自分の身体は、自分で守る。薬剤師・金丸の養生訓話

自分の身体は、自分で守る。薬剤師・金丸の養生訓話のパーソナリティで、くすりの麗明堂店主の金丸幸市のブログです。

増える低体重児

2006年04月26日 | Weblog
 毎月、全国の医療保健の新聞の切り抜きがまとめてある情報誌を私は見ているのですが、その中でこの話は是非皆さんにも知って頂きたいと思いましたので、ご紹介させていただきます

『糖尿病や高血圧など、かつては成人病と呼ばれた生活習慣病にかかるリスクの高さは母親のおなかの中で決まっているという説があります。「成人病胎児期発作説」です。
 東大大学院の福岡秀興助教授は「日本では『小さく産んで大きく育てる』を良しとする考え方もありますが、母体内できちんと栄養を与えてあげないと子供の体質に影響します」と話されています。
 胎内で母親から赤ちゃんに渡る栄養が不足すると、赤ちゃんの体は少ない栄養でも生きていけるように変化します。この状態で生まれた赤ちゃんに急に栄養を流しこむと、処理能力の低い内臓が酷使させることになります。
 たとえは腎臓なら、低体重で生まれた子供は血液から老廃物をこしとる「糸球体ネフロン」が少なくなると言われています。
 1980年以降、生まれた時の体重が2500g未満の低体重児は増え続けています。多胎妊娠や高齢出産が増えたことに加えて、安産志向の急速な高まりが背景にあります。
 妊婦向けの雑誌やパンフレットでは、妊娠中の体重増加を最小限に抑えて「かっこよく産む」ためのノウハウが紹介されているとがあります。
 「赤ちゃんと2人分の栄養を…は昔の話」などと妊娠中の体形維持がテーマとされ、カロリーを制限することで「何キロ増に抑えたか」が妊婦の自慢話にもなるようです。
 妊婦さんの体重が増えなければ、低体重児は生まれやすくなります。さらに米国内の調査では、出生時の体重と成長した後の心疾患発症リスクには相関関係があるといわれています。
 体重が約2300g以下で生まれた子供が心疾患を発症するリスクは、標準体重(3200~3800g程度)で生まれた子供の約1.5倍。
 もちろん「体重が増えすぎれば妊娠中毒症の原因にもなりますから、決して妊婦の体重が重ければよいというものではありません。肥満度に応じて、それぞれに適した栄養を考えるのが望ましいのはたしかです。』

 妊婦さんが赤ちゃんを、元気で丈夫な子にするためには、何が大切かをよく考えて行動したら、雑誌やパンフレットに影響されることはないのではないでしょうか…

皆さんの食べている物は安全ですか?

2006年04月25日 | Weblog
 皆さんこんにちは
 先週「ニュース23」でも「食の安全」についてとりあげられ社会の皆さんの関心が高まっていることと思います。
 昨年2005年7月15日には「食育基本法」という法律も出来ました。この法律は、国民の心身の健康や社会の活力のために、国や地方公共団体などが取り組んだ食育についての法律です。なぜ今、食育が法律になったのかというと、食の乱れからくる健康の問題と、食料自給率の低迷という農業の問題が中心にあります。
 法制化により、個人や、社会全体の食育に対する関心が高まることが大きな利点の一つのようです。

 先日の23日に「食品の裏側」の著者、安部 司さんが宮崎で講演されました。
私はあいにく行けなかったのですが、話を聞いた従業員によると、
食品添加物を目の前で使いながら、加工食品の味付けを実演されて、唖然としたそうです。
 スポイトから、ポトポトと落とした雫がイクラになり、
黄色い食品添加物の液に色の付いていない漬物を一瞬ひたしただけで、
見た目、美味しそうな漬物が出来上がったそうです
 また、私達が気軽にコンビニなどで買うサンドウィッチ、
どのくらいの食品添加物が入っていると思いますか?
少なからず多少は入っているとは思っていましたが、なんと、60種類ほど添加物が入っているそうです。ちなみに、袋に記載してある表示は3分の1しか書かれていないそうです…。

 興味をもたれた方は、是非一度本をご覧になって見てください

喜びを分かち合えるトイレ掃除

2006年04月23日 | Weblog
 皆さんこんにちは
今日は、「掃除」で人の心を動かした鍵山さんの話をしたいと思います

 鍵山さんは、自分で創業した会社で自分の理想の実現を考えたのがきっかけで掃除を始めたそうです。鍵山さんの理想…それは、会社の活動を通じ、社会を良くし、人を幸せにすることだそうです。
 理想の会社作りにまず必要なのは、いい人材と考えたそうです。ですが、出来たての会社がいい人材を確保するのは至難の業だったそうです。集まったのは、いくつもの会社を渡り歩いた末に心がすさんでしまった人が多かったそうです。

