埼玉発、研修講師のつぶやき~マナー・食・文化・四季折々~

埼玉を元気にするため地域限定で活動する研修講師が感じたマナー・食・文化のことなどを折に触れ発信します

鞄とコートはどこに?

2009-12-27 | マナー・作法等
少し前に、外資系保険会社のトップセールスマンが書いた「鞄はハンカチに置きなさい」という本が出版されましたが、まさに我が意を得たりの心境でした。と言いますのも、日頃からこの辺のことに無頓着な人が多いことが気になっておりました。
ご存じない方のために簡単に解説しますと、この題名は、お客様のお宅を訪問した際には、鞄を直接床におかず、ハンカチの上に置きなさいというもので、その他にも著者が営業先で気をつけていることが色々書かれています。

営業マンは勿論のこと、一般の方も、よそのお宅を訪問する際には、コートと鞄の扱いには、くれぐれもご注意いただきたいものです。
外を歩いてきたわけですから、埃や汚れや様々なバイキンなどを室内に持ち込むことになります。まず、マナーとしては、会社であれ個人宅であれ、玄関を入る前にコートは脱ぎますよね。これは皆様ご存知だと思います。コートは裏返して手に掛け、ご挨拶をします。
問題はその後です。個人宅の場合、玄関を上がったら、鞄とコートは、玄関ホールの隅に邪魔にならないように置きます。商談の場合は、鞄は室内に持ち込むのはやむをえないですが、その際の心構えが冒頭の本の題名に象徴されています。普段、外では鞄を無造作に地べたに置く方もいるでしょうから、基本的に鞄の底は汚れていると心得ましょう。
その汚れたものを、生活の場であるお部屋の床や畳の上に置くなんて、大変失礼なのです(畳の場合は摩れにも注意)。ハンカチの上とまではいかなくても、そのような心遣いが必要でしょう。ましてや、テーブルの上に置くなんて、言語道断ですが、実はこれ、我が家で実際にある有名企業の営業マンがやってくれました。ダイニングテーブルですぞ!これには、さすがに厳重抗議いたしました。
昔は?応接間というものがあって、家族の居間と客間が分かれていましたが、最近の家ではほとんどがリビングダイニングルームになっていますから、まさに飲食スペースなのです。ゆめゆめ会社のデスクのつもりで振る舞わないようにお気をつけください。

仕事でなくても、家に来て、バッグや買い物をした袋など、平気でテーブルに置く人が結構いますが、神経質な私は本当に卒倒しそうになります。ちなみに私は、自分のバッグでも絶対にテーブル上には置きませんし、逆にスーツケース以外のものはどんなに重くても地べたに置く事はいたしません。

鞄の室内持ち込みは、仕方がないですが、コートはありえませんよ。実はつい最近、有名金融機関の支店長と担当者が揃いも揃ってやってくれました。「コートお預かりします」と言いましたら、「いえ結構です」とあまりにも遠慮なさるので、つい「いいえ、こちらが困りますので」と言ってしまいました。

結論として、不特定多数の人が出入りする会社と違って、個人が生活するスペースに入ることは、ある意味外部からの侵入者なのです。法人営業では、ビジネスマナー等に気をつけ、かなり緊張感を持って振る舞っていらっしゃると思いますが、個人宅では、また別の意味での細心の注意が必要です。

マナー以前の躾

2009-11-10 | マナー・作法等
今から数年前のこと、ある日突然、近所の角々に警備員さんが何人も立っていました。繁華街でもなくただの住宅街の一角ですので、不思議な感じでした。例えば、皇族やVIPがお通りになる時に警察官が全く関係のない場所に立っているように…。
間もなく、それは近くに出来た進学塾の警備員さんだと分かりました。下校時には、警備員さんがわざわざ駅まで生徒を送ります(駅って、目の前ですよ。しかも一人ずつ)友人曰く、他の塾より料金がお高いのだそうです。
授業終了の頃になると、建物の前はお迎えのパパママで溢れています。それが歩道を塞いでとても迷惑。私の意地悪心がふと頭をもたげ「あなた達のレベル以上の子供にはならないからね」と心の中でつぶやきながら通ってしまいます。
また、先生の引率で集団下校をするのですが、歩道に広がって我がもの顔で歩くので、これが大変な迷惑。前から人が歩いてきたら、ちょっと道をあけるとか、せめて一列に並ぶとか、何とかならないものでしょうか。
勉強の前に家庭でもっと他に教えなくてはいけないことがあるのでは?別の友人曰く「今や、学歴はお金で買える時代。塾代が月に十万以上はザラらしい」だそうです。
新政府が子育て支援策に力を入れて、「子供は国全体で育てる」なんていいますが、こんな子供を私たちの税金で育てたくない!と思ってしまう私は料簡が狭いのでしょうか 思い切って、子供の躾について、塾に申し入れに伺おうかと迷っている今日この頃です。