松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★二都市合同研修2日目(相模原市・町田市)

2012-09-14 | 2.講演会・研修会
 「一週間のごぶさた」で、合同研修の2日目になった。
 今回は、午前中は法律の範囲内の続き、そして午後は、必要な条例をつくる、実効性のある条例をつくるための立法事実の研修を行った。 
 法律の範囲内については宿題だったので、みな、いろいろと知恵を絞ったようだ。時間があったので、既存の法律を調べて、それとの対比ができたようだ。
 きらきら(DQN)ネーム禁止条例というのがあった。現場では、当て字でまともに読めない名前、とても人の名前とは言えない名前などが、窓口に届けられるようだ。生まれてきた子どもは、自分の親と同時に名前も選べないので、気の毒なことで、その結果、子供が、学校や社会で不利になったり、いじめにあったりするというケースも出てきている。この条例は、子どもの人権侵害保護を立法目的に(そういう親に限って、給食費を滞納するなど、無責任な振るふるまいも目立つ)、内容は、こうしたきらきら(DQN)ネームをつけないように指導する条例をつくるという提案である。
 むろん、これを条例にするには、法律との関係のほか、憲法との関係も考えなければいけないので、簡単ではないが、いくら親でも、親権といえども常識を超えるようなことができるわけではないという素直な問題意識は、大切である。
 私たちは、市民からの苦情をおそれ、ついつい、現状維持で、トラブルを起こさないから、考えてしまうが、それが今日の社会全体の閉塞感をさらに助長してしまっているのではないか。活力ある社会とは、素直な問題意識を大切にし、そこから自由に議論ができて、より良い決着点を見つけることができる社会だと思う。
 この研修でも言ったが、社会的な問題の正解は一つではないので、より良い正解に到達できまで、自由闊達に議論をし、知恵を出すことが重要だと思う。担当以外の職員の知恵、さらには市民の知恵も総動員して知恵を出せようにするのが、自治体が進むべき方向性だろう。政策法務の研修も、先生から正解を教えてもらうのではなく、関係者が集まって、正解を出していくプロセスを大事にするということだと思う。
 さて、冒頭の「一週間のごぶさたでした」は、言わずと知れた、ロッテ歌のアルバム+玉置宏である。私たちの世代にとっては、わくわくする雰囲気、市井の人々のささやかな希望を感じさせるフレーズであるが、もちろんそれは今の人たちには通じるものではない。でも、「明日は今日よりももっとよくなる」という希望を提示するのが、自治体のもっとも基本的な役割である。そんなことを考えていたら、ふっと思い出した。
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