2009,6,6
ちち山(愛媛県・高知県)
1855m
(1)
大永山トンネル-ちち山別れ-ちち山山頂-ちち山別れ-大永山トンネル
天気予報が雨の予報から一転、「曇り後昼から晴れ。山沿いの所により雷雨。」
最後の雷雨は気になるが、状況次第で辞めればいいやと四国を目指す。
場所は3月に「笹ケ峰」に登った際、笹ヶ峰同様に笹に覆われたなだらかな山容を歩けば気持ち
いいだろうと思ったちち山から笹ヶ峰。
いつもの新居浜インターではなく、手前の川之江インターを降りて、登山口の大永山トンネルを
目指す。
ところが、天気予報を裏切り小雨がパラパラ降っている。
結局、雨は止んだがいつ降ってもおかしくない状況で、ガスに全て覆われてしまって真っ白だ。
行くかやめるか考えたが、「雨が激しくなれば引き返そう。」そう思って思い切って出発。
トンネル脇に車を止めると、先客は車1台。早く出発したのか、かなり雨に濡れていた。
準備していると、もう1台到着。男性の単独でわれわれより早く出発していった。
■大永山トンネル 8:58(1000m)
▲大永山トンネル
トンネル手前の林道に入り、
少し進めば右手に登山口。これ?って感じのところ。前もって調べていたからわかったものの、
知らなければ通り過ぎてしまいそうなほど細い入口だ。
入ってしまえば、広くしっかりした登山道。杉林の中をつづら折りでゆっくり高度を稼いでゆく。
30分弱で縦走路に到着。右に行けば、西山から西赤石山。我々は左に行く。
■土山越 9:35
ここからは一層ゆったりとした道。水平なのかと思えるほど傾斜を感じられない。
ただ、木の葉に付いている水か雨かわからないが、上からポタポタと落ちてくる。
■舟窪
舟窪からは今までのゆったり気分から豹変し、急坂に変わる。
上から落ちてくる水滴は相変わらずで、急坂とも相まって足元がずるずる滑る。
ただ、景色はガスと樹木で覆われて幻想的だ。ブナの新緑は鮮やかで、晴れていれば美しい
光景を楽しむことができるのだろう。今は想像するしかないが。
その時、登山者がおりてきた。聞くと、上はガスと雨と風がすごいと言う。天気予報を信じて登っ
てきたが散々だと言って下って行った。
そのような話を聞けば、こちらも引き返そうかとも思ったが、修行としてもう少しがんばってみよう。
心が折れたら下山しよう。そう自分に問いかけながら獅子鼻の頭を目指す。
■獅子鼻の頭 10:37(1482m)
深井ブナ林を抜け獅子鼻の頭に到着したが、辺りは白いまんま。ガスが抜ければすばらしい
展望が拝めるんだろうな。まあ雨が降っていないだけましか。と、つぶやいた瞬間、ガスが流
れて行き山が序々に姿を現わしてきた。ここまで頑張ってきたご褒美のようだ。
これなら期待できるかもしれない。
▲獅子鼻の頭からの稜線(クリックで拡大)
獅子鼻の頭からナイフリッジとまではいかないが細い稜線をしばし進めば、ちち山の山塊の
端にたどり着く。ここからは、笹原の中を縫うように付けられた気持のいい道だ。
▲新居浜、瀬戸内海(クリックで拡大)
視線を北側に向けると、雲の切れ間から新居浜と瀬戸内海が見えるようになってきた。
昼から晴れる。その予報はピタリと当たったようだ。ということは、ところにより雷雨・・・・・・・。
頭には入れておこう。
▲ちち山別れからたどってきた道を振り返る(クリックで拡大)
気持のいい笹原の中を登りきったところが「ちち山別れ」だ。分岐を左にとれば、数年前に登った
冠山、平家平に行くことができる。
▲ちち山別れからの冠山・平家平(クリックで拡大)
とうとう、冠山、平家平まで姿を現わした。
▲ちち山別れからちち山方面(クリックで拡大)
急速に天気は回復しているようだ。これなら笹ヶ峰の姿も見ることができるかも。
ここからは傾斜も緩み、ちち山の山腹をトラバースして伸びている。
笹ヶ峰から見た気持ち良さそうな笹原をまさに今歩いている。
▲笹原の道からの笹ヶ峰(クリックで拡大)
一つの尾根を巻くと本当に笹ヶ峰の姿を見ることができた。ここから見ると、山頂まで笹原が
広がっているのが分かる。四国特有の広大な笹原だ。
▲笹原のトラバース道
この時が至福の時と言いたいところだが、この道とにかく細い。それに傾斜がきつい為、段差
までできている始末。足下をしっかり見ていないと滑落すること間違いなし。
笹が生い茂っているので大したことにはならないだろうが、保障もないので、足下から目を離す
こともできず、前に進むのに精一杯な状態だ。