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ファーマー・スタジオ「革&ものづくり工房」の日々

人の暮らしに寄り添うものづくりを。
小さな工房で革を中心に体験教室や様々なものづくりをしています。

ポケットの製作

2018-12-19 23:50:11 | 日記
革ポケットの構造には色々ありますが、

今回はポケットの下方の角が緩やかなカーブになるように作っています。



ポケット上部のフラップの取り付け位置やストラップホックの取り付け位置などは

いかに使用時に使いやすくするかで何度か検討を繰り返します。

今回はかなり小さなカバンの両マチ部分に取り付けるために縫しろなどにかからぬよう

ポケット自体も小型になります。



さて、次はカバン本体のかぶせ(フラップ)の製作に移ります。

※革鞄手縫い教室の詳細はこちらをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/odessykatefahmoh/c/0e389746215d076a4c219553a9509e3a

ミニBOXバッグのスケッチ

2018-12-13 23:40:56 | 日記
作家や職人によってカバンの作り方はそれぞれ違う。

フルオーダー品の注文が多い私は緻密なスケッチを描くことからはじめる。

たとえばセミオーダー品が多ければ既存の型紙を修正することで事足りるかも知れないが、

フルオーダーの場合はリアルな形状が伝わらなければクレームの原因になる。

サイズや形の分かるスケッチを見せ、そして材質や仕様を説明して

時にはミニチュアのモデルを試作することもある。



美大や技術系の専門学校を出たわけではないが、

独学でデッサンやパース画を勉強していたおかげで絵が描けることは大きな武器になっている。

ここまで緻密に絵を描くことは時間の無駄のようにも思えるかも知れないが

この絵を短時間で描ければ、この後の型紙作りや金具の手配などの段取りが断然早くなる。

そして、ここまでのイメージが出来ているなら

最後に仕上がったカバンはほぼこれと同じものが仕上がる。

やはりそういう意味で絵が描けるということは一つの大きな武器なのだ。

あれから12年経ちました/OLA忘年会

2018-12-13 23:26:19 | 日記
45歳の時にグラフィック・デザインとプランニングの仕事をきっぱり辞めて

何をすれば良いか分からなかった時にふと「革のカバンが作りたい」と思って

あちこち訪ね歩いてたどり着いたのが「OLA(大阪レザーアート)」の大塚先生の教室だった。

45歳という年齢やミシンも触ったことのないどこの馬ともわからない男に

「来月1ヶ月だけ教室に空きがあるから一度試しにカバンを縫ってみますか?」と言ってくれて

結局それから10ヶ月あまりOLAで勉強することになった。

同じ頃にOLAで勉強していた仲間、そこで出会った先輩たち。

あれから12年経ち、それぞれが自立して今は「ベテラン」と呼ばれる年齢になった。

ほとんどの仲間が今も現役プロとして活躍している。

この忘年会はただの忘年会ではなくて、いわゆる同志が集う同窓会でもある。





あの時の師匠と仲間たちと、そしてさらにその弟子。いつかは次の世代まで。

延々と続く「革職人」の系譜。

これからも続けていくためにまた来年も精進しよう。

オーダーバッグ製作中

2018-12-12 10:48:43 | 日記
今年最後のオーダーバッグを製作中です。

手間のかかるハンドルの部分を先に製作しています。



カバンのハンドルは幾つもの形状と作り方がありますが、

今回はオーソドックスな形で。

お客様は男性なのでカバンのサイズに対してはやや大きめのハンドルになります。

小型のバッグですが多機能なものを要求されているので

なかなか手の込んだカバンになりそうです。

しかも今回はフルの手縫い仕上げになります。

また進捗状況アップします。

※オーダーバッグ承っています。
●セミオーダーバッグ/現在ある型紙(財布・ミニショルダー・ショルダーバッグ・トートバッグ・リュック)
           などから選んで革色、ベルト類の長さ、ポケット位置などご相談に乗ります。
          (価格10000円〜30000円程度)納期1ヶ月程度。
フルオーダーバッグ/オリジナルのカバンを型紙からお作りします。
         (オリジナル刻印・イニシャル、名前なども発注出来ます)
          まずはスケッチ画と革見本による質感とサイズ確認。
         (価格40000円〜)納期約3ヶ月程度。
          ※フルオーダーバッグはご相談時に出来る限り店頭でのご相談をお願いします。
          ※遠方の方はメールにてご相談ください。

