっているので

それはとてもありがたいことなのです。



ですが家族会というものはただ家族が集まって慰め合うものだけでいいのでしょうか。

そうではないと思います。

この地方の街では障がい者の事だけでもなかなか援助が出来ていない状態です。

ましてや精神障がい者の家族というものにまでは

行政側にも一般市民にも想いを届けてもらうのは難しいのです。

ですから家族会はできる限り皆様にその必要性を知って頂こうと

さまざまな研修会や講演会などをしようと計画をしています。


来年2月には県立総合センターの医師をお招きして

精神障がい者の家族のことをお話していただくことになりました。

家族というものの立場、心得、家族会の必要性

また担当医師と家族との関係などについてお聞きするつもりです。

そのためにしなければならないことはたくさんあります。

医師への要請や会場の確保はもちろんですが

出来るだけいろんな方々にも聞いていただきたいので

ご案内のチラシも作らねばなりません。それを配りに行くことも必要です。

当日のプログラムの作成や講演者へのお礼のことも考えねばなりません。


そういうことを誰がするのでしょうか。

この家族会は家族だけの集まりで事務局があるわけではありません。

二人ほどはそういう事務仕事ができますが

たいていは普通のお母さんお父さんなどの家族で

しかも長年障害の子供に苦労を重ねて来ています。

やっと気持ちが晴れる場所ができたとホッとして集まってきています。

そして誰もがそういうことを何とか手伝いたいとも思っています。

ですが月2回くらいの集会でやろうとするのは大変です。


お金のことも問題になります。

一つのグループを作り何かの事業をしようとするとお金も必要になります。

市や社協の助成金をもらうためには書類を書いて提出せねばなりません。

誰か書ける人が書いて出すとしてももらったお金の会計を管理して

その精算書を提出する義務があります。


このような事務仕事は障がい者を抱えている親や兄弟姉妹たちにとっては

大きな負担が生じてしまいます。

それでも何とかして家族のつながりを持ち

精神障がい者の家族会というものの必要性を皆さんに知って頂きたいのです。

障がい者当人を支援するのと同じくらい大事なことだと言えるのではないでしょうか。


家族だけが集まっている家族会の運営というのは本当に難しいものです。

それでも一つの事業が成功し、よかったね、と顔を見合わせてにこにこできる

その瞬間は何物にも代えがたい喜びがあります。

家族が集まって何かを成し遂げる

それは直接には自分たち家族や障がい者本人の為にならないかもしれません。

けれどもこれから先障がい者が生きていくために

少しでも助けになる世の中がくるのではないかという希望が持てます。

ちょっとくらいしんどくても大変でも

やっぱりみんなでやっていこうとこの家族会のものは思っています。


















第11回家族会がありました

2017-12-05 15:19:05 | 集会の報告

師走に入りなんとなくあわただしい気分が漂ってきました。

今日は事業所と称する集会所で今年度11回目の家族会の集会がありました。

最初に10月の家族会集会について皆から感想が聞けました。

10月の家族会についてはブログに載せられなくて残念でしたが

皆がいい話し合いができたと言ってました。

良かったね、と改めて話し合いました。

とくに理事長が出席して皆からそれぞれの問題点をひとりずつ聞いてくれたことが

素晴らしかったとの感想でした。

今まで当事者の病人の経過や詳しいことを聞かなかったので

初めて聞いた話もあって感慨深かったという人もいました。


今年度もあと4か月になり、年度内のイベントなどについての計画がたくさん出されました。

12月にはもう一度会合があり、家族会の忘年会をします。

カラオケとおしゃべりとお昼ごはんがメインです。

1月9日には障害福祉課の課長が来てくださってお話をします。

いつもの集会所ですから家族全員が遠慮せずに話せるでしょう。

1月中ごろには2月の大きな事業についての準備の家族会をします。

2月は以前からの念願であった精神科医をお招きして

お話を伺います。公の会場でもあり、公的機関からの参加もありますから

家族の者たちがはたして発言できるだろうかという心配があります。

3月初めにはいつもの場所で家族会をし、年度末の大きい事業

「お楽しみサロン」の準備をします。

3月末に恒例のサロンを予定しています。

去年は大成功だったので今年度もそうなればいいねという話が出ました。

当事者もかなり出席しますからあまり儀式ばった雰囲気ではなく

みんなで楽しめるようにするためにあまりえらい方には来てもらわないでおこう

などと希望が出ました。



こうしてみんなでしゃべっていると誰もがくつろいで気楽にしゃべり

合間には、うちの子はこうこうで、などの話もでき、

家族会のメンバーもずいぶん親しさを増し

気楽におしゃべりできるようになったと思います。

それでも中には、ただおしゃべりして慰め合うだけでは物足りないという人もいます。

もっと勉強し、自分を高めるようなこともしたいと望んでいる人もいます。

まだまだみんなで考えを出し合い、希望を述べ、

より良い家族会を作っていかねばなりません。




「みんなねっと」12月号 つづき

2017-12-01 12:50:39 | いろんな想い

山本昌知氏の講演が「みんなねっと」12月号に載っています。

その前半は先日書きましたので今日は後半を紹介させていただきます。


4.真実を認める

ここで山本氏は「事実」と「真実」が大事であることについて書いておられます。

「真実」とは「事実」が自分の体の中を通してできたものだと言っています。

「事実」が各人の体の中を通ると、それぞれの人で違った「真実」になります。

それを認める必要がある、と言っています。

障がい者が「毒が入っている」と言ったとします。周囲の人(医者や家族や支援者)は

すぐに妄想と決めて否定します。その人にとって「真実」であることをすぐに否定するのは

人権を守っているとは言えないのではないでしょうか。


5.当事者の求める精神医療

この項目で大切なことが5つあると山本氏は言っています。

①あるがままの「私」を理解しようとしてくれていること

②病気を診るだけでなく、一人の人間として私の人生を見守ろうとしてくれていること

③上から目線でなく、対等に話し合ってくれて、「共に生きている」との実感が持てること

④安心して対話ができ、「私たち」感覚で共同作業を大切にすること

⑤随時、必要な時に頼れること

この5項目です。


これらは「当事者が精神医療に対して求めること」となっていますが

考えてみれば、どんな人でもみんながそれを願っているのではないでしょうか。

友達同士としても、親子としても、教師と生徒としても、人間同士として

どんな間柄でもこの5項目が必要なことだと思います。

すべてをいつも実行するのは難しいことかもしれません。

けれどもいつもこのことを心に期して人と付き合うべきでしょう。

ましてや精神障がいの当事者はこの①から⑤の項目にとても敏感だったから

病気を背負ってしまった人が多いのです。

①~⑤の項目は医療関係者に対して患者が求めているものですが

世の中のすべての人が、家族はもちろん、近所の人たち、施設の人たち

みんながそうなればどんなにか住みよい社会ができるでしょう。


6.我がことと考えれば成長する

医者だけでなく社会の普通一般の人も全部が「精神障がい」を他人事と思わずに

「自分にも起き得ること」と考えれば今の精神保健の状況はなくなります。

とこの項で山本氏は言っています。

現在社会の精神保健がいかに良くない状況であるかをおっしゃりたいようです。

ご自身が精神科の医者として55年もやってこられてのお考えです。

精神医療を充実させるためには施設も必要ですし、年金問題もあります。

そのためにはお金もたくさんいります。

ですがまず第一に大事なのは人の心ではないでしょうか。

山本氏は最後にこう言っておられます。

「患者さんは、悩みや問題をどんどん社会に伝えるようにしましょう。」