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★何のために急ぐのか?女川町議会≒原発対策特別委員会

2010年02月07日 11時02分08秒 | 女川原発 & 関連
    
【写真=女川原発全景、東北電力HPより】

かみさんのホームページ 『うみねこが舞う、漁業と原発の町の議員活動』 
何のために急ぐのか?議会≒原発対策特別委員会
【女川町議会・議場風景】

 今朝(2月7日)の河北新報を読んで、びっくらこいた。
んだもんで慌てて、ネット上の『Kolnet』(河北新報)を開いた。
大変怒られるかも(最悪訴えられる?)知れないが、去年11月15日の社説と併せて全て引用させて頂く。
 同時に毎日新聞の『毎日jp』1月9日付けと2月3日付けも引用させて頂く。
プルサーマル 女川町議会が可否判断へ 特別委で意見聴取 【Kolnet 2月7日】
見出しのあと、書き出しは次のように始まっている。

 東北電力が女川原発3号機(宮城県女川町、石巻市)で実施するプルサーマル計画で、女川町議会は6日までに、原発対策特別委員会を17日に開き、計画受け入れの可否について委員の意見を聴取する方針を固めた。特別委で意見がまとまれば、町議会の結論になるとみられる。宮城県、女川町、石巻市の立地3自治体の議会の中で最初の判断となる見通し。実施に必要な安全協定に基づく事前了解を求められている町当局の判断に大きな影響を与えそうだ。

 おらはここまで読んで想った。
まさか、原発対策特別委員会の委員長は同僚の2議員が、真冬の寒さの中、真摯に町民の意向を調査しているのを知らないはずがない、と。

 続いてネット上の、【毎日jp、2月3日】から引用する。
プルサーマル計画:住民6割が反対--女川町民アンケ中間集計【毎日jp、2月3日】

 東北電力女川原発3号機のプルサーマル計画に関する女川町住民の意思を尋ねるアンケートを実施している同町議会の高野博議員と阿部律子議員(いずれも共産)は2日、石巻市役所で会見し、中間集計を発表した。現段階では「住民の約6割が計画に反対」との結果が明らかになり、「(計画同意には)住民の理解が大前提」としている安住宣孝町長が結果をどう受け止めるかが注目される。

【女川原発3号機は、手前右側の建物=毎日jpより】 

  そもそも何故、女川町内全世帯アンケートを行う事になったか若干の説明をしておこう。【以下、女川町議団(高野博、阿部律子)ニュースNO・2】より。
 『今回のアンケート調査は、地元町民の皆さんには『プルサーマル計画』についての意思表示の機会として活用してもらう事を呼びかけ、議会の審議にも役立てて行く事を目的に実施したもので、中間集計をとりまとめた理由がここにあります。
 2月2日、町長と議会議長に結果を報告し、住民投票や住民意向調査の実施を要請いたしました。3日には県知事に申し入れを行いました。』とある。

 発端は1月8日に国が東北電力に対して、『プルサーマル計画』の実施を許可した事から、今後の手続き上、地元住民の同意が最大の関門になるものと見られたからである。
 それは誰の目にも明らかであったし、マスコミも当然そのように報じたが、肝心の民意を測る仕掛けがない。
 そこで議員二人でやるには負担の大きい、大がかりなアンケート調査と相成った次第、と、おらは理解している。

 まさかそんな事実を知らない女川町議会議員は唯の1人もいないと信じていたのだから、今日(7日)報道の原発対策特別委員会の決定が、おらには俄かには信じられない事だった、が、事実だった。

女川原発:プルサーマル発電の実施、国が許可【毎日jp、1月9日】
 経済産業省は8日、宮城県の東北電力女川原発3号機(沸騰水型、出力82.5万キロワット)でウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電の実施を許可した。国の許可は10基目で東北電力では初。実施には今後、地元自治体の事前了解が必要となる。

