朝、1時間ほど早く目覚めた。
雨が気持ち良くしとしと降っていたので、
久しぶりに朝散歩。
海辺をぷらぷら歩いていた。
波の寄せる音、気持ちいいなぁ~~~。
朝の海が久しぶりすぎて、うっとり。
音や景色だけじゃなくて、
風のそよぎや、顔に注ぐ淡い光や、温度や、
濡れた地面の踏み心地や、匂いや、孤独感や…、
いろんな感覚がむくむくと起き上がって動いている。
雨なので、他に散歩している人もなし。
傘に当たる雨の圧力や雨音に耳を澄ましていると、
気持ちが静かに整う。
服装は長靴と傘。小雨なので濡れることもない。
落ち着くな~と思って、
ひとところにじ~っと立って海の方を見ていると、
せわしなくゴミをつつくカラスと離れて、
防波堤にいたカラスが一羽、
同じように、じーーーっと海を見て立っていた。
ぷぷっ。
ヘンなヤツ。
もうごはんは食べたの?
なんか楽しくなって、
波打ち際に降りて
寄せ来る波に長靴を洗わせてみる。
長靴って、愉しい(^^)。
砂浜の上でじっと動かずにいると、
波が来る都度、
少しずつ足が砂浜にめり込んでいく。
足が埋まって行くごとに、
少しずつ地球の一部になじんでいくようで、
心地よい。
あえて、カカトに力を入れて、
もっとめり込ませてみたりする。
天からは雨。大地には、砂浜と波と私。
何の作為も矛盾もないものに、
すっぽりと包まれる。
しばらくして目を上げると、
一羽のカラスが波打ち際で、
身じろぎもせずに海の方を見て立っていた。
う~~ん、キミはさっきの子じゃないよね?
さっきの子だとしたら、
カラス界ではなかなか生きにくいだろう。
と、同情する。
そのまま、
見るともなくカラスを視界に入れていたら、
そのうち、犬が来て、蹴散らされた。
そっか。
そういう掟なのか。
生きていけ。
応援もしないけど。
生きて…いこう、な。
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