宮城県の小さく綺麗で穏やかな海辺に住む、はげたま(禿頭)おっさんの~ごまめの歯軋り~

子供や高齢者は国の宝、且つ障害者等社会的弱者の人権を尊重し守ってこその先進国。年々逆行する現実に抗し当り前の国にしよう!

★破綻した”国策”『核燃料サイクル』の尻拭いは、最後は金の力でごり押しじゃい!

2010年02月05日 21時52分21秒 | 女川原発 & 関連
【写真=説明書とパンフレットのコラージュ】

かみさんのホームページ 『うみねこが舞う、漁業と原発の町の議員活動』 

過去の断層がないと断言しても、”想定外”あるいは”空白地域”の地震発生をどう考えれば良いのでしょうか?
 『プルサーマルの必要性、安全性及び耐震バックチェックに関する住民説明会』と言う、いかにも舌を咬みそうな役人好みタイトルの『住民説明会』が1月31日、女川駅前にある「生涯教育センター大ホール]で開催されたのだ。
 主催は国、つまり経済産業省原子力安全・保安院、資源エネルギー庁、内閣府原子力安全委員会の3者となっているから、お国も破たん済み「核燃料サイクル」の上壁誤魔化し塗りに必死なんじゃろな。
そうは言っても、おらには恐れ多くて顔を上げる事も出来ない人達だっぺ(んぷっ、笑っちゃうけどな)。

 壇上にはその3者のお歴々が踏ん反り返っているが(実際はそうじゃあらへんよ、少し彼等の立場を誇張しただけ)、その他に、いたずらが先生に見つかって、内心は少しも反省していないけど、趣だけ申し訳なさを態度に表した電力の社員が座っていた(これも彼等の立場の比喩でっせ、何しろ彼等はウソはつくは反省は何回でも平気やからね)。
 そして発言はほとんど官が行い、事業者である東北電力の出番は殆ど(皆無?)なかったのである。
もっとも少ない発言機会にはりきって、名回答(迷怪答)をしないとも限らないから安全運航を心がけたものであろうか?

 プログラムは2部に分けられていて、第1部はわずか1時間に3名で説明すると云う慌ただしさだったから、1人約20分に満たない説明時間となる。
 一応、演題名とその説明者とその彼等が背負っている長ったらしい肩書きを紹介しておこう。
               
 まず最初に開会挨拶というものがあって、4・5分と記憶しているが、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力立地・核燃料サイクル産業部長さんという、ど偉い地位の横瀬 英博氏が行ったのである。
彼の名刺は大変だろうな、何せ肩書きが長すぎる、とは言え彼等にとって造作もない事なのかも知れない。
彼等こそ高級官僚(キャリア)だろうから、無駄使いに関しては人後に落ちないだろうし、故に彼の名刺のサイズはA4なのだ、あっはっはっはっは!(冗談じゃよ・・・もし怒る手合いがいたなら、その御仁はおらのブログのお客さんではないのだ、ずら)

 さて第1部の説明者を紹介しまひょ。
あまり意味のある事とも思えないが、その肩書きと説明内容の「演目」を読めばある程度理解できると思うからである。
 因みにどういう訳か知らないが、説明者が紹介者の部下なのは面白い。
どうでもいいって?そりゃそうだ。

『プルサーマルの必要性及び原子炉設置変更許可について』

(1)「プルサーマルのエネルギー政策上の必要性について]
 森本 英雄 資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力立地・核燃料サイクル産業課長
  (この人は、先ほどの横尾 英博氏直属の部下ですね)

(2)「女川原子力発電所3号機のプルサーマル導入に係る安全審査について]
 野口 哲男 原子力安全・保安院原子力発電安全審査課長

(3)「東北電力株式会社女川原子力発電所の原子炉の設置変更(3号原子炉施設の変更)
    に係る安全審査について]
 丸山 秀明 内閣府原子力安全委員会安全調査管理官

はい、みなさんに、ここで考えていただきまひょ。

 これだけの大事な事を説明するのに、たったの20分以下で、しかも早口で喋られて普通の町民に理解しろと言うのが、土台無茶な話しと言わざるを得ないと思うのですが、みなさんはどう思われますかいのぉ?

