2011,11,26
三嶺(徳島県・高知県)
1993m
(1)
名頃-ダケモミの丘-三嶺山頂-ダケモミの丘-名頃
岡山県北の山々からは初冠雪の便りが届いてきましたが、天気予報は「快晴」。
ならば今シーズン最後の四国とばかりに、三嶺に行ってきました。
この山は、何度か登ったこともあり、山頂からの展望は何度見てもすばらしい。
個人的には、剣山よりも百名山にふさわしいと思っている山だ。
ただ難儀なのは、アプローチが長いこと。岡山から約3時間30分。正直、御在所岳に行くのと大して
変わらない。
そんなこんなで、岡山を4時に出発。7時30分に登山口の名頃に到着。
■名頃 7:50
名頃の駐車場には、次々と山ヤが集まってきた。やはり人気の山だ。準備を整え出発。
しばらくは、林道歩き。
■登山口 8:34(1120m)
約45分を歩き、実際の登山口に到着。ここからが本当の登山の開始だ。
主尾根のダケモミの丘まで急坂が続く。しかし、ここでと気づいた。こんなに道が荒れてたか?
落葉でわかりづらいが、知っている道と違うようだ。実際、人工物の溝は、土石流にやられたのか
見事に破壊されていた。台風で道が荒れていると書いていたが、2ケ月前のことで、人気の高い
この山ならしっかり踏まれていると思うのだが、そうはいかなかったようだ。
■ダケモミの丘 9:35(1500m)
主尾根のダケモミの丘に到着した。これで、急登も終了だ。しかし、ここで異様な光景を目にする
こととなった。尾根道の左右に網、網。シカの被害に頭を悩まされているとは聞いていたが、
これ程とは。かなり深刻なことをうかがわせていた。
尾根に出ると、意外な敵に悩まされた。風だ。
それも南からの風。北風なら、「そうだろう」と思うのだが、南風がとにかく寒い。
手元の温度計は-4℃を指している。
▲北斜面は雪
あまりの寒さにアウターを着込んだ。北斜面はいつ降ったかわからないが、うっすら雪化粧していた。
この後、道は南斜面になるので状況は変わってくるだろう。
▲南斜面のガレ場
予想通り、南斜面を登るようになると雪は消えていった。しかし、ここは急斜面で一歩間違うと滑り落ちる
可能性大で、滑る岩を歩くのに気を使った。
▲剣山と次郎笈(クリックで拡大)
振り返ると、剣山と次郎笈が鹿島槍ヶ岳のように双耳峰に見え、やはり二つで一つだなって思った。
天気は最高で、クッキリハッキリと見ることができる。
▲三嶺南稜(クリックで拡大)
急峻な道を登ると、ダケモミの丘で見えたシカ用のネットが延々と斜面に張り巡らされていた。
登山道を外れて急峻な斜面に張られているのは、設置はさぞかし大変だったろう。
それほどシカの食害が深刻なのがうかがえる。
▲ガスが
山頂まであと少しだ。そんな時、西の空からガスがブワっと登ってきた。
西風に煽られて、西から東へすごい勢いで流れてゆく。風が冷たい。やはり冬なんだってあらためて思う。
もう四国の山も、今シーズンは終わりだな。なんかさみしい。
▲稜線より(クリックで拡大)
急な道を登り詰めると稜線に出た。道を左にとれば山頂だ。なにやら空が白い。
先ほどからのガスのせいか?まあ、直に晴れるでしょう。
そう思い山頂へ向かいます。途中すれ違った人から、30分山頂にいたけど真っ白で何も見えなかった。
そんな言葉を聞いた。
そう聞いても信じることができなかった。さっきまで剣山がクッキリ見えていたし、天気予報は「晴れ」の一字だったし。
うっすら雪が付いた道を登ると、
■三嶺山頂 10:59~11:10 (1893m)
▲三嶺山頂より(クリックで拡大)
あらら、本当に真っ白だ。三嶺からのゆったりと伸びる笹原の稜線がこの山の最大の魅力なのだが
なんも見えません。一瞬ガスがなくなった時に撮ったのが上の写真だ。
▲剣山(クリックで拡大)
東側というと、ガスが消え山頂の小屋の向こうに、剣山と次郎笈が見える。
剣の稜線を左に転じてゆくと、登山口の見ノ越も見える。東と西とでこうも展望が変わるかっていうくらい違う。
山頂には、小太郎を含めて7名が山頂からの展望を待ちわびていたが結局は一瞬のみで山頂を後にすることにした。
▲三嶺の池と小屋(クリックで拡大)
昼食を摂るために、小屋に向かうが東に向いては天気は相変わらず良く凍った池と小屋とで、三嶺にある特徴ある
風景を眺めることができた。
■三嶺ヒュッテ 11:30~12:05
ヒュッテの中に入ると、誰もいなかった。その後、山頂で一緒にいた人達が次々と入ってきた。
高知から来た女性2名と神戸から来た御夫婦。それぞれ昼食をとりながらしばしの山談義に花が咲いた。
そんな中で、名頃の駐車場から新しい登山道ができて、尾根づたいに登ってくることができる道とのこと。
思い込んできたとは言え、、まさか新しい道が出来ていたとは全く知らず、どうりで登ってきた道の踏み跡が
怪しいと感じたのも納得した。
せっかくだし、新しい道で下山してみよう。
食事も終え、ヒュッテから出てみるが、天候は相変わらずで今一度の山頂をあきらめ下山に取り掛かります。
下山は、登りの時よりも気温も上がり、心配していたことも取り越し苦労に終わりサクサクと降りてゆきます。
■ダケモミの丘12:58
▲ダケモミの丘の表示(クリックで拡大)
ダケモミの丘まで下りてきて、よく見ると木に地図が張っていて小太郎が登ってきた道は台風で荒廃して”危険”
ってそんなん登山口にあったか?
実際、我々の前にも登山者が歩いていたし、以前にも歩いていたので、全く疑ってませんでした。
道はどうかというと、尾根につけられていて歩きやすい。ただ、一旦林道を横切ってからは要注意。
傾斜はきつくなるし、なんでか黒い電線みたいになのを埋設していて、ところどころ出てきていて
これが滑る。それと、踏み跡がまだ薄いので天気が悪いと、土自体が滑る。
とかいいながら無事に登山口に到着。
■名頃登山口 14:06
帰りに讃岐うどんを食べて帰ろうと走っていると、お店がない。後で調べると、店を立て替えたらしい。
新しい建物だったのでわからなかった。以前に行ったことがあったので、疑ってなかった。
今日は、思い込みが2つも重なってしまった。