※ご相談連絡は fahmoh@lake.ocn.ne.jp までお願いします。

ふたたび刺繍バッグ/フルオーダーバッグ

2018-12-01 11:50:13 | 日記
先日、刺繍を施した布を使ったバッグをオーダーされたお客様から

もう一つバッグをオーダーされました。

お客様のカバンを見たお母様が同じ仕様のカバンが欲しいと頼まれたようです。

同じくお母様の刺繍をカバンの正面に縫いつけました。

刺繍のみ何度も使えるように解いて取り外しが出来るようにしてあります。

前回より少し小型で、でも長財布やスマホが入る大きさ。

見た目にも前回のカバンとお揃いに見えるようにデザインしました。




前回のカバン。


今日納品します。
気に入っていただけましように。

※オーダーバッグ承っています。
●セミオーダーバッグ/現在ある型紙(財布・ミニショルダー・ショルダーバッグ・トートバッグ・リュック)
           などから選んで革色、ベルト類の長さ、ポケット位置などご相談に乗ります。
          (価格10000円〜30000円程度)納期1ヶ月程度。
フルオーダーバッグ/オリジナルのカバンを型紙からお作りします。
         (オリジナル刻印・イニシャル、名前なども発注出来ます)
          まずはスケッチ画と革見本による質感とサイズ確認。
         (価格40000円〜)納期約3ヶ月程度。
          ※フルオーダーバッグはご相談時に出来る限り店頭でのご相談をお願いします。
          ※遠方の方はメールにてご相談ください。
※ご相談連絡は fahmoh@lake.ocn.ne.jp までお願いします。

プレゼント用内縫いショルダーバッグ

2018-12-01 11:34:50 | 日記
いつも行かせてもらっているカフェの店員さんが

栄転でしばらく転勤になります。

とても仲の良かった方なので選別にカバンをプレゼントしました。




長財布とスマホの入るサイズで最低限の荷物を入れて通勤にも使えます。

柔らかくて肌触りの良いクロム革を使用しています。

あまりにも評判が良かったので商品化しようかな?

オーダーバッグを受け付けています。

革の硬さ、色、使用目的に応じてセミオーダーとフルオーダーでお受けしています。

革のカバン作りを教えています。
常時生徒を募集。

大阪教室
https://blog.goo.ne.jp/odessykatefahmoh/e/0d01598fa27f6d19704c92483798556d
奈良教室
https://blog.goo.ne.jp/odessykatefahmoh/e/57c72a2423f3806727c57d65742ca5f7

問い合わせ先/fahmoh@lake.ocn.ne.jp

オーダーバッグ/ルージュレッドのトートバッグ

2018-11-21 22:21:21 | 日記
以前、ルージュレッドの革でミニショルダーバッグをご注文されたお客様が

同じ革でトートバッグをご注文されました。

上部のファスナーのみ黒いレースでアクセントにしました。

肩から掛けて丁度良いハンドルの長さ。



表面と背面でポケットのつけ方が違っています。



内側はミニショルダーの時と同じくラインボーダーの綿麻布。

A4のファイルが横向きに入ります。

底も大きめでお弁当箱が楽々収納。



仕事でも街使いでも重宝しそうです。

オーダーをお受けしております。

来年より販売を開始いたします。

カラー/キャメル・ブラック・チョコ・ルージュレッド

価格/18000円(税別)

お問い合わせ先 fahmoh@lake.ocn.ne.jp

スマートフォン 09081450124

フルオーダーバッグ/刺繍入りショルダーバッグ

2018-11-09 21:39:26 | 日記
オーダーバッグが仕上がりました。

このカバンの正面に入っている刺繍はご注文されたお客様のお母様の形見。

以前にもこの刺繍を使用した鞄を発注されていたようなのですが

出来上がった鞄は合皮を使用していて、長年使っているうちに劣化して

内側からボロボロと粉のように剥がれて使えなくなっていました。

今回は刺繍の部分を補強した上で鞄のフラップ部分に縫いこんで

A4ファイルが入る縦長のショルダーバッグにリニューアルしました。



フラップ上部にファスナーポケットがあるのに加え、

フラップを上げるとその下にも小さめのポケット。



背面にも大きめのポケットが付いています。



鞄をハードに使われるようなので内側は帆布で丈夫に仕上げました。



さて、喜んでいただけるでしょうか?