 おらには全く納得が行かないし、例え「お前の頭が悪すぎる」と面罵されても、甘んじて受けまっせ。
ただ、ことほど左様に、これほど重大な国の大事を軽く流す国なのである、と言いたいのだ。
つまり、「お前ら如き平民に、事の次第を詳しく説明してもしょせん理解できんじゃろ」が、今日来て説明して行ったお役人の腹の中。

 確かに昨年来、東北電力の社内の人間が説明に各家庭を訪問したりの、一定の努力をしたのは認めるけど、説明に歩いた幹部社員が当然知っていなければならない「ハインリッヒの法則」を正しく理解していないなど、問題もあった。

 しかし『プルサーマル計画』の推進派と慎重派(反対派)の双方から、話しを聞けた9月15日の『基調報告会』や3回に渡った『プルサーマルを考える対話フォーラム』は有意義で素人のおらにでも、判断できる材料を提供してくれた良い企画だったと思う。

 しかるに土壇場にきての、この一方的な説明はなんじゃ。
今までの”推進派”と”慎重派≒反対派”の専門家を招いての勉強会(おらはこう位置づけていた)は、一体何だったのだろう?
 しかも今回は一応質問は受け付けるとは言いながら、実は根本的な事には全く答えないこの不誠実さは何だ?
そして悪質なのは、これで地元説明はお終いと、言うに決まってる事で、それに地方自治体として、宮城県知事も女川町長も乗る可能性が大だと言う事だ。
しかしそれなら、自治体はいらないという議論になる。(飛躍と言うなかれ)

 地方自治と言う言葉を文字通りに実践する覚悟があるなら、憲法を守り地域住民の福祉と安寧の向上に努めるのが彼等に課せられた仕事であるはずなのである。
 であるならば、今回の『プルサーマル計画』などに、簡単にはGOサインなど出せる訳などないのだ。
何故なら彼等をして、地域住民を危険に晒す事になるからであり、彼等が選択すべきは逆なのであり、それは中央政府と戦ってでも守らなければ地方自治とは言えない代物に堕ちるのだ。

 だからおら達は彼等を、本当は罷免しなければならない。
何故なら、このままの状態のこれでは町民に対して『事前住民説明会をきっちり開催し、多数の町民の理解を得ています』とするアリバイに使うのは目に見えている人間を放置し、認めている事と等しいからである。
そんな腹積もりの人間だって事を、宮城県知事も女川町長も一緒なのだと言う事を、知らない人っている?

 しかもだ、おらみたいな程度の低い町民にもっと理解してもらおうと、ご親切にマンガで説明する念のいれようで、全くありがたいこって。
 しかし、会場内の質問攻勢はこれに似た点、つまりイラストのでたらめさに対するものであったのであり、時間の制約のある中、残念な攻防だった。
つまり時間の無駄だったのである。

 追求する論理は以前『プルサーマルの経済的有意性』について解説した図解に誇張・嘘があると強く指摘し、世論を誤誘導する恐れありと、それを認めさせはしたのだが、お役人の頭は一般人と著しく異なっているようで、詭弁を弄しその場をやり過ごす術には、恐ろしささえ感じましたでぇ。
 つまり部分的な誤りを認めたからと言っても、彼らが謝った事には全くならないのである。
 彼等(官僚)が”国策”として出した政策が、途中で無駄と解っても理不尽さが顕著でも、中々改まらない事情の一端が垣間見え、政治が官僚に勝てない理由が解った気がするぞい。

 従って1時間の質疑時間を取って、会場内の質問・疑問に答えたからと言って、町民の理解が深まったわけではもちろん無く、同意など及びも付かないものであるのは、論を待たないのであるが、彼等の手にかかれば全く逆の結論が出るのだ。
 つまり積極的な否定論に屈しない限り、場内の沈黙は彼等にとってそれは是となり、やがてそれが公然とまかり通るのである。
しかし彼等にはまだ禁じ手と言おうか、奥の手と言おうか、『論より証拠』ならぬ『論より銭』の隠し玉があったのだ。

破綻した”国策”『核燃料サイクル』の尻拭いは、最後は金の力でごり押しじゃい!