 プルサーマルは使用済み核燃料に含まれるプルトニウムの活用策とされ、同社の計画では原子炉内の核燃料560体のうち最大228体をMOX燃料に置き換える。同原発は05年8月の宮城県沖地震で想定を超える揺れにより全3基が緊急停止した。同日、許可書を受け取った梅田健夫副社長は「10年度までに実施の計画だったが、地震で長引いた。地元の理解を得て進めたい」と話した。

 プルサーマル発電は昨年、九州電力玄海3号機で始まり、今年中に四国電力伊方3号機、中部電力浜岡4号機、関西電力高浜3号機でも始まる見通し。電力業界は15年度までに16~18基を計画している。【山田大輔】


事情をもう一度、【毎日jp】と河北新報の【Kolnet】を引用して考える。
プルサーマル計画:住民6割が反対ーー女川町民アンケ中間集計【毎日jp、2月3日】
 アンケートでは(1)プルサーマル計画を知っているか(2)プルサーマル計画の必要性についてどう思うか(3)住民投票が必要か(4)女川原発のプルサーマル実施に賛成か反対か--など6項目の設問を設定。町内約3500世帯を対象に、1月14日から戸別訪問による調査を開始し、回答を求めている。2日は1月31日までに寄せられた707通の回答を中間集計し、公表した。

 プルサーマル計画に対する賛否では、▽賛成131(18%)▽反対412(58・27%)▽分からない、不明164(23・20%)となり、約6割の住民が計画に反対していることが分かった。

 反対理由の順位は、(1)女川原発のトラブル続きが心配(2)巨大地震が起きたら被害は深刻(3)使用済みMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料の行き場がない--となった。

 アンケートの締め切りは3月末だが、高野市議は「まだ回収率は20%ほどだが、現段階で6割の住民が反対していることに驚いている」と話した。
 高野議員らは2日、安住町長と木村征郎議長にアンケートの中間集計を報告した。【石川忠雄】


 以上の様に河北新報や毎日新聞を始めとするマスコミは、一様に報じたのである。
つまり町民向け全世帯アンケート終了は、3月いっぱいとなっている事は周知の事実なのである。
 石巻市は『勉強会』も大詰めなのか『プルサーマル受け入れ可否』の態度表明には、まだ時間がかかりそうだし、宮城県もまだ慎重な態度を崩していない。

 にも関わらず、女川町議会の突出ぶりが際立つ今回の態度表明は何なんだろう?
おらは理解に苦しむばかりだ。
 町議会議長は自身のブログで、「プルサーマルにおいて国内ラストランナーでも良いのではないか、もっと議論を」と、良識を発揮しているにも関わらず、だ。

プルサーマル 女川町議会が可否判断へ 特別委で意見聴取【Kolnet 2月7日】
 記事の続きである。
 
 特別委は調査活動として、プルサーマル計画について独自に検討。今月4日には、計画を審査した経済産業省原子力安全・保安院と、3自治体が設置した安全性検討会議の有識者から審査内容などの説明を受けた。検討会議は、計画の安全性は基本的に「問題なし」との意見を示している。

 特別委は、町当局から提出された議案でないことや、議長を除いた議員15人全員で構成していることなどから、議決を必要とする案件にはせず、委員全員に考えを聴く形で意見を集約する。結果は安住宣孝町長に報告する。

 東北電力は2008年11月、安全協定に基づき3自治体にプルサーマル実施の同意を得る事前協議を申し入れるとともに、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使用する原子炉設置変更許可を国に申請した。15年度までの実施を目指している。

 3自治体は、女川町と石巻市で住民を対象にした講演会や推進、慎重双方の立場の専門家を招いた討論会を開催し、情報提供に努めた。
 経産省は今年1月8日、東北電力の計画を許可。同31日には女川町で住民説明会を開き、耐震安全性を含めて説明した。
 村井嘉浩知事、安住女川町長、亀山紘石巻市長は、計画受け入れの前提として、安全性の確保と住民理解を挙げている。


 やっぱり、この記事を読んでも、女川町議会・原発対策特別委員会が時期の早さも含めて、”住民理解”に対しての納得できる材料があっての判断だとは、おらにはどうしても思えない。
                       
敢えてネット記事をばらばらにしてみたのだが、真意は解らない。
 繰り返しになるだろうが、疑問は解消されず、何を今、慌てる必要があるのだろうか?
何故、唐突に議員諸氏の意見を、今の時点で集約せねばならないのか?
町民の意思が少しでも理解できる3月末まで、待てない理由などがあるのだろうか?
もしかしたら、3月末に町民の意思・意向がはっきりすると困る勢力があるのか?

