UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 443P

2024-05-07 23:34:49 | 日記
(どっかいけ! どっかいけ!)
 
 電信柱の陰に隠れてそんな風に祈る野々野小頭。さっきまで激しく聞こえてた筈のサイレンの音。それが小さく……そして遠くの事のように聞こえる。そして逆に自身の中の音……つまりは心臓の音が爆発してるかのように大きく聞こえた。
 
(なんか最近こんなの多いな……)
 
 今まで、野々野小頭は平凡な日常を送ってきた。実際この国にいたらそんなのが大半だろう。なにせ平和な国である。そして野々野小頭はそれに不満があった……と言うわけじゃない。むしろ平和でいいな……と思ってたし、こんな毎日でいい――とさえ思ってた。けど、周囲はどんどんとなんか不穏になっていってる気がする。
 あんな変な動きをする人なんて……それこそ映画の中でしか見ないと思ってた。もしもいたとしても、野々野小頭はそれを自分がしるのはきっとニュースになるだろうって……でもどうだ? 今や野々野小頭は当事者になってしまってる。
 
(私に力なんてないんだからね……)
 
 野々野小頭は一般人だ。友達は確かに変な力に目覚めてしまったが……野々野小頭にはそんな力は一切ない。それにそれが欲しいか? なんてのも考えたことはない。野々野小頭も漫画とか読んできたが、けどそのジャンルは恋愛とかお仕事系だったのだ。能力系とか異世界転生系ではなかった。後は少年漫画とかでもなかったのだ。
 だから野々野小頭的には理想の王子様を運んでくれ来てくれるような能力なら欲しい……と思えるが、草陰草案やアンゴラ氏みたいな力には全然興味なんてなかった。でもいまそういう力があれば……と思わなくもない。
 
「あああぁぁぁあああ!!」
 
 そう叫んでなんか地面を両手でババン――ババン――と叩きだすおかしくなった人。完全に目がイッちゃってる。ちょっとでも動いたらその視線が野々野小頭は自分に向くのではないかと思えてその場から動くことが出来ない。するとこんな声が聞こえた。
 
「ちょっとあんた何やってるわけ!? やめなよ!!」
 
 声の方を見ると、なんかギャルの集団……というか3人くらいのギャルがいた。どうやらあの人の奇行に思わず声を出したみたいな感じらしい。けどそれがまずかった。地面を叩いてたその人は、なぜか……だ。何故かブリッジをしてそのままブリッジの態勢て彼女たちに迫った。
 
(キモオオオオオオオ!?)
 
 野々野小頭はそう思い、そしてギャルたちはそのキモさに心からの悲鳴を上げて逃げ出した。それは「きゃあああああ!」なんて可愛らしいものじゃない。JKが出しちゃいけないような「ぎゃあああああああああああああああああ!?」ってな声だった。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1082

2024-05-07 23:27:47 | 日記
 とりあえず私はその腕の攻撃を避ける。G-01ならこの思考と体が相反してる攻撃なんて児戯と同じだ。本当なら時空間に影響を及ぼす攻撃が出来るわけだけど、この攻撃はメタリファーの意志じゃない。
 だからだろう。この攻撃はただの単純な物理攻撃でしかなかった。
 
「ここで反撃したら帰ってくれないかもだし……」
 
 さてどうしようか? そんな事を思ってると、通信がはいる。
 
『今の状況の説明を』
 
 それはアイだ。いきなり私が勇者達を押しやってメタリファーへと攻撃したからその理由を知りたいんだろう。私にはきっとあの扉を開けてほしいと思ってるんだろうけど、あの扉の最後の鍵……それは私では代用できない。それだけは……ね。
 なにせその鍵はもうあるからだ。そして既に世界にたった一つの存在として認識されてる。そうそれは『ネナンちゃん』である。サンクチュアリであるネナンちゃんこそが、最後のカギだ。
 
 ならさっさと彼女と言う存在を使って、あの扉を開いて新世界への道を開けば、この世界でやることもおわる。でもそれじゃあね。最後の最後……そこはしっかりとネナンちゃんにやってほしい。
 
 まあ私自身ではそこらへんはどうしようもないからってのがある。
 
「今は私はネナンちゃん待ちなのよ。だからメタリファーに教会の魂を引き受けてもらって、おかえりいただこうかなってね」
『よくわかりません』
 
 どうやら私の端的な説明はアイには端的に過ぎたらしい。しょうがない、もっとちゃんと説明して上げることにした。カクカクシカジカ――とね。
 
 その間にもメタリファーはこっちに向かって攻撃をしてくる。最初は片腕だけだったのに、なんか今は両手を使ってきてる。そして更にはその髪の毛も使い出した。ジャル爺達は私達が高度を上げたせいで追いかけて来れなくなってしまった。
 まあ幸いだけどね。なにせさっきまでジャル爺たちが攻撃をできてたのはメタリファーが逆立ち状態だったからだ。浮き出した時点でその手にはあまる。それに時空間の攻撃は彼らにはどうにもできないだろう。
 けど押し付けた魂が体を操ってる状態の今は時空間に影響する攻撃はこないけどね。でも単純に髪の毛は鬱陶しい。
 
『なるほど、ネナンちゃんが鍵だと。ならそっちに連れていきましょう』
「ええ……ん? はい?」
 
 なんかアイがそんな事を言い出してメタリファーの攻撃を避けそこねてしまった。