宮城県の小さく綺麗で穏やかな海辺に住む、はげたま(禿頭)おっさんの~ごまめの歯軋り~

子供や高齢者は国の宝、且つ障害者等社会的弱者の人権を尊重し守ってこその先進国。年々逆行する現実に抗し当り前の国にしよう!

★女川町の瓦礫処理に、広域(全国)のお力をお貸し下さい・・・!

2012年03月13日 23時48分03秒 | 社会

【津波に負けず3輪の蕾!奇跡の桜はまるでオブジェ!。後方は解体中の生涯教育センター】

かみさんのホームページ『阿部りつ子の女川町(おながわちょう)便り』

東京都の瓦礫受け入れに心から感謝!しかし東京と東北以外の全国に広がらない理由はなぜなのか?

※被災地(女川町)の瓦礫の現状

 岩手・宮城・福島の沿岸部で発生した瓦礫の量は、2252万トンと言われている(福島は推定値)。

その内、我が宮城県は1576万トン、そして女川町は44万トン。

被害の割には女川町の瓦礫が少ない印象を持たれる方がいると思うが、予想できないほど多量の瓦礫が、激しい引き波によって海に流出したのである。

従って、発災直後の時期には、他の被災した市町のような側溝や家の『泥上げ』とか『家財の洗浄・乾燥』といったボランティアの仕事が全くなかったと言っていい状態だったのである。

しかし、まだ解体していない建物も多くあり、瓦礫処理が早く進まない事で、町民には復興が全く進んでいないように見え、その精神状態にも良い影響を与えていなのである。

 政府の計画によると瓦礫の処理は2014年3月末であるが、現状のままだとそれが不可能だと、この頃ようやく政府も認識して対策に乗り出したが、とにかく民主党政権のやる事なす事、全てにスピード感を感じられないのは、私だけではないと想う。

【解体を待つ女川町の主力観光施設(写真上)と、住宅地の瓦礫一次置き場(写真下)】町の重要な観光施設も解体の日を待つ!

※底知れぬ民主党政治への不信感(放射能への真っ当な不安)

 では何故、被災地の瓦礫の広域処理が、政府自ら書いた工程通り進まないのだろうか。

 答えは極めて容易に導き出される類のもので、国民の放射能への不安、つまり民主党政権への不信感があるからであろう。

多くの国民は、もう野田内閣(菅直人政権からの流れ)に何も期待していないし、信用なんか端からしていないのである。

今、彼の下に人が集まっているとすれば、彼が偉いわけでも人徳があるわけでもなく、ただ時の最高権力者であるからに過ぎない、と私は断言する。

 であるならば、その様なある種の異常な事態が何に起因して起きているかと言えば、大震災発災後の巨大津波被災者や、東京電力福島第一原発の過酷事故による避難者に対する国(政府や官僚)の対応が、死と隣り合わせの壮絶な体験をした人々の心に、全くというか余りに寄り添っていなかったからであろう事は、容易に推測できる。

 もっと簡単に言えば、全ての国民が彼らのそれらの対応を見ていて、国民からすれば被災者・避難者でなくとも愚弄された感情に陥り、私だったら、と容易に自らに置き換える事ができたのである。

そうする事によって全ての国民が、今の政権が何事に対しても、極めて後手後手の対応だった事に、愛想を尽かしたのは余りに明白であり終着点であった。

 

 その象徴的な出来事が、不遜な態度で被災者や避難者を恫喝して、己の力を誇示し自惚れているような人間として最低な松本龍・復興大臣みたいな輩を任命した野田・民主党政権の底の浅さを、国民が見抜いた事である。

「知恵を出さない奴は応援しない。」、そして会見予定時間に来た宮城県知事を「おれを待たせるとは何事ぞ」と、自分が早く来たことを棚に上げて恫喝し、取材中のメディアには「いいか、これはオフレコだからな、報道した社は許さないぞ」と脅迫した。

それにビビッて大手を含む殆どのメディアが沈黙したが、宮城県の東北放送テレビ(TBC)が、果敢にそのまま放映した。

だからこそ、彼はものの見事に三日天下に終わらざるを得なかったのである。

 

 そして、福島第一原発が過酷事故を起こし、3月12日から15日にかけて1号機・3号機・4号機と連続して水素爆発を起こしたにも関わらず、住民の避難対象範囲を同心円状に3㎞、10㎞、20㎞と、極めて不十分な広報体制で短時間に拡大したのであるから、対応できない人々が多数出たのは当然である。

ことが一層重大なのは、『緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム=SPEEDI(スピーディ)』で、放射能汚染地域が予測できていたのにも関わらず、自治体や住民に一切知らせず、危険な方向の北西方向に住民を避難させていた事である。

住民はより危険な方向に避難せぜるをえなかった。

つまり火中に入って行ったのであるが、許し難く激しく憤らなければならないのは、この時点では『緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム=SPEEDI(スピーディ)』は働いていたし、そのデータを『国際原子力機関(IAEA)』に対しては事故発生直後から予測情報を報告していたと言うのであるから恐れ入るし、国民以外の方向を向いたシステムの運用を、国民の多額の税金を使って行っていたのである。

多い日は1日2回も……後にアメリカも含まれていた事が判明・・・・・えっ、(絶句)・・・・・・

  その頃、枝野官房長官は記者会見の度に、「ただちに健康に被害が出るものではありません」と、しれっとして何度も何度も繰り返していたのである。

そして、後から後からぞくぞくと判明した嘘と欺瞞と隠蔽と責任の擦り合い・・・・・!

挙句の果てに、思いつきで乱立したような多くの「委員会」や「審議会」を含む政府の重大な政策決定の過程の議事録が全くないという報道には、「民主党政権ここに極まれリ」、の感を強く持った。

では枝野及び政府(菅直人)に訊ねるが、「ただちに健康に、うんぬん・・・」と言うのであれば、「将来には責任を持てない」との意ですか?

