土屋龍一郎のブログ

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お初釜2東京編その1

2006-01-21 13:53:09 | Weblog
 1月16日は、茶道裏千家淡交会東京道場のお初釜だった。
 もちろん、初めての参加だ。
 市ヶ谷の住宅街の一角に道を隔てて両側に道場は立っていた。
 一連の行事は(残念ながら)撮影禁止だったので道路から広い茶室のある建物を撮影させてもらいました。到着した時にはひと目てSPとわかる人や秘書さんやら報道関係者やらとひと目ではわからない、それらの関係者がたくさん立っていてものものしい雰囲気さえ漂っていた。小泉首相はじめ政治関係の方々がたくさんお越しになっていたとのことである。

 前日の長野県支部のお初釜でひととおりの流れはわかっていたので、今日こそ粗相はすまいと心に念じて受付を済ませた。が、もうそこで本格的な墨と筆を見て、悪筆自慢の私は記帳する時の自分の乱筆を思ってぐったりと気持ちが萎えてしまった。
 さらに、失礼が無い様に一張羅の靴を履いてきたのだが受付後すぐにぞうり(これが履きにくく歩きにくく足が痛いものだったが、それも修行なのだろう)に履き替えた。今回は穴あき靴下を避けて新しい靴下を履いてきたのは正解だった。
 既に50人ほどの客人が腰をかけている部屋で亡くなられた大宗匠の奥様がお好きだったというお菓子を頂き、お茶をいただいた。後でわかったがこれは単なる待合室で行事は始まったばかりだった。
 
 何組もの客人が何時間かずらしたスケジュールで招待されているようで、私の前の一群の方々は小泉首相らだったようで、待合室で小一時間ほど待つことになった。私は長野発の新幹線あさまのダイヤが改正された事を忘れて10分ほど到着が遅れたのだが、ここで、帳尻があってほっとした。
 To be continued.

大寒

2006-01-20 13:29:42 | Weblog
 暦の上では1月20日は大寒である。
 朝から空気も道路もピシリと凍って、大寒の名に恥じない寒さである。大地の寒気がひたひたと足元から身体に上ってくる。
 昨年末から今年にかけての記録的な大寒波のせいで、積もった大雪が自宅を囲んで、まるで冷蔵庫の中で生活しているようだった。
 今朝の寒さはもっと本質的で危険な感じの寒さだ。雪さえも降るのをためらっているかのごとく何もかも緊張している。音さえも凍りついてFMから流れる音楽もエッジのたった音質になってしまった。
 長野はもともと、風の吹かない土地柄だけれど、この凍りついた空気が動いたら、肌を切り裂き、風に触れた頬には細かな傷が無数に刻まれるだろう。

 昨夜美容室ですっきりと刈ってもらった頭も、いきなり寒い空気に触れて困っている。
 そういえば、ムーンライダーズの曲で「大寒町」(おおさのまち)という名曲があった。

お初釜1

2006-01-19 00:56:15 | Weblog
 15日の日曜日には社団法人茶道淡交会長野県支部の初茶会、つまり御初釜であった。一昨年の秋からこの団体にお世話になっていて、昨年は所用で失礼したから、今年が初めてのお初釜参加であった。
 大変貴重な体験をした。
 お濃茶、お薄茶、会席という3立てをそれぞれ会場をかえて楽しむ。
 ほとんど予備知識もないまま当日になってしまったというひどい不心得者なのだが、同行させていただいた皆さんにいろいろ教えてもらいながら勉強した。
 祖母も伯母もまた母も女房も茶道の心得があって、特に祖母と伯母は自ら茶道教室も開いていたほどだ。したがって私も不心得者ながら抹茶の味が好きで親しんでいた。がぶがぶと飲んでしまうというのは外道であったが。
 しかし、本格的なお茶席ではやっぱり失敗をしてしまった。
 まず、懐紙を持ってくることを知らなかった。そのせいでお濃茶の前に出されたお菓子をどう取ったらよいか困った。たまたま茶道具をあつかっている業者の藤嘉さんの社長の奥様が隣にいらっしゃって「どうぞお使いください」と分けてくださったので何とかその場をしのいだ。
 冷や汗を掻いているところへお濃茶が出される。ずいぶん大きな器だと思っているとどうも並んだ何人かでまわして飲むらしい。困ったことに最初に手をつけることになる一番右の席に座ってしまった。落ち着いて空気を整えているかの振りをして回りの席でどのようなしきたりが進行しているのか観察して、みようみまねでお茶をいただいた。
 このお茶は善光寺門前にある名門「喜多の園」で調合したお味だとのことです。
 あっさりしたお味のお雑煮をいただいて、たくさんの方とお話をした。
 写真は、善光寺淵の坊のご住職のお姉さまがあつらえた獅子である。
 お年を召したお客様が多かったが、こういう日本の伝統に参加できる機会をもっと多くの若い人に知ってもらうことは必要だと思った。

