
政策法務の基礎から条例づくりの実践まで2日間の研修だった。
私の研修は、実務で使える研修である。ということは時代を踏まえた政策法務でなかればいけない。時代は令和、協働の時代なので、令和という時代、あるいは協働を意識した政策法務をみんな一緒に考えた(一般的には「昭和の時代の政策法務」が多いが、私のような政策法務をやる人は誰もいないのだろう)。
2日間という限られた時間なので、(1)なぜ条例なのか、(2)なぜ政策法務なのか、(3)地方分権の時代から協働という時代へ変わっていくなかで、法務はどうあるべきなのかなどの基礎をワークを中心に考えることから始めた。居酒屋又はスナックは、少し受けた。
また条例は機能するという視点も重要なので、立法事実を積み上げる調査についても、ポイ捨て調査を考えるなかで、そのポイントを体得してもらった。限られた職員数のなかで、ポイントを押さえた必要最低限の調査が求められるが、そのコツのようなものを私の体験も踏まえて考えてもらった。
条例づくりもやってもらった。所沢市の人口動態を踏まえて、若者参画条例をつくった。案の定、他の町のコピーではなくて、自分たちの関心から立論した条例が出来あがった。条例づくりは、コピペではなく、自分たちが大事だと考えた課題を解決するツールだということを理解してもらえたと思う。たとえば「若者マインド条例」という案もあったが、課題の本質から考えいくと、このような条例も若者条例である。
最後はいつもの通り、徳島市公安条例を基本とする法律と条例の関係のワークである。「3つの〇」であるが、これはぜひ忘れないでいてほしいと思う。
表彰は、『励まし地方自治』(萌書房)をサイン入りで差し上げた。引き続きがんばってほしいと思う。
残念だったのは、ポストイットのまくり方をやってみたが、思いのほか受けなかったことである。これは今後もさらに精進しよう。
うれしかったことがあった。私が書いている第一法規の『自治実務セミナー』・「企画・条例指導の要点 ・つくる原課職員の基本知識・支える法制担当の留意点」を読んでいるという人がいたのである。ときどき、こういう人に出会うことがある。ありがたいことである。きちんとした本にしたいと思う。この連載もあと数回。もうひと頑張りしよう。