力の方向性。このカオスな力はここにある限り、きっと再現なく溜まっていくことになるんだろう。この場所……界門の中だから界域? だろうか? 界域に際限があるかどうかはわからない。
けど……
「なんだって無限なんてことはないよな」
野々野足軽はそう呟いた。この界門の中の界域がどれだけの広さがあるのかなんて野々野足軽にはわからない。けどこの新たな力はとても大きい……そして強大なのはわかる。実際、これをどうにかする……というのは難しいと野々野足軽は思ってた。
でも、少しだけこの力に方向性を与えるくらいなら――と考える。でもそれでもただここに集まってる力を動かすわけだから、どういう影響が界域に……そして界門に影響が有るのかわからないのは事実だ。
けど……
「もう、やらないなんて選択肢はないんだ!」
だって既に野々野足軽はもうここからでるには何かをするしかない。きちんとした道があるわけじゃない。寧ろ……
「ここから出るには自分で開くしか……」
そうつぶやく。この力の内部に飲み込まれた野々野足軽にはこの力をどうにかするしか、ここから出る――事は出来ないんだ。
それは紛れもない事実で……現実だ。
「もしかしたら俺もこのまま耐えてれば、その内角が取れて丸くなる? 事が出来るのか?」
色んな力が混ざり合って、そして合わさって別物になってしまった力。ここにいたらきっと野々野足軽もそうなるんじゃないか? と思う。けど……それに一体どれだけの時間がかかるのか? それは誰もわからない。それにここに来るのは力だけで、抵抗なんてしないだろう。でも野々野足軽は抵抗してる。
だからそんな簡単じゃない。確かに野々野足軽もここの力と溶け合うようになれば、ここにある力を自身の物にすることができるかもしれない。
けどそれに野々野足軽の体は耐える事はきっとできない。力がぶつかって反発して、そうしてようやく溶け合ってるのだ。つまりはここは嵐の中なのだ。
こうやって自身の体を力で守ってないと、きっと野々野足軽は……時間も策も……そして妥協もできない状況。さらに言えば「やーめた!」も出来ない。
流れを変えるといってもそれには大きな力が必要だ。それに見合うだけの力が足軽あるのかもわからない。でもやるしかない。だから足軽は自身の体に沿うように張ってる力を更に広げようとする。
でもそれはすぐに限界があると感じだ。ならば外に向けてサイコキネシスを向けて力の流れを変え……変え……
「無理!!」
思わず涙目になった野々野足軽である。
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