大晦日から三が日を大正月と言うのに対し、1月15日は小正月。
小正月の朝には、小豆粥を食べて、一家の無病息災を祈る習わしがあります。鏡開きに比べて、やや知名度不足の感があり、お汁粉より小豆粥は馴染みがない方も多いかもしれませんが、とても美味しいものです。小豆粥には、塩派と砂糖派があるのをご存知でしょうか。お粥にお塩、これはまぁ普通として、「エ、エェー、お砂糖?」と思うかもしれませんが、これもまた、なかなかいけますよ。考えてみれば、おはぎやお団子があるのですから。
かつては松の内も小正月まででしたが、現代では小正月までお祝いの行事を続ける余裕もありません。また、別名「女正月」と言って、暮からお正月にかけて何かと忙しかった女性の休息日とする意味もありました。でも、昔のように大掃除をしたり、お節を作ったり、年始客の接待をしたり、座る暇もなく働くなんていう主婦もいなくなりつつあるでしょうから、時代と共に習慣も変わってきたのでしょう。暮から一家で海外旅行なんていうのも当たり前の昨今ですから。お節料理にしても、昔は三が日は商店が休みで、仕方なく保存の利くものを用意しなくてはならなかったでしょうが、今はコンビニは元日から、スーパーやデパートは2日からやっていますものね。でも私は、正月三が日はお財布を開かない(お金を使わない)という教えを守っています。
【今日のワンポイント】
今日でお正月の行事は全て終わりです。遅れていた年始のご挨拶に伺うのも、今年初めて会った人に「おめでとうございます」と挨拶するのもこの日までです。正月用品を仕舞うのもこの日を目処にします。重箱や屠蘇器などの塗物は、きちんと手入れをして保管し、来年に備えましょう。