オーダーバッグに関するお問い合わせは

fahmoh@lake.ocn.ne.jp

まで。

大阪教室作業風景と入会者募集

2018-10-28 10:04:56 | 日記
大阪教室には現在14名の生徒さんが通っておられます。

作業テーブルの数は6台。

基本一人一台ずつ使っていただいています。



120分(2時間)を1コマとして、仕事や暮らしの都合などを考慮して

水曜日と金曜日は14時〜16時、16時半〜18時半、18時半〜20時半の3クラス。

木曜日は夜クラスの18時半〜20時半のみ。

土曜日は15時〜17時のクラスがあります(2019年度より土曜日は12時〜14時、14時半〜16時半の2クラスになる予定)

https://blog.goo.ne.jp/odessykatefahmoh/e/0d01598fa27f6d19704c92483798556d

一応、各時間割はありますが、20時半を越えなければ入室時間、退出時間は各自ご相談に乗ります。

大阪市営地下鉄中央線、鶴見緑地線、JR環状線のそれぞれ「森ノ宮」駅から徒歩5分、「玉造」駅から徒歩7分の利便性の高い立地になっています。

大阪教室以外にも「奈良教室」があり、総勢40名近い生徒が日々革鞄の制作に勤しんでいます。

毎年のようにプロ職人への転職あるいは自分で開業をする生徒も輩出しています。

随時、入会受付ています。

入会者の作品についてはカテゴリー「生徒さんの作品」をご覧ください。

100点を超える生徒作品を掲載しています。

入会・見学のお問い合わせは

fahmoh@lake.ocn.ne.jp

までお願いいたします。

革業界の懇親会

2018-10-12 23:46:23 | 日記
今日は総勢20名での革業界の懇親会でした。



旧知の友人は12年前からの付き合い。

もともと革業界の人間が、しかもこんなにランダムな職種で集まることは以前はありませんでした。

12年前にまだひよっこだった同期の業界人同士で集まって作品展を開いたのをきっかけに

毎月のように顔を合わせて食事をしたり飲んだりするようになりました。

一緒に話すことで情報のやり取りや教え合うことが沢山あり、

いつの間にか自分たちはベテランに、そしてそこに若手が加わり

12年もの間続けることができました。

もちろんこういう会の意味を理解し、続ける努力をする数名が引っ張り、

やがてかけがいのない会に育ったのです。

私は革業界ではアウトサイダーな存在ですが

革業界に限らず、職人同士の交流は必要だと考えています。

損得勘定を抜きにしても大切な集まりになりました。

カバンのスケッチ

2018-09-30 20:54:37 | 日記
ふと思いついた時にノートやそこいらにある紙にスケッチを描きます。

いろんなところに描くので、後でまとめるのが大変。



中学生の時に美術の授業でデッサンを覚えてそれから絵を描くようになりました。

専門的に習ったことはなくて独学で覚えましたが、

専門学校で教鞭をとるのが決まった時に1週間だけ自分の技術に間違いがないかどうかを確かめるためにデッサン教室に通いました。

正確に物の形を取ることができて、頭の中で物の形を正確に想像出来れば

自分のオリジナルのデザインを絵に起こすことが出来ます。

その絵から正確なサイズを導き出せば型紙を起こす時にとても楽です。

頭の中にある絵を回転させることができればそのデザインの背面のデザインも起こすことが出来ます。

グラフィックデザイナーだったころに非常にスピードを要求される仕事をしていたために、

紙の上でデザインを考えるよりも早い「頭の中でデザインを完成させる」技術を身につけました。

今ではそれがとても役に立っています。

あとはこれらのスケッチをリアルな作品に仕上げれば良いのですが、

型紙までは仕上げても最後の仕上げる作業は苦手のようです(笑)。

思い続けること

2018-08-31 21:33:29 | 日記


2006年当時、まだグラフィック・デザインの事務所を大阪の堺筋本町に持っていて、

デザインの仕事も続けていた。

その前はグラフィックデザインを請け負うプロダクションの雇われデザイナーで

その会社で働き始めたまだ20代の後半ごろから「ものづくり」に関わりたいと漠然と考え始めていた。

その頃のノートに「工房」と「ショップ」が併設された施設を考えながら描いた覚えがある。

「つくる場所」と「売る場所」、つまり「つくる人」と「売る人」は同じであることが望ましいとその頃から思っていた。

