25%削減実現させよう

温室効果ガスを2020年までに25%削減を実現させるため、温暖化が起こるそもそもと実現への提言をしています。

太陽光発電設置、得する人、損する人

2010年02月22日 | 日記
検証5:太陽光発電設置、得する人、損する人
業者の広告「太陽光発電のある暮らし、光熱費ゼロに!」に出合うと心ぐらっと します。なにしろ電気代が高い。この冬の寒波、暖房機をかけっぱなしのご家庭が結構多かったと思います。しかし12月、1月の電気代にびっくりしてその後、エアコン使用を控えた家庭も多かったと思います。お風呂をプロパンで湧かしている場合、冬の光熱費が4万を超える家庭も珍しくありません。年間の電気代、ガス使用料を考えると「光熱費ゼロ」の広告文句は魅力です。太陽光発電をすすめる国のホームページも「太陽光発電を設置する際の投資回収期間が10~15年になります」と書いています。
「じゃ私の家でも太陽光発電つけようか!」の気持ちになってもおかしくありません。打ち切っていた国の補助が再開され、1kw当たり7万円の補助。平均3kwとして21万円もらえるとあって平成21年度の申請件数は1月から2月中旬の間で11万5000件を突破、補助がなかった平成20年度、設置件数は2万2501件でしたから補助金の魅力は大きいです。しかし設置して得する人と損する人があります。

得する人、損する人の分かれ目
①昼間、家にいない家庭と居る家庭、②昼間の電気使用料が少ない人と多い人、③電気使用量が少ない人と多い人――が分かれ目です。

太陽光発電設置の目的は「売電」
太陽光発電を設置する目的は「売電」です。政府のいう「太陽光発電システムの抜本的拡大により、『日本で使う電気は日本でつくる』という 『エネルギー自給自足国家』を創出することができます」に賛同されて設置する方もおられるとは思いますが多分、少数です。

どれだけ「売電」できるのか、計算しましよう
「売電」は余剰電力ですから太陽光発電が電気を生産している昼間、家に人が誰もいない、待機電力も消して太陽光発電が生産した電力はそっくり「余剰電力」になりますから、「売電」できます。しかし子どもがいたりすると昼間、電気を使います。土日休みの方も多いですからこの日数は「売電」できないと考えた方がいいと思います。
 一方、家に誰かが居て、エアコンをかけていると「売電」はできません。しかもその場合の電気の単価は太陽光発電の発電単価(1kw約65円)になります。電力会社の電気使用量は使用電力量によってランクがありますが標準家庭で1kw約25円です。このようなご家庭の場合、太陽光発電を設置するより電力会社の電気を使った方が「安い」計算になります。

3kwのパネルで発電できる電力量
太陽光パネルが発電できる時間は年平均一日3時間です。発電力の計算は
1カ月の発電量:3kw×3時間×30日=270kwh。年間発電量=3240kwhです。

1カ月電気使用量270kwhの家庭は少ない
相当意識して電気を使わないように努力した場合、270kwhで抑えることはできると思いますが4人家族の場合、この使用量で抑えるのは無理だと思います。ということは3kw程度のパネルで光熱費ゼロは無理です。

太陽光発電の発電単価61円72銭
太陽光パネル設置は200万円から250万円です。200万円として10年減価償却で計算すると
(200万円÷3240kwh)÷10年=1kw61円72銭

「余剰電力」の売電単価は1kw48円
3kwパネル200万円、10年減価償却の1kw価格は61円72銭
太陽光発電の売電価格は1kw48円です。(家庭用の場合)
以上の計算から太陽光発電の発電電力量を全量「売電」しても10年で投資回収はできないことはおわかりいただけると思います。

システム保証は10年
ところがパネルメーカのパンフ類を見るとシステムの保証期間は10年です。投資回収がまたできない期間に保証は切れます。

太陽光発電問題、このあとも続きます。
★25%削減問題は「25%削減実現しよう会」で連載中です。容量が大きいのでパソコンからお入りください。

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