沖縄本島への新たな鉄軌道導入の計画案策定に向けて作業を進める県は2日、これまで公表していた那覇市と名護市を結ぶ骨格軸のルート案4案に加え、新たに北谷町や恩納村を経由する3案を追加公表した。
9千人弱の意見が寄せられた2016年5~6月実施のパブリック・インボルブメント(PI、県民意見参加)の結果を反映させた。本年内に需要予測や費用対効果を基にこれら7案などを比較評価する。
追加されたのは(1)すでに公表されているB案「中部西・北部東ルート」(約67キロ)に恩納村を経由する変更を加えたB派生案(約68キロ)(2)既存のC案「中部東・北部西ルート」(約63キロ)に北谷町を経由する変更を加えたC派生案(約65キロ)(3)既存のD案「中部東・北部東ルート」(約67キロ)に北谷町を経由する変更を加えたD派生案(約69キロ)―の3案。
「恩納村から金武町経由の路線があると県民利用者が増える」「多くの人が住み、観光客も移動する北谷町、沖縄市はどのルート案でも考慮してほしい」などの意見を反映させた。
そのほか骨格軸の環状化や複線化を求める意見や名護以北や那覇以南に延伸を求める意見があった。
県は今後、(基幹線から分かれる支線の)フィーダー交通の需要などを踏まえて環状化案や延伸案も検討していくか決定する。
2日に県庁で開いた沖縄鉄軌道計画検討委員会で委員に追加するルート案3案を説明した。