「信念の叫び」の中にある御歌をいくつか紹介する。
本書中のよく知られた古歌も併せて載せておく。
はえば立て 立てば歩めの親心 ・・・
鳥辺山きのふもけふも立つけむり
ながめて通る人はいつまで
急げ人弥陀のみふねの通ふ世に
のりおくれなば誰か渡さん
まちかねてうらむと告げよ皆人に
いつをいつとて急がざるらん
むつまじき親子にだにもすてられて
独りゆくべき道と知らずや
ちるさくら のこるさくらも ちるさくら
やむ子をばあづけて帰る旅のそら
心はあとにのこりこそすれ
恋しくば南無阿弥陀仏を称ふべし
われも六字のうちにこそすめ
おさなごの形見にのこる風ぐるま
廻してみればあじきなの世や
あだに儚き世を知れと
教えてかへる子は知識なり
火と水の中道をゆけよ人
来たれと呼ばふ声をしるべに
月かげの 至らぬ里はなけれども
ながむる人の 心にぞすむ
散るときが うかぶときなり 蓮の花
すがる手を力とはせじおさな子の
いだきあげたる母をたよりに
阿弥陀仏 ここを去ること遠からず
称ふる人の袖やたもとに
身も安し こころも安し法の船
南無阿弥陀仏の風のまにまに
今日ほめて あす悪く云ふ人の口
なくも笑ふもうその世の中
雷に 大あくびする つんぼかな
露とおき 露と消えぬる夢の世や
難波のことは夢の又夢
なむあみだ 六じの御名と共に寝て
迷ひの夢ぞ見るぞうれしき
父はうつ 母は抱いて悲むを
かはる心と子は思ふらん
大願の 船にまかせて世の海を
渡る人こそ 心やすけれ
別れ路の さのみなげくな法の友
また逢ふ国の ありと思へば
ありがたや 又逢ふ国のありときく
南無阿弥陀仏の 主になる身は
鳴く鳥も 岸うつ波も松風も
吾れをたのめの 弥陀の呼び声
明日の日も あれど見られず見せられず
来世のことも かくやあるらん
上むけぬ 咲きぶりゆかし ふじの花
このちから 人にありたし ふゆの梅
己れ先づ 咲いて見せけり 梅の花
堪忍して 見事なりけり 雪の竹
うらおもて なくて涼しき うちわかな
良く咲いて 人に見られよ 宿の菊
泥のなか 誰のしわざか はすの花
出入りの息を鈴にして
南無阿弥陀仏
なるぞうれしき
なかなかに 山の奥こそ住みよけれ
草木は人のうへを云はねば
なかなかに 山の奥こそ住み憂けれ
草木は人のうへを云はねば
ちゆうちゆうと なげきかなしむ声きけば
ねずみの地獄 ねこの極楽
ただ見れば 何の苦もなき水鳥の
あしにひまなき我が心かな
まけて居る 人を弱しと思ふなよ
しのぶ心の強きゆへなり
憂きことも悲しき事も身の常と
しのべばやすく暮らす世の中
本書中のよく知られた古歌も併せて載せておく。
はえば立て 立てば歩めの親心 ・・・
鳥辺山きのふもけふも立つけむり
ながめて通る人はいつまで
急げ人弥陀のみふねの通ふ世に
のりおくれなば誰か渡さん
まちかねてうらむと告げよ皆人に
いつをいつとて急がざるらん
むつまじき親子にだにもすてられて
独りゆくべき道と知らずや
ちるさくら のこるさくらも ちるさくら
やむ子をばあづけて帰る旅のそら
心はあとにのこりこそすれ
恋しくば南無阿弥陀仏を称ふべし
われも六字のうちにこそすめ
おさなごの形見にのこる風ぐるま
廻してみればあじきなの世や
あだに儚き世を知れと
教えてかへる子は知識なり
火と水の中道をゆけよ人
来たれと呼ばふ声をしるべに
月かげの 至らぬ里はなけれども
ながむる人の 心にぞすむ
散るときが うかぶときなり 蓮の花
すがる手を力とはせじおさな子の
いだきあげたる母をたよりに
阿弥陀仏 ここを去ること遠からず
称ふる人の袖やたもとに
身も安し こころも安し法の船
南無阿弥陀仏の風のまにまに
今日ほめて あす悪く云ふ人の口
なくも笑ふもうその世の中
雷に 大あくびする つんぼかな
露とおき 露と消えぬる夢の世や
難波のことは夢の又夢
なむあみだ 六じの御名と共に寝て
迷ひの夢ぞ見るぞうれしき
父はうつ 母は抱いて悲むを
かはる心と子は思ふらん
大願の 船にまかせて世の海を
渡る人こそ 心やすけれ
別れ路の さのみなげくな法の友
また逢ふ国の ありと思へば
ありがたや 又逢ふ国のありときく
南無阿弥陀仏の 主になる身は
鳴く鳥も 岸うつ波も松風も
吾れをたのめの 弥陀の呼び声
明日の日も あれど見られず見せられず
来世のことも かくやあるらん
上むけぬ 咲きぶりゆかし ふじの花
このちから 人にありたし ふゆの梅
己れ先づ 咲いて見せけり 梅の花
堪忍して 見事なりけり 雪の竹
うらおもて なくて涼しき うちわかな
良く咲いて 人に見られよ 宿の菊
泥のなか 誰のしわざか はすの花
出入りの息を鈴にして
南無阿弥陀仏
なるぞうれしき
なかなかに 山の奥こそ住みよけれ
草木は人のうへを云はねば
なかなかに 山の奥こそ住み憂けれ
草木は人のうへを云はねば
ちゆうちゆうと なげきかなしむ声きけば
ねずみの地獄 ねこの極楽
ただ見れば 何の苦もなき水鳥の
あしにひまなき我が心かな
まけて居る 人を弱しと思ふなよ
しのぶ心の強きゆへなり
憂きことも悲しき事も身の常と
しのべばやすく暮らす世の中