『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

内省や創造性をくすぐる、開放的な宗教!

2021年01月05日 | 考える日々
あの出来事以来、日本では宗教というと
「洗脳されてハマる危ないもの」という色がついてしまいました。

「そんなことない」とずっと思っていて。
でも、自分がオトナになった直後に起こった出来事だから、
「危ないだけじゃない面もあるよ」と説明する言葉を、
うまく紡げないまま、今に至っていました。

それが、今になって、
お正月に読んでた小説に、ヒントをもらってしまった!
これだから、小説ってすごい!!!
出来事を追いかける動画では至れない、
内面を照らす言葉の世界。

「人類はどこから来て、どこへ行くのか」をテーマに、
ハーバードの宗教学者とコンピュータを駆使する未来学者と
スペインの美術館館長と、AIが繰りなす、スリルとサスペンスの物語。
『オリジン』(ダン・ブラウン著)という上中下3巻の小説。
ピンチの時にAIがとても頼りになって、それ故に怖かったけど。

その中に
「宗教はその特色によってふたつに分けられます。
創造的な思考を抑圧する、暗く独断的な宗教と、
内省や創造性を奨励する、明るく開放的な宗教」
という言葉がありました。

そうか~。前者ばっかりニュースになるけど、
ニュースにならない宗教は、後者なんだ!って。

足並み揃えて、
何かの考えや行動を人に強制するようなものは、
「創造的な思考を抑圧する、暗く独断的な宗教」
人を元気付け、正しく生きようとする方向に役立つのが
「内省や創造性を奨励する、明るく開放的な宗教」。

急に「宗教も大事」とか言われてもピンとこないかもしれませんが、
宗教にアブナイ面があるからって、遠ざけているだけでは、
生きる目的とか死後の世界とか考えないまま生きることになる。
死ぬことも生きることも、めちゃくちゃ不安。

宗教的な心持ちがなければ、
「これは真っ当かな」って内省する視点が消えて、
「自分は悪くない、環境が悪い、周りが悪い」、とか、
「多少道にハズレても目をつぶって行けばいい」、
というようなことが正当化されていく。

「内省や創造性を奨励する、明るく開放的な宗教」。
それは、きっと、
日本で言う「おてんとさまが見てるよ」っていう感覚を、
いろんな民族の言葉で言い直したようなことだろうな。
「光とともに生きよ」みたいな言葉、どの民族にもありそう。

ん、民族? 民族というよりも、きっと、
1人ひとりがその場で自分に問うて、自由に決めることなんだ。
「本当に私はそれをしたいのね?」って。

その考えが、既存の何かの宗教と違う時に、
自分が考えたことを尊重できるのが、
「内省や創造性を奨励する、明るく開放的な宗教」。
そこを自分の判断基準にしよう。
もちろん、相手の考えも尊重してね。

そういう宗教とのつきあい方ができれば、
もっと宗教のメリットを受け取れるような気がする。

自分の感覚が、何かの教義とピッタリ一致してもしなくても、
宗教的な心持ちを持つことで、
死ぬことをやみくもに恐れずに、
今生きていることをもっと大切に考えられる。

それが、宗教の明るく創造的な面だと思う。
死ぬことも生きることもコワイ、私たち現代人にこそ、
必要なんじゃないかな。

人に任せず自分で日々繰り出す、宗教的で自由な心持ち。



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2 コメント

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Unknown (ZIP)
2021-01-05 10:57:21
世間や社会の一般的な価値観をアテにしない。

そういう意味では個人の創造性や自由など決して認められるとは到底思えませんが、かといって、特定な思想をイデオロギーにすることは、これはこれで大変危険極まりない事であるのは事実です。
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Unknown (オキツ)
2021-01-06 21:26:05
人任せにしながら文句を言ってたらなんとかなった時代は終わり、慣れないながら、1人ひとりが自分で決める時代に入ったんでしょうね。自由は厳しいです。
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