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転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません) 盤上の迷宮航路へご招待 2

2024-06-15 20:16:41 | 日記
「こいつ!」
「挨拶にでも来たのかしらね?」
「こんな所まで……でも今度は私も!!」
 
 そんな風に外にいる勇者とアイとミレナパウスさんがそんな反応をしてる。やっぱりいきなりのメタリファーの出現を警戒するなっていうのが無理だよね。だってかなり激しく戦ったし、強敵……としての記憶が色あせるには流石に時間が足りない。
 
『皆、落ち着いて。どうやら彼には戦う意思はないようです』
 
 私は落ち着いた声色を意識してそう皆に伝える。ミレナパウスさんは最初に私がしゃべれること、実は勇者とかアイよりも私が上位の存在である事……それを伝えたらびっくりしてたけど、今はもう受け入れてくれてる。
 皆私の言葉で一応武器から手を下ろす。警戒はしてるが、いきなり飛び出したりはしないだろう。魔王がいなくてよかった。あいつなら面白い強敵には突っかかっていきてそうだからね。
 
 『それで、なにようですか?』
 
 私はそんな風にメタリファーへと質問をする。あいつが喋れるかわかんないが、ここにやってきたのには何か理由があるんじゃないかって思ったんだ。まあもしかしたらお礼参り……かもしれないという懸念はある。
 
 だって一応倒しちゃったわけだし? でもあれはメタリファー的にもちょっとした遊び……程度の物だと私は思ってるんだけどね。だってメタリファーはそこそこ楽しんでたっぽいし。あの教会の魂達があんなにメタリファーを自由自在に操れるなんておかしいからね。
 こいつは遊び半分で教会の魂に手をかしてた。
 
「ん?」
 
 警戒してた私達。動かなかったメタリファーだけど、不意にその姿が幾重にも重なるように展開していく。それは上下左右に広がってどこまでも続く。時空間のズレ……それをやってる? けど上下までなのを見せるのは初めてだ。
 なんのつもり? とおもってると、更に何かが届いた。それは聞いことない声なのか……言葉なのか? それとも何かの暗号なのか……全く持って理解できない何か……だった。
 
 でもそれはきっと意味があるんだろう。私は沢山あるG-01の言語情報とか暗号解読力とかを駆使することにする。
 
「うう……」
 
 頭が痛い。私の脳のかなりの部分を使ってしまってるよ。けどおかげでメタリファーが伝えたかったことは見えた。どうやらある時空間への座標というか……そんなのみたいだ。そしてその入り口を今、メタリファーは開いてる。
 
「そこへ行け……という事ですね」
 
 私はメタリファーへと向けてそういう。けどメタリファーからの返事はない。まあいつまでもこの空間でさまよってる訳にもいかない。世界へも行けないのなら……この提案に乗ってみるのも悪くないだろう。
 私はメタリファーのその提案を受け入れることにした。


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