忍山 諦の

写真で綴る趣味のブログ

幸せって?

2016年03月10日 | 如是日、如是時、如是想
人は苦しみの中にある時、
その苦しみから早くぬけだしたいと願う。





早く幸せを得たいと思うあまり、
背負った苦の荷物をせっかちに投げ出そうとしたりもする…





でも、苦の荷物を放り出してみても、
そこにあるのは幸でもなければ、やすらぎでもなく、
ただ挫折という別の苦しみの種でしかない。





そもそも人が思い描く幸せなるものは、形もなければ姿もなく、その実態もない、いわば陽炎のようなもの…、





だから、
たとえ他人が羨むほどの幸せにくるまれていても、
それにくるまれている間、人の心に湧いてくる思いは、
幸せの実感でも、感謝の気持ちでもなく、
ただただ変化のない日々の物憂い倦怠と、
ひたすらそこから逃げたしたいと願う思いばかりで…、





自らそれを追い求めていたことも、忘れ果て…、
すぐにそんな日々に飽きてしまい、
あれこれと他に幸せを求めてしまう。

楽も苦も、幸せも不幸も、
人の心に湧き起るあらゆる二元の思考の世界は、
あれもこれもと欲張る人の貪りの心が生み出す幻影の世界にすぎず、
もし、それが見えるとすれば、
楽は苦の中にいて、幸せは不幸の中にいて、
初めて見える幻のようなものではなかろうか…

コメントを投稿