 こうして見てくれば、政府がいくら「安全な放射能レベルですよ」と言っても、信じる国民はもう少数派である。

瓦礫問題を真剣に考えている被災地の私ですらそうであるから、遠く離れた地に住む人たちの心情は理解できるのである。

※電力を豊富に使用、でも発電所のある田舎の苦悩に寄り添えない人・・・

【放射線量を測った瓦礫をコンテナに積む(写真上)。写真下は測定器と測った安全レベルの放射線量】放射能レベルを測ってから瓦礫をコンテナに積む。写真下=放射能測定中の機器。安全なレベルを表示。

 ところで私は先日、豊島区など都内の各区で開催されていた女川町から瓦礫を受けいれる住民説明会を、インターネットで観た。

そこで、ある女性住民の衝撃的な質問を耳にし絶句し、未だにその衝撃から抜け出せないでいる。

事もあろうにその女性は、「女川町には化学工場が多くあるが、そこの瓦礫は大丈夫ですか?」との、信じられない誤解を基に質問をし、さも私は何でも知っています、みたいな表情をなさっていた。

 独言、『おいおいおい、ここは東北の小さな漁港じゃ、コンビナートがあるじゃなし、社会科の勉強をやり直して下さい』!

 

 全国の皆さんに訴えますが、確かに女川町には原発がありますが、本来、と言うより女川町の日常は、漁業・水産加工業が主産業であり、それを中心に回っている町なのです。

漁港は全国に誇る『秋刀魚の港』であり、コンビナートのような化学工場はただの一つもありません。

発言なさった女性は、どこからそんなとんでもない情報を仕入れたのでしょうか?

 とは言え、こんなにも情報網が発達した21世紀の日本国内にあって、ただの誤解では済まされない知識を仕入れて、得々としている都市部の人を見ると、悲しいことに大きな違和感を感じざるを得ない。

 より言えば、例えばこの女性は、ご自分の浪費とまでは言わぬが消費している電気の大きな部分を、今回過酷事故を起こした福島第一原発(第二原発もある)や新潟原発(柏崎刈羽原発)から来ている事など、知らないのだろうな、と私は推測している。

況や、その原発立地自治体の名称など頭の片隅にもないだろうし、事故のおかげで皮肉にも有名になった福島県双葉郡内の町はともかく、新潟の柏崎市や刈羽村なんて自治体はご存知ないだろう、と私は推測している。

※多くの日本人の良識に期待して・・・・・!

 放射能に過剰な反応を示して大きな声を上げ、被災地の瓦礫受け入れに反対している一部の人たちに言いたい。

あなたたちが怒りを向ける相手は、嘘と詭弁を弄して情報の隠蔽も図って責任回避している東京電力であり民主党政権であり、鼻持ちならない一部の特権官僚たちですよ、と。

 誰だって、健康リスクのある放射能を遠ざけたいのは当然の心情であるから、私たち原発のある町に住む人間だって同じですよ。

だから当地では、瓦礫も搬送する前に少なくと3回検査をしているのである。

それが瓦礫を受け入れてくれる決断をした東京都に感謝している証であり、当然の配慮と礼儀。

東京都下同様、安心なレベルの瓦礫なのですよ。

私たちが現地で、『脱原発』『再稼働反対』と声を上げているのを知ったなら、連帯してください。

【計測した放射線量データはボードに。誰でも確認できる。写真下は、搬出準備が整った専用トレーラー】計測した放射線量数値は、誰にでも解るようにボードに書いています。写真下=東京に向けて出発の準備の整ったコンテナを積んだトレーラー。

※瓦礫受け入れに汗を流してくれている首長に感謝!

 神奈川県の黒岩知事は、被災地の瓦礫を受け入れようと、心底ご尽力してくれている。

本当にありがたいことである。

しかし、最終処分場(焼却灰の受け入れ)のある横須賀市の、一部の人数は少ないが声の大きな人たちを前に、説得できずご苦労を重ねているそうだ。

横須賀と言えば、米軍原子力空母の母港であるからして、核アレルギーが高まっても不思議ではない。

にしても、東日本大震災の瓦礫は、その発生した原因が元々次元の全く違うもので、何度も強調するが、その放射線レベルは、日本のどこに行っても、危険と言われるレベルではないのである。

その瓦礫は、原子力と全く縁のない巨大津波によってもたらせたものであり、福島第一原発過酷事故の影響はほとんど考えられない代物であるから、原発のある町の住民の私の心情としては、是非、助けて欲しいし、助けて頂ければ、そのご恩は終生忘れないが・・・・・

それに、横須賀には私の師もいるもんで・・・・・

と、そんな個人的な事を持ち出しても関係ない、と言われれば返す言葉もありませぬ。

静岡県でも同様の事態のようだ。

※石川県輪島市で、反対意見を寄せた人たちの不可解な住み処?

 石川県輪島市に寄せられた、瓦礫受け入れに対するFAXやメールでの意見は、638件寄せられたとの事。

その内、547件の意見が反対だったそうだ。

そして、その人たちの居住地は、市外や県外だったそうである。

その理由は?

「放射能汚染の拡散に反対」、とするものが大多数だったそうである。

 にしても、私には、違和感が強烈に残る。

3月1日のテレビ朝日の『モーニングバード』で、作家の吉永みち子女史が発言していて、以下のように記憶している。

「日本中が東北からお世話になってきたのに、被災地が困っているのに瓦礫を受け入れない所が多いのは、日本人として恥ずかしい事」

 

 最後に被災地からメッセージ

【瓦礫処理は、復興のスタート】


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