過日のブログ掲載から早や10日が過ぎ、前回の河津桜旅日記の後半も書きそびれている。早く後半を書かねばと思いつつも雑事等に追われて時間だけは容赦なく過ぎて行く! そこで今回は先ずは相前後するが昨日の出来事を先に載せておこうかと・・・・! 下の絵は昨日出向いた東郷寺の満開の枝垂れ桜です。 春の陽光を浴びて豪華絢爛に咲き誇るこの桜花、見事としか形容し得ない美しさです。
このお寺はその名を「聖将山・東郷寺」と云い、日蓮宗の名刹なんです。そして驚く事にこの寺の山門がその昔、黒沢明監督の名作“羅生門”の場面のモデルとして使われた山門なのですよ。今の若い人たちにはあまりご存知の方はいないでしょうが・・・・?? 又、この寺の由緒を辿ると、東郷平八郎元帥の別荘が有った場所でして、後になってこのお寺が建立されたのでした。 この東郷寺の山門前の境内に見事な枝垂れ桜の大木が数本あり、今を盛りと咲き誇っていると云う事を耳にして取るものも取り敢えず観に行って来た次第でした。
染井吉野よりもいち早く咲き誇る見事な枝垂れ桜を篤とご覧ください。
右の鬼瓦は本堂前の庭先にデンと置かれていたものでした。牙が折れていたのですが、どうしたのでしょう・・??
この場所は京王線多磨霊園駅から徒歩7分ばかりの近い場所にありまして、
昨日は春の陽気と相俟って大勢の見物客で賑わっていたのでした。
観楼の人たちは皆夫々にカメラを向けて見事な枝垂れ桜を撮っていましたね、私もその内の一人でありました。
これらの枝垂れ桜ですが、樹によって色が違っていまして薄さくら色から白さが目立つものまで
本当に素敵な枝垂れ桜でしたよ。左手に山門の庇が一寸見えておりますね!
本堂の前庭には愛らしい水仙の黄色が桜色に負けじと咲いていたのでした。
青空に映える桜花、ゆったりと流れる白い雲・・・・、長閑な春の美しさではありませんか!!
流れ落ちる水の雫の様な優雅さの枝ぶりですよね、暫し見惚れていましたよ・・・!
その昔、かの有名な西行法師は、この様に詠っていますね!
「ねがはくは 花のもとにて 春死なむ その如月の望月のころ 」
彼はこの和歌を詠んだ通りに、旧暦2月15日(太陽暦では3月末)に願いどおりに亡くなったようですね!
昨日撮り溜めた絵はこの他にも沢山あるのですが、今日はこの辺りでいつかまた・・・・、
其処でもう一つ有名な詩を・・・! 「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」
平安中期の女流歌人: 伊勢大輔