算数・数学の問題の中には
式を解いてすぐ答えが出るタイプ と
式を解いてもすぐ答えが出ないタイプ があります。
前回の問題は 後のタイプ。
1~9までの自然数が書かれた 9枚のカードがあります。
田中さん、佐藤さん、鈴木さん、山本さんが その中から1枚づつとり
それらのカードに書かれた数字を見ますと 大きい順に
佐藤さん>田中さん>山本さん>鈴木さん となりました。
また、佐藤さんと鈴木さんの数字を足すと 田中さんと山本さんの数字の合計と同じになり
佐藤さんと田中さんの数字を足した数から 山本さんと鈴木さんの数字をかけた数を引くと5になり
佐藤さんと鈴木さんの数字をかけた数から 田中さんと山本さんの数字を足した数を引くと7になりました。
4人のカードに書かれた数字は、それぞれいくらでしょう?
数字の大きい順に カードにA,B,C,D と 名前をつけますと
9≧A>B>C>D≧1 A、B、C、D は自然数
A+D=B+C ・・・・・①
A+B-C×D=5・・・・②
A×D-(B+C)=7・・・・③
と書けます。(えらい短くなりました)
①と③より
A×D-(A+D)=7 とすれば 未知数は2種類。
Aの可能性は、9、8、7、6、5、4 のうちのどれか。
Aが4の場合は残りの3つの数字は決まってしまいDは1
これは、違いますね。
それでは Aが5ならば、Dは1か2ですが、
これを代入しても 合いません。
それでは Aが6ならば、Dは1か2か3ですが、これらもダメ。
Aが7ならば、8ならば・・と探していきますと
Aが9で、Dが2のときのみ、代入してぴったり合いますので
A=9、D=2 で決定!
残るは、BとCです。
これは、①の式にA=9、D=2を代入して
B+C=11
B、C の可能性は 8,3 または 7,4 または 6,5
そして②の式にA=9、D=2を代入して
9+B-2C=5 これが成立するB,Cの組み合わせは
B=6、C=5 となります。
答え 佐藤さん9、田中さん6、山田さん5、鈴木さん2
こういう問題は、考え方や計算の仕方は一通りだとは限りません。
ユニークな解き方が潜んでいるものが多いので
それらを探し出すのも数学の楽しみのひとつです。