またきて4頭目

見回りの途中で、日に日にイノシシに削り取られていく田んぼの土手がありました。
かなり活発に動いているようで、近くのドングリ林までえさ場にしている様子。
調べてみると小さめの足跡があったので、とりあえず罠設置です。
林道より高い位置に仕掛けたので、見回りはまず下から見上げて異常があるかどうかの確認です。

2回目の雪のあと、この罠を見に行くとなんだかちょっと違う雰囲気です。
これはもしかして…
そう思って道から崖の上を目を凝らしてよく見ると…
ピーンと張ったワイヤーがあらぬ方向へ伸びているのが確認できました。

お、掛かってるぞ！

この段階では大物か小物かわからないので、遠回りして崖上からの確認に向かいました。
静かに罠のあるほうへ近づきます。
いつもなら相当地面が荒れているはずですが、ほとんど荒れた様子はありません。
逃げたのかな？と思いましたが、あのワイヤーの張り具合では獲物がまだいるのは確実です。

もう少し近づいてよく目を凝らすと…

いた！

小さなイノシシがこちらにお尻を向けて、自分で掘った浅い穴のなかで寝そべっていました。

小さいから大丈夫だな。
今回は師匠に電話せずにやっつけることにしました。

イノシシはまだこちらに気がつかずに寝そべっています。
小さいといえども、罠の掛かり具合を確認しないことには近寄れません。
そこで、木の幹をたたいてイノシシを起こしてみました。


寝ていたイノシシはぴくっと耳を立てたかと思うと、次の瞬間起き上がって逃走を試みます。
バッと走ってワイヤーが張り詰めると、なんと罠は後ろ足にかかっていました。
ですが、しっかりといい位置にかかっています。

後ろ足なのでかなり自由に走り回れる態勢でしたが、なんとかやっつけました。
親がかかればよかったのですが、これで田んぼを荒らしている一味のうちの1頭はわが手に堕ちたのでした。

今回のイノシシは雄29キロ。
まだ子供ですね。
小さいので皮つきにしました。


今回は頭の皮なども使ってゼラチン寄せみたいなものを作りたかったので丁寧に毛をとりました。
猟期終了後、いろいろな料理を試してみたいと思います。

3頭分の肉を手に入れて今年のストックにもだいぶ余裕ができました。
自家用には十分取れましたが、周辺の田んぼの荒れようがひどいのでもう少し罠を掛けたままにしておこうと思います。
まぁ、もうあんまりやる気はないので獲れたらラッキーという感じですが。

今回も
山の神様
師匠
イノシシちゃん

ありがとさん。