「コンスタンティン」

2006-01-18 00:18:39 | Weblog
 すごく流行っていて、レンタルビデオ屋さんの新作コーナーに30本くらい並んでいて、それでもほとんどが貸し出し中になっている「コンスタンティン」を見た。
 何度も言っているように、テレビを見ないとその代わりに2時間くらいのビデオを見る時間はとれるものなのだ。
 この映画は、宗教に携わっていたり、聖書を読んでいるからにはとても深くて気づきの大きい映画なのかもしれない。が、そちらの勉強をさぼっていて宗教に疎い私とか、多くの日本人にには特撮映画の一つになってしまうのではないか?だから、申し訳ないけれど、「地獄ってあんなに殺伐としていたら嫌だな」とか「死後もあんなに忙しいのは嫌だな」とか、「サタンもスーツなのかな」とか入らぬところを考えつつ映画を見てしまう。
 天国vs地獄、悪魔vs天使、神vsサタン、といった対照は、水戸黄門vs悪代官や越後屋とは違うようだ。陰陽師あたりが近いのかもしれないけれどこれも予告編だけでまだ見ていないからよくわからぬ。
 ヒロイン役のレイチェル・ワイズも正統派美人で良かったけれど私の気になったのは困った天使役のチルダ・スウィントンである。あのシーンを壁紙に欲しいくらいだけれどHPでは彼女のストーリーが内緒になっているのでカット写真が手に入らない。残念である。
 いずれにしても、思い出してみても、この映画が本当に表したかった宗教倫理上のシキタリについては勉強不足なので猫に小判状態で、申し訳ないくらいだ。
 ただ、catchという言葉が何回か出てきたが「裏があるのね」と訳していたことと、ストーリーで出てきたgiftという言葉に生まれついての特殊な才覚といったような意味があるらしいことがわかってべんきょうになりました。

楳図かずお恐怖劇場「ねがい」

2006-01-17 00:15:30 | Weblog
 贔屓にしているレンタルビデオ屋さんの新作コーナーで昨年末からずうっと気になっていたのが「楳図かずお恐怖劇場シリーズ」である。もともと、こういうホラー関係は女房の専売特許で、私は避けている方だ。J-ホラーと呼ばれる最近の和製ホラー映画はジャパニメーションに次ぐ、日本の注目株だとのことだけれど、例のリングなどの一連ものも避けたいし、犬神家の一族だって20年以上経ってやっと見たくらいだ。それに対して女房は嫁入り道具に江戸川乱歩全集とかラドクリフ全集とか持ってくるような人なので(大阪のようにたこ焼き機を持参するとかならかわいらしいのだが)、こういう作り物のホラーが気になってしょうがないらしい。
 そんな状況なのだけれど、楳図かずお氏の作品の怖さと印象的なイラストはずうっと気になっていた。昔「蛇女」をコミックスで見て気を失いそうだったけど。
 この「楳図かずお恐怖劇場」が、どういう経過でシリーズ物を発表しているのかよくわからない。でもお店でシリーズの中の一作である「ねがい」に出てくるモクメと呼ばれる人形の顔を見た瞬間、この映画は絶対見たくなってしまったのだ。
 この人形の顔は怖い。
 ビデオを見たら、前説で出てくる楳図かずおさんの顔の方がもっと怖かったけれど。
 45分くらいの短編だったけれどその前に2時間見た「コンスタンティン」よりずっと怖くてずっと深かった。
 最初を終わりに出てくる短いポエムは何か深い意味が隠されているのだろうと思って風呂につかりながら考えたけれど全然わからなかった。という部分まで怖いぜ。
 ほかの作品紹介など見てしまったので、きっとこの恐怖劇場シリーズは次々に見ることになりそうだ。

