お父さんとお母さん……二人が大きくなった姿で扉から出てるなにかよくわからない存在に殴り掛かました。そしてそれが決まると、一気に周囲に広がってた黒い光……それらが不安定になって近くで爆発してしまいます。
「!?」
二人へのダメージが心配です。けどどうやら二人は無事なよう……
「なんだ? 鬼が……」
「これは……」
勇者様とアイ様が困惑してる。それはそうだよね。いきなり出て来たんだもん。けど二人にはお父さんとお母さんが私のお父さんでお母さんだということを伝えないと!! と思い声を張り上げました。
「ふ、二人は私のお父さんとお母さんなんです!! だから大丈夫です!!」
それが伝わったのかわかりません。寧ろ傍にいてくれた王様たちが「お父さん? お母さん?」と困惑してます。
「それは一体……あれがお父さんとお母さんというのはどういうことだい?」
「うう、かわいそうに……」
あ、あれ? なんだか私を抱きしめる王妃様の力が強まりました。それにかわいそうって……私おかしくなったと思われてる? ち、違いますよ! ちゃんと説明しないと……
「えっとですね。お父さんとお母さんはお空に上ったとききました。だからお空であったんです! その時に私は二人とお別れをしました。けど、きっと私のピンチに助けに来てくれたんです!
二人とも見守ってるといってくれてたので!!」
「うむ……そうだな」
「そうね……そうよね」
「うわあああああん! ネナン!!」
あ、あれ? なんか今度は王様からも頭をなでなでされるし、王妃様は背中をよしよしされるし、更には抱き着くのにカザムジャナお姉ちゃんまで加わってきました。アヴァーチェお兄様は目元を抑えてうつむいてるし、プライム君はなんか優しい笑顔を向けてる。
どういうことですか!? 本当なのに!! なんでこんな生暖かいことになってるんです? いや、この空気、居心地はとてもいいですけどね。愛されてって感じます。
(お父さんとお母さん……私はこの通り愛されてます)
そう二人の背中に言ってあげます。そんな事を思ってると、お父さんとお母さんは大きく口を……それこそ顎の思いっきりそんなに開かないだろうってくらい開いて、扉から出てる変な奴にかぶりつきました。
そして変な奴は気持ち悪い悲鳴を上げました。うん……お父さんもお母さんもなんかすごい。
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