 終戦直後の鍵山さん一家はボロボロの小屋に住んでいましたが、清潔な性格で綺麗好きだったご両親は住まいの掃除を徹底していました。そのおかげで、戦後の荒廃の中で惨めな気持ちにならずに済みました
 
 この経験から社員の心を穏やかにする方法として、職場を綺麗にする掃除に思い至ったそうです。
 ですが、鍵山さんは言葉や文章で物事を伝えるのが苦手なうえ、号令をかけて無理やりさせるものではないと考え、自分一人で始められたそうです

 しばらくは、社員の評判は芳しくなかったそうです。例えば、鍵山さんが掃除をする横で平気で用を足したり、「社長は掃除しかできない」との声が聞こえたりしたそうですが、鍵山さんは掃除を続けたそうです。

 ところが、10年を過ぎると、社員の態度が変わり、トイレ掃除を自主的に始めるようになったそうです。親の背中を見て育つ子供と同じように…
 掃除をして、美しいトイレの心地良さを知ると、オフィスも汚い状態にしておくわけにはいかなくなり、会社全体がみるみる綺麗になったそうです

 無理やりさせずに、自主的始めことで、達成感を得ることができて、社員の方々の考え方が変わっていったんだろぅなぁ…と思います

来月は端午の節句ですね

2006年04月21日 | Weblog
皆さんお疲れ様です
今月も残り1週間ほどになりました。
来月は「端午の節句」ですね
私の近所でも「こいのぼり」を見かけだしました。

 さて、「端午の節句」は男の子のたくましい成長を願う節句だということは皆さんご存知だと思いますが、もともとはどんな日だったかご存知ですか?
 もともとは豊作を祈願する女性に代わって炊事洗濯を男性がする、女の祭りの日だったそうですよ
 なんでも、女性たちはショウブやヨモギを浮かべた湯につかって身体を清め、田植えの安全を祈願したそうです。

 ショウブの根はそのまま漢方薬になっているほどで、お風呂に浮かべる葉っぱも基本的な成分は同じ。香りの成分は疲労回復に効果があり、鎮静作用で緊張をほぐし、リラックスには最適です。スーパーや花屋でショウブを買うとついてくるヨモギは、美しく潤いある肌をつくってくれ、肩こり、腰痛、神経痛に効きます。

 浴用剤のなかった時代、ショウブ湯は身体を中と外から綺麗にしてくれるアロマ湯だったのでしょうね…
 今まで、ショウブ湯につかったことがない方、今年はご自身の健康のために浸かってみてはいかがでしょうか?

幸せな人生の後半をおくるために・・・

2006年04月17日 | Weblog
 今日は、店頭でお客様にお話する話を皆様にもご紹介したいと思います
                
「徳」 私の母は、三人の子供たちに、「徳」ということについて、よく話したものだった。
 「いいかね。人間の一生には前半と後半があって、前半の運命は親の徳によってきまるらしいよ。つまり私達親が、良い行いをして徳を積めば、お前達は幸せな前半をおくることができるわけだ。しかし、後半までは親の徳もおよばない。人生の後半は、お前達本人一人一人が、いかに徳を積むかにかかっているんだよ。
お前達が徳を積めば、自分が幸せになるだけでなく、次の世代の子供の前半も良くなるのさ」

 この母の話も、小さい頃はいい加減に聞き流していたが、今までの私の人生が好運にも恵まれ無事に暮らせたのは、さては親のおかげだったのかと、最近になって気がつき始めたのだ。
 そして、いま、後半のまっただ中にある自分を考えるとき、この「徳」の持つ意味は大きい。
 「徳」とは、品性を向上させるために習得するべきもので、正しい行いを積み、他人を助け、自らの品格を高めることである。
 今の自分を正直に反省してみると、どうも、パフォーマンス時代を反映して、「目立とう」意識がどこかにあって自分をたくみに演出し内容以上の表現で利益を得ようとする傾向が強いように思える。
「徳」ではなく、「得」をしようとしているのだ。これでは、とても品格を高めているとはいえず、恥ずかしい。
 
 自分の人生の後半は、もはや親も面倒をみてくれない。自力あるのみである。人生をまっとうするためにも、また、後を継ぐ子供たちの前半の幸せのためにも、人目のつかないところで徳を積む心が必要なのだと、今、真剣に考えている。
 
 誰も見ていないと思っても、神様は必ずどこかで、じっとご覧になっている。だから恐い。「つつしみ」とか「怖(おそ)れ」がなおざりにされる世の中では、本当の徳はなかなか積めないのではなかろうか…



 このお話は、平成元年6月28日の中日新聞(夕刊)「紙つぶて」に掲載された内容で、NHKチーフアナウンサーであった山川静夫さんが書かれたものなのです。皆さんは、読まれてどう思われましたでしょうか?