新商品アイスピッケル

2006-01-16 18:39:46 | Weblog
 大寒波で非常につらい今日この頃なのだが、急に温度が上がってきて、雨模様だ。
 これはこれで大変だ。積もった雪が緩んで山の方ではなだれが起きやすいし、近所でも屋根の雪が通行人に向けて落ちてくるから危ない。さらに何十年ぶりかで民家の屋根にはびっしりとつららが並んでいるので危ない。夜中にこれらが滑り落ちる時に「ゴトリ」とか、「ゴゴゴゴ、ドカン」などの低い音を立てるのは怖い。
 さらに、日陰の道路に積もった雪が半分溶けてザラメ状態になると、後輪駆動の普通乗用車でもスタックして横滑りして溝に落ちる。昨日も近所の側溝に落ちた男性がにっちもさっちもいかずにJAFに救出してもらっていた。こういうたまたま通りがかった人たちは「この辺の奴らはなんで雪かきしてねえんだ」と怒るかもしれないが、やっているのである。ほぼ毎日、休みの日も数回雪かきしてもすぐに積もり、凍ってしまうのだ。
 常備している硬質プラスチック製の雪かきでは、歯が立たなくて困った。ホームセンンターには、つるはしが売りきれてしまい、さらに、なぜか柄だけ生産が間に合わずにつるはしの頭だけ売っている状態だ。なにしろ重みに耐えられず、ホームセンターの屋根から溶けた雪が雨漏りしているほどだ。
 そこで見つけたのが新商品「アイスピッケル」である。
 3980円というのが高い気がしていたが、とうとう本日購入。雨で緩んだ道路の氷を砕くべく持ち帰った。
 こんな大寒波、大雪は昭和38年ぶりだそうだから、せっかく買ったアイスピックが来年も日の目を見るかどうかわからないけれど、今年の冬は始まったばかりだから、3890円の元を取りたい。

まことに寒い

2006-01-15 18:19:29 | Weblog
 この年末年始は、記録的な大寒波のせいで大雪が降った上、かつてないほど寒かった。
 自宅の風呂の窓が凍り付いて開かなくなった。ガラスには霜がびっしり張り付いているし、サッシュの部分はレールと一体化してもう永遠に開く気はないように見えた。夏の間は誰かが風呂から上がるたびにこの北向きの窓を開けて風呂場に湿気を逃がしていたが、それもできなかった。
 ダイエット用に夏から大活躍していたたわしも石のように凍り付いて風呂場の一部になっている。
 この状態は風呂に湯が沸いてもほとんど改善されないから、風呂に入る時にはまるで露天風呂の様子である。湯船の中は暖かいけれど顔や髪の毛は寒気にさらされ、外に逃げられなかった湿気が天井に残っていて風呂場が暖かくなると天井から落ちてきて「冷てえな、あははん、湯気が天井からぽたりと背中に~~」という歌詞の通り背中に落ちてくる。
 まるで温泉だ。
 ちょっと違うのは、浸かっている湯船の中でどんどんどんどん、湯が冷えてくる。
 今年の風呂は、身体に悪いのではないかと思うほどである。

 さらに、暖冬だから何とかなるとタカをくくっていた床暖房の故障を放っておいたせいで、今の床がまことに冷たい。灯油ストーブと電気ストーブを併用しても足下の寒さはつらいので、部屋の中でスキーウェアを着込んだ日もあった。何しろ自宅周りには雪がうずたかく積み上がって、自宅が冷蔵庫状態だから身体の芯から冷えてしまうのだ。今年の夏には床暖房を全部直そうと心に決めています。

 全国でも例年以上に寒い様子ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

「セプテンバ-11」

2006-01-14 04:30:51 | Weblog
 「セプテンバ-11」を、ビデオで見た。
 最近贔屓にしているレンタルビデオ屋さんでレジの女の子に「5本借りるとスペシャル割引価格にります」と、言われて陳列棚に戻り、そういうことならば、ということで借りたのがこの作品だ。

