松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

☆協働と総合計画5.審議会のメンバーに議員が入るのか(三浦半島)

2018-12-11 | 総合計画

 総合計画の審議会に議員が入るのが一般的になっている。

 総合計画が、「わたしたち」が基本的な主語となる公共計画では、私たちの一員である議員が入るのが当然となる。こちらでは簡単である。
 
 他方、行政が主語となる行政計画では、審議会のメンバーは、一考の余地がある。
 
 まず、市民からして議論になるが、行政の政策に市民の協力が必要なので、市民に入ってもらうのは、必要である。ここでのポイントは、市民が入るのが「当然」というわけではなく(行政の計画なので)、市民に入ってもらった方が「好ましい」ので入ってもらうという位置づけになる。

 議員のほうは難しい。附属機関に議員が入るべきかという一般論に戻っていく。
 
 かつては、議員を人質に取る形で、附属機関に議員さんに入ってもらった。しかし、これでは二元代表制が形骸化するといって、その後は、附属機関には入らない方向に統一されていった。

 それでも、総合計画は、別格の取り扱いを受けた。その理由は、市の基本計画だからということであるが、よく考えると、これはおかしい。市の計画ではあるが、あくまでも行政の計画だからである。

 本来ならば、行政は行政の計画を勝手に作ればよい、議会は議会として議会の総合計画を作ると啖呵を切ってもらいたいところであるが、これはスジにすぎる。スジばかりでは硬すぎて食べれないので、コンニャクも入れて、柔らかくするのが、おいしく食べるコツである。たしかに、各会派の議員さんがメンバーとして入ってもらったほうが、おいしい料理になる。

 さて、そもそもの附属機関に議員が入ってよいかについては、すでに書いた。
 厳密に言うと、この場合、「議員」という立場で入るのではなく、「議員という仕事をしている市民」という立場で入るのがスジである。そして、議員として出るのか、市民として出るのかは、細かい手続き等で違いが出てくるだろう。

 しかし、この話も、あまりにスジばっていて、多くの人にとっては???だろう。ともかく、議員も出るんだから、難しいことを言うなという声におされて、私も少々、面倒くさくなってきた。

 ともかく、総合計画を行政計画と考えると、議員が参加する理由や位置づけは、かなり難しい議論があるとだけ書いておこう。実際は、こんなうるさいことを言う人はいないだろうが。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ☆協働と総合計画4.公共計画... | トップ | ☆改めて自治基本条例の意義を... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

総合計画」カテゴリの最新記事