絵柄の変遷、是か非か？

昨日今日と、仕事がお休みなので、書店めぐりをしてきました。
file.no-18で『ミス・メルヴィル』シリーズが再版されたと書きましたが、第二巻『 帰ってきたミス・メルヴィル』もハヤカワ書房から再版されたものが、陳列棚に並べられていました。
( 画像は、ミステリアス・プレス文庫版のものを転載させていただきました )

その本を手にとって・・・絶句しました。
カバーイラストを担当されていたのは、ミステリアス・プレス版と同じく、さべあ・のまさんだったのですが・・・その絵柄のあまりの変わりように大きな衝撃を受けました。
上の画像を御覧ください。
ミス・メルヴィルの意志の強さと、その上品さが伝わってくるとは思いませんか？
真正面から相手を見詰める意志の強さ、顎を引いて、手には銃。ミス・メルヴィルらしいイラストだと思ったものです。
それが、再版されたものでは、新しいイラストに取り替えられていて・・・なんと言いましょうか・・・はすっぱなイメージしか伝わってこないのです。
斜めから、こちらを見ているミス・メルヴィル。痩せぎすで、ちゃらんぽらんで、とてもコミカル。
再版第一巻目で、以前のイラストを使ったのだから、二巻目でも同じようにするべきではなかったのかと思います。

もう十五年以上が過ぎたのですから、挿絵画家の腕も絵柄も変わってしまって当然でしょう。
ですが、それが万人に受け入れられる変わり方であるかというと・・・答は言うまでもないですね。
その是非は、人によりけりでしょう。
変化は受け入れねばならないものですが、場合によりけりでしょうか。

難しいことです。