 いま、なぜ?と、聞くのならば、
 では、あの事件は終わったのか?と聞き返したい。
 私は実はあのときマンハッタン島にいた。仲間の必死の努力で9月16日の誕生日までになんとか帰国することができた。しかし日本に近づくにつれて、長野に近づくにつれてあの恐怖と緊張感が緩んでしまって、「世界」「戦争」ということに対して恐ろしく啓発された一人の人間から、ある普通の日本人に戻ってゆくのを感じていた。以降、折に触れてあの記憶と体験を忘れまいと目に入る資料やら書籍を手にしてきた。それが今日でもまだ続いているのだ。

 さて、2002年にフランスで企画されたこのフィルムは11人の映画監督が、11分9秒づつ撮った作品を繋げてある。
 この映画を見ると世界各国の監督によってこんなにもあの事件の捉え方が違うのか、とびっくりさせられる。短い限られた時間の中で「あの日あの時」を表現してゆく。聾唖の女性とそのボランティアの男性に起きる事件では、いきなり耳の不自由な人の世界へ投げ込まれて圧倒されてしまいめまいがしたほどだ。映像的に工夫があるいくつかの作品のうち、ショーン・ペン氏の作品の美しさと悲しさは秀逸である。エッジの研がれた刃先で色を切り取っては油絵的に重ねた感じだ。メディアの騒々しさと悲しさを大胆に描いたテヘランの爆破を描いた作品では、あの時、NYのテレビで見た日本のマスコミの醜さを思い出して胸焼けがしたほどだ。今村昌平氏の作品は世界の人が求める日本映画的構成になっていた。「聖戦なんて・・・・」という最後の一言は入れない選択もあったと思う。「お国のため」の第二次世界大戦をモチーフにしている。

 重たい気持ちで見終わった今、21世紀最初の年に世界の歴史を変えたあの事件を思い出して、今年の9月11日にもNYへ行っていたいという気持ちが強く起きている。

お便り投稿

2006-01-13 20:04:48 | Weblog
 昨日のラジヲネタをブログに書くためにNHKのホームページを見ていたら、お便り投稿のコーナーがあった。
 まったく魔が差したというか?、ちょっとした弾みで、ラジオに前向きで、善意なmailのお便りを投稿してみた。
 すると、本日移動中につけていたラジオから、私が投稿した記事が読まれて流れてくるではないか!
 ひゃー。
 公共の電波を2分ほどジャックしてしまった。
 これは、初めての経験だが恥ずかしいけれどうれしいものだ。
 ラジオを聞いていると結構同じ人の投書が読まれている。そして私のような新参者の記事もさっと取り上げる。・・・
 もしかすると結構お便りってやつはあんまり来ないのかもしれない。いやいや、何時間もの番組ならばいくらあっても足りないのもしれない。
 投稿オタクになる人の気持ちが少しわかった。
 ・・・ような気がする。
 ・・・からといって私がそうなるとは限らない。

さすがNHKラジオ

2006-01-12 23:53:05 | Weblog
 通勤時間にNHKラジオの「今日も元気で!わくわくラジオ」を車中で聞くことがある。
 「さわやか列島リレー」というコーナーは全国の放送局からその時の空模様と主要な話題を一つづつライブで流して、全国をリレーするというコーナーだ。
 今朝は最近の悲劇的な大寒波からちょっとは晴れ間がのぞいた朝だった。そのなかで、名古屋放送局のアナウンサーが「今日は少しあたたかな天候です。少しだけ背筋をのばして道が歩けそうです」というコメントをした。すかさず次の四国放送局が「こちらも少し姿勢を良くして歩けそうです」と繋いだ。
 う~~ん!いいねぇ。
 朝から気持ちのよい言葉を聞いた。車窓から外を眺めると長野もすこし日が差して背筋を丸めなくても歩けそうだ。
 5日も雪に埋もれて孤立している新潟県津南町と長野県栄村もやっと国道の半分が除雪が済んで、食料やら燃料の供給ができそうだというニュースも入った。

 この番組のアナウンサーをしている山田敦子さんのファンだ。朝一番、第一声で話す今日の様子を表す言葉が秀逸だ。生活感を感じさせながらも、なかなか気のつかない視点で一言きちんと納まる表現を選ぶ。とても知的でチャーミングな、それでいてベテランの落ち着いた声は、出社前のぴりぴりした車中を和ませてくれる。
 ラジオというメディアがとても気に入っているんですが、いつでも安心して聞ける番組というのはありがたいものです。