Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

スターズ・オン・アイス 2015 大阪公演

2015-01-12 16:48:58 | バレエ・演劇



「スターズ・オン・アイス 2015」大阪公演、1月11日の昼公演を見てきました。

日本からゲストスケーターとして浅田真央、高橋大輔らが出演していることもあって、会場は超満員。氷の寒さと人の熱気が入り混じった不思議な空間でした。



会場入り口の看板。チケットを持っていても、会場前には長蛇の列ができてました。

そして最寄り駅から会場に向かう途中にある、唯一のコンビニにも長蛇の列が…なのでコンビニでおにぎりを買うのはあきらめて、会場の売店でサンドイッチを買ったら、ハムと卵しか入ってないサンドイッチが4切れで500円!せめてキュウリくらい入れてよ~(涙)。そして若干ぬるくなったコーヒーが紙コップ入りで300円というのも微妙…。プログラムとグッズの売り場は人だかりがすごすぎて近づけませんでした。こういう壁を乗り越えて強くならなければいけないのだから、スケオタの道は険しい…。

開演予定時刻の午後1時を少し過ぎてから、照明が落ちてショーがスタート。オープニングナンバーは「ラプソディー・イン・ブルー」でした。帽子を目深に被ったパトリック・チャン(以下Pチャン)が氷上に現れると、会場から歓声が。その後、日本のゲストスケーターを除くメンバー全員が登場。夢の時間の始まりです。

公式サイトにあるように、出演者はエヴァン・ライサチェクをはじめ、Pチャン、ジョアニー・ロシェット、メリル・デイビス&チャーリー・ホワイト、テッサ・バーチュー&スコット・モイヤーなどなど、オリンピックのメダリストがずらり。2006年の世界女王、キミー・マイズナーもいます。豪華です。ほんと豪華です。さらに日本人ゲストスケーターは、浅田真央、高橋大輔、織田信成、鈴木明子、小塚崇彦、無良崇人、村上佳菜子、宮原知子、高橋成美&木原龍一。引退した人、休んでる人、現役バリバリの人…人によって状況は違うけれど、それぞれの持ち味を生かした演技を見せてくれました。

休憩を含めて約2時間、夢のような時間を過ごさせてもらいました。清水の舞台から飛び降りる気持ちで、思い切って高いチケット代を払った買いがあります。それでもスタンド席でリンクからは結構離れてたんですが。

前回見た世界選手権のエキシビションは、出演者が現役の人と引退直後の人ばかりだったのであまり気になりませんでしたが、今回見て、現役の人と引退してプロになった人の演技は、やはりどこか違うんだな~としみじみ思いました。具体的に何がどうって説明はできないんですが、スケーターが目指しているもの、演技の向こうに見据えているものが違うのかもしれませんね。プロが追及しているのはエンターテイメントだけど、選手は観客を楽しませるだけでなく、競技会に通用する「魅せる」技術を身に着けようとしているような気がします。もっとも、プロだって「メダル・ウィナーズ・オープン」みたいな大会があるから、競技としての演技をすることも忘れてないんでしょうけど…織田くん頑張れ~。

そういう意味で、引退するのか復帰するのか注目されていた、Pチャンと真央ちゃんの演技は感慨深いものがありました。つい先日、競技に復帰すると表明したPチャンが滑る「BLACK BIRD」には"You are only waiting for this moment to arise"という歌詞があって、これから再び飛び立とうとするPチャンの姿とその歌詞がかぶって、演技を見ながらうるっとしてしまいました。

一方の真央ちゃんは、去年のアイスショーから滑っているゴスペルナンバー「This little light of mine」を元気いっぱいに披露。引退か復帰か、周りはそろそろはっきり決めてほしいところでしょうが、イキイキと楽しそうに滑ってるのを見たら、どっちでもいい気がしました。というか真央ちゃんと大ちゃんには、プロとしてもっとアイスショーを普及させてほしいです。せっかく織田くんが解説者としてグランプリシリーズで活躍したんだから。引退後のスケーターが、現役時代と同じかそれ以上に輝ける舞台がもっとあればいいなと思います。そうじゃないと数少ないショーのチケットの激しい争奪戦やら、会場のひどすぎる混雑やらが改善されないから…いや、数が増えたらその分何度も行く気もするけどね。