 次に第2部が始まった。
『女川原子力発電所の耐震安全性について』と題して
 野口 哲男 原子力安全・保安院原子力発電安全審査課長 が行った。

 何度も聞かされた話しばかりだし、何の新味もなく住民の基本的な不安に答えたものにはなっていなかった。
 工夫があったとしても、新味を出そうとしても、中身が変わらない限り、説明者の声と表現方法が若干変わるだけでしかない。
 従って上辺だけの表現の焼き直ししかできないたから、場内の参加者から『うそつき』の罵声が飛ぶのも当たり前なのである。

凛とした議長と恥ずべきお追従者 

 おら達が懸念していたのは、頭の良い?町民の中の誰かがお金(交付金)目当てで、推進を表明することだった。
 結果的に国のごり押しであったにせよ、町民が積極的に誘致したが如き決定のあり方だけは、今後の長い将来のためにも避けたいものである。
 であるから町議会議員諸公に大いに期待したいものだが、しっかりした持論を持つ一部の議員を除き全く当てにはならないのである。

 救いは木村征朗議長が『プルサーマル問題はフロントランナーでなくていい、ラストランナーの利を生かすべく、もっともっと議論したほうが良い』との立場を公言し、ご自身のブログにも書いている事である。  

【質疑は会場内をA・B・C・Dに分けて行われた】

 質疑応答はABCD4つに区切られた会場内を順繰りに質問者を募る方式で、第1部も第2部もけっこう活発に手が挙がり、2順以上したが残念ながら、おらもかみさんも指名してもらえなかった。
 しかしそれは大して重要ではない。
何故ならおらにしても、かみさんにしても、すっかり同じと言う訳には行かないが、ある程度似通ったテーマの質問もあったからである。

全世帯アンケートの最中に露骨な札束攻勢 

 しかし遂に出た。
な、何がって?お化けじゃないよ、あ、あれだよ。
見ればおらより歳が上に見えたが、「プルサーマルに賛成だが、九州みたいな交付金は出ないのですか、検討して下さい」

 国は当該交付金の支給は既に終わっていたが、新たな『プルサーマル導入原発立地自治体』に、旧い制度を叩き台にして交付金を支給する制度を懐に隠し持って来ていたのである。
 正に渡りに船との勢いで、滔々と『プルサーマル導入』の利点をのべるのだった。
聞いていて怒りで体がむずむずして来た。

 人口減少に歯止めが全くかからず、県の将来予測でも厳しい数字が並ぶ上に、より危険性が増す『プルサーマル導入』を推進する町民の考えが理解できない。
 さきほど、おらより歳上と書いたが、彼は子孫に保存場所も行方も処理方法もない使用済みMOX燃料が、女川原発サイトに半永久的に保管される危険性を、認知できないのであろうか?

 と言う事は子々孫々に、危険で処理の極めて厄介なプルトニウムに代表される核物質を、半永久的に保管し、その事情を知る人間は女川町に新たな住居を求めない事は容易に察せられる。
現在でさえ社会減(引っ越しや転居)が続く女川町民としての、真摯な考えが見えて来ない。

 目先の交付金を当てにしても、肝心要の人間が居なくなったら、どうすんの?
全く笑い話にもならない。
そんな人でも、女川町では名士として通用するのだから、町は時代と共に消え去る定めなのだろうか?
それなら、不満を言わず受け入れよう、何、たかが小さな一地方のちっぽけな人生である。

1月31日に中間集約した町民アンケート

 おらのかみさんと高野博議員はこの集会後の3月2日に町長と町議会議長(代理=副議長)に、『女川原発プルサーマル計画』に対する町民アンケートか、感度の良い住民意識調査をすべきと、申し入れたんだ。
 そして勢いを駆って3日には、宮城県知事にも同様の申し入れを行った。
そのかみさんは今夜もまだ帰って来ない、多分アンケートの回収に話しが弾み時間がかかっているものと思う。

 諸兄・諸姉のみなさん覚えていてくんろ、小さな町の町議会議員なのだが、女房が議員だとけっこうしんどいぞ、特におらみたいな比較的重度障害者には。
でもさ、そんな風に頑張っているかみさんが、今は何もないおらの唯一最大の誇りなのじゃ、解ってくんなましょ、だ。

 さて、もう間もなく22時、かみさんはまだ帰らない。
そりゃ多少は心配しているけれど、かみさんは携帯から電話連絡をあまり寄こさない。
かみさんに対する不満と言えばそれくらいかな?