 徳を積むというのは、目に見えにくいものなのではなかなか難しいように思います。しかし、今の自分があるということは、間違いなく親が積んだ徳によって生かされている訳ですので、まず前半の徳を親にいただいたことに感謝したいと思います。そして、人生も後半に入ると、自分自身で徳を積む以外には運命が良くなっていかないものですから、子供の前半の人生のためにもうづけてしっかり善い行いを続けていきたいと思っています

 学生時代にみせてもらった1枚の新聞の切り抜きですが、今でも私の宝物として大事にとっています

スプラウトという言葉ご存知ですか?

2006年04月15日 | Weblog
 皆さんこんにちは
4月に入り暖かくなってきたので、たくさんの新芽が出てきましたね。
新芽といえば、健康食品に種子を発芽させたスプラウトというのがありますが、
ご存知でしたか?
 スプラウトとは何のことかなぁ?と思われた方がいらっしゃると思います。
英語で『発芽する』とか『新芽』という意味です。植物の種が発芽するとき、種自身は持っていなかったビタミンや蛋白質を作り出して、その成長を促進させています。
 日本では古くから『もやし』を食べていましたが、この『もやし』もスプラウトの一つです。
 米国ジョンズホプキンス大学のタラレー教授が抗がん作用をもつ食物を探していた過程で、ブロッコリーがもつ硫黄化合物のスルフォラファンという辛味の成分が抗がん作用をもつことが発見されました。
 特に、このスルフォラファンはブロッコリーの新芽であるスプラウトにブロッコリーよりも数十倍あると分かり、スプラウトが注目されるようになりましたこのスルフォラファンは胃がんの原因となるピロリ菌を殺し、遺伝子を破壊してがんを作る活性酸素を除去します
 このスルフォラファンもブロッコリーばかりではなく、レッドキャベツやカリフラワーもあります。
 スルフォラファンは熱に強く、味噌汁やその他、色々な料理に気軽に使えます。その他にもスプラウトとしては先にあります、『もやし』を初め『かいわれ大根』、『そば』等多くのものが知られています。
 植物の成長のために必要とするものが新芽にはつくられているのですから、今後もスプラウトが持っていて人間の健康に役立つものが発見される可能性は大きいです
今後も健康に役立つものが発見されたら、皆様にもご報告させて頂きます

 


10年後のアナタの医療費はいくらになりそうですか?!

2006年04月13日 | Weblog
 皆さん、こんばんは
約、2ヶ月ぶりに更新させていただきました
ご覧頂いている皆様には大変ご迷惑をお掛けしています
4月もなかば過ぎようとしておりますが、宮崎はとても暖かくなり、
例年よりも桜の開花が早かったようです
最近、従業員の一人が例年この時期にで走ると桜が綺麗な道を今年も通ったそうですが、全て葉桜になっていたと嘆いていました

 ところで、皆さんは年間どのくらい医療費を支払っていますか?
健康診断で高血圧・肥満・高血糖・高コレステロールという生活習慣病の4つの“予兆”を指摘された方は、「異常なし」の人に比べ、10年後の医療費が3倍以上かかることが社会保険庁の調査研究で分かりました
 高血糖とされた人の43%が10年以内に糖尿病になったことも判明しました。
 調査は、中小企業の社員が入る政府管掌健康保険の加入者のうち、健康受信率の高かった三重県の約2,800人が対象で、中心は健診時に40代。1993年度の健診結果と2003年度の診療報酬明細書を照合しました。
 それによると、93年度に①肥満度②血圧③コレステロール④血糖値とも「異常なし」だった人の2003年度の医療費総額は平均143,000円。それに比べ、全ての項目で異常が指摘された方は451,000円に上り、3項目だと218,000円、2項目だと200,000円と指摘されたリスク数に比例して医療費は減少。
 1項目だけの人は151,000円で、異常なしの人と大差ありませんでした。
 項目別では、血糖値が「異常なし」の人は平均161,000円だったのに、高血糖の方は271,000円と1.7倍。
 高血糖の方の10年後の糖尿病の発症率は43%と「異常なし」の方の6倍に達し、医療費増につながったことを示しています。
 高血糖以外では①肥満193,000円②高血圧225,000円③高コレステロール176,000円となり、それぞれ「異常なし」の方に比べて、1.1~1.4倍でした。
これから先、少しでも上のような病気には気をつけていきたいものですね・・・
 皆さんもお体大切にしていきましょうね