『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

10分で始められる、自分なりの視点の育て方

2020年05月05日 | 手足を使う日々


ゴールデンウィーク前に買っていた
『13歳からのアート思考』という本。
コレがめちゃくちゃおもしろくて、
絵を描いたり、いっぱいコメントしたりしながら
レッスン1から順番に、トライしています。

もちろんワークしなくても、読むだけでもおもしろくて、
「自由」の前提条件である
「自分なりに見る」と「自分なりに考える」と「実行する」が、
アート系ワークショップの形を借りて、見事に網羅されています。

「これから不確定の時代に人間らしく生きて行くのに
自由は絶対的に大事」「自由の哲学いいよ!」と
私が吠えてみたって、「あ、そ?」ってなもんでしょうが、
この本の説得力はハンパない。

各レッスンは、各自楽しんでいただくとして、
レッスン1の中に、すごーく気になった記述がありました。
以下、要点です。

ルネサンス期の絵画のゴールは、
目に見えるものをいかに見えたとおりに描くか、でした。
ところが、20世紀になってカメラが発明された時、
当時の絵の存在意義は簡単に失われました。
そこから「感じたとおりに描く」という自由な表現が出てきたのです。

というような。

これを読んで、おお、今の時代のAIじゃないか!
と思ってしまいました。
上記の書き方をするなら、こんな感じかな?

私が子どもの頃は、
知識をいかにたくさん早く正確に覚え、適切に利用でき、
人あたりのいい子どもを育てるかが、教育の目的でしたが、
21世紀になってコンピュータ、ひいてはAIが出現したのです。
教育の目的は簡単に失われ、
そこから「自分は自分であっていい」という空気が出てきました。

カメラを見た時の画家の虚無感?絶望的な気分?と、
英単語なんか覚えてもキリがない。コンピュータには勝てないよ。
という人間の辛さは、なんと切なく似ていることか。

でも、そこから、マティスやピカソやゴッホ、
ゴーギャンやシャガール、ムンク、ダリ、などなどによって、
「見えた通りではなくて自分の感情を作品に載せる」
「受けた印象をそのまま描きとめる」、
「自分だけのイメージの世界を絵にしてみる」などなど
いろんなトライが始まりました。

人も、AIが出てきたんだから、
その能力を覚えることに使うんじゃなくて、
自分だけの感情、自分だけの世界、自分だけのイメージ、
自分だけのものの見方、自分だけの考え方、自分だけの発想…を、
確かに作り上げていく方向に、シフトしていく時代なんだろうなぁ。
と思ったりします。

10分だけ、目の前のもの~エンピツでもコップでも机でも~を見て、
それについて気づいたことをできるだけたくさん書き出す。
そんな小さなことの積み重ねで、
自分なりの視点を育てていけると思います。

私は基本、相手が穏やかに受け止めるであろう範囲でしか
モノを言わないタチなんだけど、
最近、何度か、好きにしゃべってみて、カンタンに玉砕したわ(^^)。
でもまぁ、自分の中では爽やかでイイ感じだった。

そういえば、見て気づくことを言うっての、
前にシュタイナーの勉強会でみんなとやってみたのと似てる。
他の使い方を考えるワーク。あれも、おもしろかった。
みなさまも、ぜひぜひ自分なりの視点を育ててくださいませ。
10分でできるので、気楽にトライできますよ~。


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