 1月31日に中間集計した町民アンケートを載っけて、みなさんにバイナラでやんす。
また近い内に何か書くので、そん時ぁよろぴく、なのであります、る。

 以下の文章は、かみさん(阿部律子町議会議員)のホームページからの転載で、原文のままでありんす。
『プルサーマル計画』への全世帯アンケート
1月31日までに全3,500世帯に配布し、707通の回答を頂き中間集計しました。2日に高野議員と町長・議長に内容を報告し、それに基づく要請をしました。県知事には女川町民の意向を待つよう要請します。アンケート回答内容は以下の通りでした。
(A)『プルサーマル計画』に対する賛否
 (1)『プル計画に賛成』・・=131(18,53%)
 (2)『プル計画に反対』・・=412(58,27%)
 (3)『わからない・不明』・=164(23,20%)
(B)『計画に反対の人の理由』(複数回答)
 (1)トラブル続きで心配・・・・・・・=397
 (2)巨大地震が起きたら被害が深刻に・=341
 (3)使用済みMOX燃料の行き場がない ・=164

(C)『住民投票の実施は必要か』
 (1)必要だ・・・・・・・・=390(55,16%)
 (2)必要ない・・・・・・・=150(21,22%)
 (3)わからない・不明・・・=167(23,62%)

 アンケートの回答回収は3月いっぱいの予定ですので、まだの皆さまのご協力をお願い致します。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
プルサーマル絶対反対です! (菅原 顯一)
2010-05-19 06:04:19
石巻市に住んでいます。わたしもプルサーマル計画には絶対反対で新聞に投稿したり、石巻市長に意見を述べたり、いろいろやっています。高野議員にもわたしの投稿原文をメールしたりしています。市長や知事はあれだけの簡単な住民説明会で「概ね容認された」などとふざけたことを抜かしやがっています。みんな御用政治家に成り下がっています。まったく情けないとしかいいようがありません。いま、石巻市では市議会選挙期間中ですが、選挙カーを止めて「プルサーマルの反対を各議員に呼びかけています。とにかくあのような危険きわまりない代物を導入させてはいけません。わたしたちの子々孫々に負の遺産を残すことになります。断固として戦いましょう!
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プルサーマル絶対反対です! (菅原 顯一)
2010-05-19 06:17:15
石巻市に住んでいます。わたしもプルサーマル計画には絶対反対で新聞に投稿したり、石巻市長に意見を述べたり、いろいろやっています。高野議員にもわたしの投稿原文をメールしたりしています。市長や知事はあれだけの簡単な住民説明会で「概ね容認された」などとふざけたことを抜かしやがっています。みんな御用政治家に成り下がっています。まったく情けないとしかいいようがありません。いま、石巻市では市議会選挙期間中ですが、選挙カーを止めて「プルサーマルの反対を各議員に呼びかけています。とにかくあのような危険きわまりない代物を導入させてはいけません。わたしたちの子々孫々に負の遺産を残すことになります。断固として戦いましょう!
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菅原 顯一さまへ (failedback)
2010-05-19 23:41:32
菅原 顯一さま、コメントありがとうございます。しかし多少驚いています。と言うのも、この記事を書いたのは3か月以上前であるからです。そうは言っても菅原 顯一さまのコメントを読んで感謝しています。今、正に石巻市議選の真っ最中で、おらは庄司よしあき市議の応援をしています。彼は『プルサーマル計画』に反対を正面に掲げています。日本共産党議員の3名はいずれも同じスタンスです。菅原 顯一さまのご住所が解りませんが、三浦かずとし、庄司よしあき、水沢ふじえ、の3名が日本共産党公認の立候補者ですが、いずれの市議でも結構ですので、質問して下さい。そして納得がいったら応援して下さい。他の36名の候補者は、そんな問題には無関心です。旧・牡鹿町を地盤にしている候補者などは、無関心ではいられないはずですが、それより自分の当選の方が大事なようです。菅原 顯一さま、子々孫々に負の遺産を残す愚は、どうしても避けたいものです。全く同感です。
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