ド・素人ゴルフ@大阪

100叩きのマン振ラー。その片手シングルへの軌跡

パットの順番

2010年05月01日 17時26分43秒 | ルール勉強会
ホームでいつも回るBクラスの大先輩は,パットの順番を厳密に判定する。微妙なときは「どっちが遠いか」とキャディさんに聞き,必ず順番を確定させる。

これはルールに則った非常に正しい方法だ。

ゴルフ規則第3章の10-2のbにはこのような記述がある。

「同じ組の競技者がそのホールのプレーを始めたら、以後はホールから最も遠い球が先にプレーされる。」

そして,第2文にはこうある。

「複数の球がホールから同じ距離にあるときや、ホールとの位置関係が決めにくいときは、先にプレーする球をくじ引きなどで決めるべきである。」

大先輩がキャディさんにどっちが遠いかを聞き,それで判定するのは正しい方法であろう。

では,進んで,もし順番を間違えたらどうなるか。

これは規則第3章の10-2のcによると無罰である。すなわち,「競技者が違った順番でプレーしても罰はなく、その球はあるがままの状態でプレーしなければならない。」とされている。

しかし,問題はこの後の文章だ。

「ただし、競技者のうちの1人を有利にするために、違った順番でプレーすることについて競技者の間に合意があったものと委員会が裁定したときは、関係競技者全員が競技失格となる。」

何が問題かというとこの「有利にするために」の「有利」の文言の意味である。

たとえば,4メートルのパットを2メートルオーバーした際に,その人が返しを打たなければならない順番,つまり依然としてホールから最も遠い球であったにもかかわらず「休憩します」といって打順を変えることがある。

これは「有利」か。気持ちを切り替えることが「有利」になるか。

その休憩後のパットの成否に左右されるのか。

この辺りが全く分からない。

「有利にするために」であるから,パットの成否は無関係であるというべきであろう。しかし,この順番飛ばしが「有利にするために」にそもそも該当するのかどうか。

こんな,ある意味「しょうもない話」は裁定にはなく,また,Q&Aにはティーグラウンドでの順番間違えの事例はあるが,「有利とは何を意味するか」はよく分からない。

私は返しのパットを仕切り直すために順番を変更するのは「有利にするため」に該当すると考えるがどうなのか。

裁定集や,裁定頼みの問題集は腐るほどあるが,文言の解釈をしてくれている本はないのだろうか。

「裁定はこうなっている」「裁定はこうしている」というのでは規則の解釈に進歩がない。その裁定が間違っているのかも知れないわけだ。裁判所の作っている判例みたいなもんなわけで。

まずは文言の解釈だと思うが,そういう本ってないかな。

ワンボールルールについて

2010年04月30日 09時53分47秒 | ルール勉強会
ゴルフのルールは色々と細かく設定されている。そして,ゴルフ規則はものすごく読みにくい。

私は,雑誌に載っているような,極端な事例についてのルールはどうでもいいと思っているが,よくある事例において,よく使われる「ルール」が本当に規則に従っているのか,非常に興味が湧いた。

というわけで,自分の勉強のためにもレポートを提出したい。

今回は「ワンボール」である。

よく「ワンボールだ」と言われる。競技では同じボールを使え,と。ゴルフボールの箱にも「ワンボールの時は色違いは別のボールです」みたいなことが書かれている。

しかし,この「ワンボール」は単なるローカルルールだ。

ゴルフ規則の付属規則Ⅰ(c)の1cに「ローカルルールの参考例」として「ワンボール条件」が挙げられている。

だから,プレーヤーは参加している競技にローカルルールとしてワンボール条件がなければ,ホールごとにボールを変更しても何ら問題はない。

もっとも,そのホールでは同じボールで打たなくてはならない。これは規則第3章の15-1に書いてある。

また,同じく15-1には「アウトオブバウンズになった場合・・・を除き」とあるので,暫定球を打つ場合も別の種類のボールを打ってよいということになろう。もしかしたらこの処置は15-2で許されるのかも知れない。

というわけで,私は池ポチャやOBを打つ可能性があるホールではボロボロや安物のボールに変更することがあるが,まったく問題ない行為ということになる。

テントウ虫救済

2010年04月27日 20時04分45秒 | ルール勉強会
春になってゴルフ場の生き物も活発になってきた。

池にはオタマジャクシ。噂によると池にはヌシのようなバスがいて,そのオタマジャクシを全部食うらしい。本当かいな。

カラスも元気で,この前,カラス同士がフェアウェイで喧嘩してた。フェアウェイにどっしりと構えるカラスAに対し,カラスBが急降下してスレスレで急浮上し威嚇。結構な迫力。グリーン上で同伴者のパット見ずにカラスばかり見ていた。

そんな中,あるホールのグリーンで,私のパッティングライン上にテントウ虫がいた。

私がそのままパットをすると,おそらくテントウ虫は私のボールによって轢死することになろう。

そこで私はテントウ虫を取り除こうとすると,テントウ虫は逃げていった。

規則第3章の16-1a本文によると「パットの線には触れてはならない。」とあるが,同項ただし書によれば「ただし、次のときを除く。」とされ,(1)として「ルースインペディメントを取り除くとき。」とされる。もっともさらにただし書として「ただし、その際何も押え付けないこと」とされる。

ただし書きにただし書きがあるという非常に分かりにくい構造だが,まあ,それはこの際いいだろう。

で,ルースインペディメントについては,第2章の32に定義があり,(生きている)虫が例示されているので,テントウ虫はルースインペディメントである。

つまり,テントウ虫を取り除こうとしてラインに触ったとしても,まあ,それはそれでOKということになろう。

もっとも「その際何も押さえつけないこと」というルールもあるので,パターでトントンとしてテントウ虫を逃がすという方法は取ってはいけないのだろう。

もしその方法をとれば2打罰となると考えるべきだ。

裁定集にはボールの上にいる虫の記載があるが,ライン上にいる虫の記載は見当たらない。もっとも,ライン上に虫が掻き出した物は,押さえつけなければ,どんな方法で取り除いても良いという裁定があるので,虫本体も同じと考えられるだろう。

それにしても,ゴルフ規則って条文,特に条数の引用がしにくいですね。