さて、せっかくスケートを見に行ったのにその感想が置き去りになってしまってました。すいません。

海外スケーターは、今回初めて見る人がほとんどでしたが、中でも素晴らしかったのはメリル・デイビス&チャーリー・ホワイトの「Say something」と、エヴァン・ライサチェクの「Black swan」。「Say something」は今季他のペアで何回か見たのですが、メリチャリの「Say something」はストーリー仕立ててちょっと変わってて、ラストでは意外な結末に私を含め客席から「ああ…」とため息が漏れました。いつも仲良しラブラブ~な演技を見せてくれる2人だけど、このナンバーはしっとり大人の雰囲気でした。もう一回見たいなぁ。そしてライサチェクの黒鳥は、「白鳥の湖」の黒鳥のパ・ド・ドゥからの選曲なのですが、長い手足で力強くはばたくライサの姿は、古典の「白鳥の湖」に出てくる黒鳥というより、マシュー・ボーンの「SWAN LAKE」に出てくる黒鳥のようでした。まさに「自分の魅力をわかっている」プロの演技です。最後のステップは圧巻のひとこと。以前真央ちゃんもフリーで同じ曲を使ってましたが、全然印象が違います。あまりの迫力に、曲が始まった途端、周りを気にすることなく迷わず手拍子を始めてしまいました。

日本人スケーターは、真央ちゃん大ちゃんは当然のこととしてさておき、強く印象に残ったのは無良くんでした。今期の無良くんはひと皮剥けたというか憑き物が落ちたというか、今までとがらりと変わった気はしてたのですが、この日生で見た無良くんは…なんかすごかったです。去年の4月にエキシビションで見た時よりも、ぐっと胸に迫る演技をしてくれました。年末に電撃引退したまっちーのかわりに世界選手権に出ることになったこともあって、本人の中で何かが変わったんでしょうか。この勢いで四大陸、世界選手権とベストを尽くした演技を見せてほしいです。4回転3回転ー!トリプルアクセルー!!

それともう一人、引退して一年、いまやテレビで顔を見ない日はないほどの人気ぶりの織田くんです。この日のナンバーはタンゴではなく「リバーダンス」でした。リバーダンスといえば私の世代では本田君ですが、織田くんのリバーダンスは本田君の力強い滑りとはまったく違って、軽やか、軽やか、軽やか~でした。まるでエッジが氷に触れてなくて、氷の上から1センチくらい浮いてるんじゃないかと思えるほど。バラエティで号泣したりTwitterで変顔したりしてる時とは別人です。猫足着氷も健在、競技会の時と違ってジャンプの数ももうそんなに気にしなくていいんだし、のびのび滑るぞ~という気持ちが伝わってくる演技でした。ああ、忘れてたけどこの人もすごい選手だった…んだよなぁ、と。年末は宝くじのCMで泣いてる顔ばかり見てたもので。

一時代を築いたスター選手が引退し、新たな若手が台頭してくる…という図は今までに何度も繰り返されてきましたが、そのルーティンは同じところをぐるぐる回っているのではなく、らせん階段やコイルのせように、少しずつ上へのぼりながら回っているはずです。四大陸と世界選手権、出場選手がどんな演技を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。だからフジテレビよ…言わなくてもわかるよな?な?



2 コメント

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メリチャリ! (あおむし)
2015-01-12 22:24:49
生メリチャリをご覧になったんですね。うらやましいです~。

そしてライサチェクは黒鳥ですか。バンクーバー五輪ではたしかカラスだった気が(違)。鳥好きなんでしょうか。

そしてフジテレビよ。わかってるだろうね。ね?
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とってもきれいでした~! (もちきち)
2015-01-13 07:14:31
>あおむしさん
おはようございます。コメントありがとうございます。

生メリチャリはテレビで見るより素敵でした~というかメリルがきれいでチャーリーがかわいかったです。予想通り。

バンクーバーのライサチェクはデスノートのリュークみたいって話題になりましたね。
黒くて鳥っぽいのは定番なのかしら。

フジテレビ…無塩でお願いしたいところですね。
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