産業が巨大化して「工房」が「メーカー」にとって代わり、「ショップ」が「商業施設」にとって代わり、「職人」が「セールスマン」にとって代わることで、

「作り手」と「買い手」の間に大きな隔たりが出来てしまった。

嗜好や暮らし、ライフスタイル、経済状況などを考えながら、「作り手」にとっての「買い手」を考えることから「商品」は生まれる。

それはまさしく「商品」であって「作品」ではない。

「作り手」の嗜好や思惑ではなく「買い手」の嗜好や利便性を考えて作るもの。

「商品」はパーソナルなものでなくてはならない。

だからこそ「作り手」が「買い手」と直結して、「工房」と「ショップ」は隣接していなければならないと思う。

そのためには「作り手」は「買い手」のことを良く知らなければならないし、

「買い手」の要求や欲求を実現するためのものづくりの技術を持たなくてはならない。

「デザイン」はそれを実現するための技術の一つに過ぎない。もちろん重要な技術だ。

20代前半からそのようなことを考えていた。

紆余曲折があって今の自分が存在するけれど、今も当時と考え方は変わらない。

そして今日、目指しているものに近づくことのできる出会いが一つあった。

この10年をかけて、曲がりなりにも「ショップ」と「工房」「教育の場」を手に入れることができた。

そして、今年から来年にかけて「人」という財産とともにたくさんのことが動き始める。

あきらめかけていたさまざまな目標がまた動き始める気配がある。

責任はさらに重くなるけれど「あきらめないで思い続ける」ことで何かの拍子に歯車が噛み合う瞬間がある。

ずいぶん時間はかかり過ぎたけれど、焦りすぎず慎重になりすぎず、

噛み合った歯車を囘しづづけたいと思う。

ブランド刻印

2018-08-23 20:20:50 | 日記
生徒さんたちの刻印が完成しました。


ファーマー・スタジオでは生徒さんたちの中で希望者には「刻印」を製作しています。

「刻印」をつくる。つまり自分の「ブランド」を立てることは

作ったものを「自分の作品」だと認めてもらう第一歩であり、

さらにはプロを目指す人たちにとっては、

自分のブランドに責任を持つ第一歩でもあります。

今年も何名かプロへの第一歩を踏み出した生徒さんがいます。

これから先いろんな出来事が待ち構えていると思いますが、

幸多き未来が待っているようお祈りしております。


※革縫い教室に興味のある方はこちらをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/odessykatefahmoh/c/0e389746215d076a4c219553a9509e3a

革でメシを喰うということ。

2018-07-14 22:11:53 | 日記
先日、恒例の「革業界の飲み会」が開催されました。



40名あまりの「革でメシを喰っている」人間が集まっての飲み会。

「革でメシを喰う」と言っても職業や仕事の仕方は様々。



自社製品を「卸し」ている人。

独自のブランドを立ち上げてオーダーを取る人。

革教室を開いて教えている人。

メーカーから仕事を請け負って大量の仕事をこなす人。

メーカーに勤めながらサンプルの商品を試作する人。

革そのものを販売している人、

自分でお店を運営して販売する人。



などなど、「革業界」といっても様々な仕事のやり方があって

それぞれが努力して「メシを喰って」います。



という自分自身もこの世界でもう10年。

仲間がそれぞれ頑張っているのを見ると勇気をもらえます。

世田谷ものづくり学校ワークショップ終了しました

2018-06-26 22:12:58 | 日記
6月23日(土)と24日(日)に世田谷ものづくり学校で開催した

革手縫い体験教室が無事終了いたしました。

1日目はミニショルダーバッグの体験教室。




キャメルの革と黒色の革でずいぶん雰囲気が違います。

そして二日目はトートバッグの体験教室。


今回の二つの課題はどちらもヘリ返しという技法で内布を縫って(吊り込んで)いますが

とても手のかかる作業なのでなかなか体験教室では実施されていない手法です。
(もちろん準備も手がかかります)

さて次回はどうやら場所を替えることになりそうです。

その前に秋から冬にかけて京都でのワークショップをするかも知れません。
決まりましたらまたご連絡します。

お問い合わせ/fahmoh@lake.ocn.ne.jp