 大体、使用済みMOX燃料の行き場ひとつ、解決していないではないか?
何かあったら最大の被害者になる町の住人に、責任を持つ議会のやる事ではない、とおらは断ずる。
【河北新報・社説 2009年11月15日】
『プルサーマル 急がず、幅広く議論すべき』
~前略~
 プルサーマルには、いったん出された地元了解が撤回されるという苦い歴史がある。理解を得るためには、運転を順調に行うだけでは済まない。原子力全体の安全性や情報公開について、十分に信頼されなければならない。

 これから受け入れるかどうかを判断することになる宮城県や福島県は、さまざまな角度から議論を深めた方がいい。原子力と付き合わざるを得ない地元にとって、再処理や放射性廃棄物処分の問題なども含めて考える機会にすべきだ。何も急ぐ必要はない。

~中略~
 プルトニウムは本来、現在の原発(軽水炉)とは仕組みが全く異なる「高速増殖炉」の核燃料と想定されていた。だが「高速増殖炉」は実現の見通しが立っていない。
 さらにプルトニウムは原爆になる危険物質であり、利用目的がないまま保管することは国際的にできないという事情が、プルサーマルを浮上させた要因でもある。「高速増殖炉」の陰に隠れていたのに、いつの間にか前面に押し出された。

 ちぐはぐな原子力開発の進め方が、今の状況をもたらしたとも言える。プルトニウムを発電に使おうとするなら、まず「高速増殖炉」の技術開発を先行させ、実現のめどを立ててから、再処理事業を本格化させる方が合理的だ。その順番が逆になってしまった。

プルサーマルの実施によって、プルトニウム利用に一歩踏み出したのは確かだ。だが、それが唯一の選択肢だとも思えない。プルトニウムを使わない選択肢との比較は、これからもっと議論されてしかるべきだ。


 社説は以上であり、全く自然な論理の展開だと思うし、この社説に敢えて反対する理由が見当たらないと思うが、どうだろう?
 そしてそう言う考えに思いが致った時に、やはりここでも議会・原発対策特別委員会の異常さが目につくのである。
狙いは何なのだ・・・・・? 
【町議会、正副・議長のリーダーシップに期待したい】
 おら達町民は、原発対策特別委員会に、町の未来を託した覚えは無いのだ。
緊急性を持って、原発対策特別委員会に再考を促さなければならない。
 一般の商業紙(新聞)でさえ、冷静な書き方をしていて、未来に責任を持つならもっと考えろ、と言っている声が聞こえる。

 それにしても、何とも不可思議な動きをする町議会のありようなのだろうか?
思考停止状態に入っている、としか言わざるを得ない。
 町の未来がかかった選択をするのに、住民の意思・意向が明らかになるまでの、あとわずか2カ月が待てないと言うのだろうか?
町議会議員は確かに町民の声の代弁者であるが、己の意思が町民の声の代弁では無い。
故に天の声を聞くべし・・従うべし・・・・・天の声とは民意なり・・・!

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1 コメント

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書いた人間の責任。 (failedback)
2010-02-11 16:48:12
このブログ記事にご不満の方が、かみさんに電話を寄こしました。この記事のコメント欄が機能しなかったとのようですが、あまり考えにくのです。全国のGooのユーザーのみなさんはどう考えますか?私の書いた記事にご不満なら、公開のこの場所か、私のメールへへ書いて下さい。私とかみさんは別人格ですので、このブログに関しては、かみさんに何の責任もないのは言うまでも無い事です。
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