【”澤ほまれ”に抱きつくイレブンは、世界中の感動を呼んだ】
かみさんのホームページ『阿部りつ子の女川町(おながわちょう)便り』
NHKの編成者やデスクと呼ばれる連中の無能
”なでしこ娘”たちが、国民栄誉賞を受賞するから帳消しにしようと思ったが、NHKの無能さは声を大にして言いたい。
何故、NHKを批判するのに”なでしこ”を利用したかは、メディア(TVの民放や新聞や週刊誌)が触れないから、止むに止まれずの心境からである。
”なでしこ”のファイナルゲーム(決勝戦)の生中継は、日本時間の18日午前3時から始まった。
チャンネルは、NHKのBS1である。
つまり衛星放送であった。
知っている方は知っていると想うが、衛星放送の受信は任意でありお金もかかるから、加入していない人々も多いのである。
従って、”なでしこ”の試合を観たくても観られない人たちがいたのである。
もちろん、地上波のフジテレビ系列でも放送していたから、そちらを視聴した人がいると想うが、フジテレビの番組は全国で放送されているわけではない。
つまり、NHKと衛星放送契約をしていない家庭で、なお且つフジテレビが放送されていない地域に住む人たちは、”なでしこ”の活躍を観たくとも観られなかったのである。
【NHKの阿保担当者で、”なでしこ”の雄姿を見られなかった国民もいたjiji.com】
では同じ時間帯に、NHKの地上波は何を放送していたか?
驚く事に、サッカーを生中継していた。
それは、コパアメリカ2011(サッカー南米選手権)準々決勝の、ブラジル対パラグアイ戦である。
まだ暗い早朝に、”なでしこ”のワールドカップ決勝戦を観ないで、コパアメリカを観る人は、本当にコア(熱狂的)なサッカー好きであろう。
どう考えても、中継するチャンネルが逆ではなかろうか。
つまり、全国で観られるNHKの地上波で”なでしこ”を生中継し、BS1でコパアメリカを生中継するのが、誰が考えても順当だろう。
NHKの担当者は、以前から番組編成が決まっていたと言うだろうが、”なでしこ”の世界一が懸ったゲームと、コパアメリカの準々決勝では、日本人なら値打ちがどちらが上か論ずるまでもないだろう。
それでも、一度決まったものは何が何でも通さなければならない組織だとしたら、硬直化したNHKなど必要ないし、受信料も払う気持ちにならない。
いずれにしても何か大きなニュースが生ずれば、特番を組むのはNHKでもしょっちゅうやっているではないか。
自動車や人が呑みこまれる直前の映像を流し続けた罪
我々被災地がNHKを視聴できなかった時にも、全国放映では通常番組を全部吹っ飛ばして『東日本大震災』の巨大津波の襲来を生で中継していたではないか。
中継した巨大津波の黒い濁流の下には、多くの人命がいたのにである。
【ほんの数分で、町を破壊しながら圧倒的な力で押し寄せる悪魔=上下同アングル】
それからの日本は、福島第一原発の過酷事故が続き、見えない放射能の恐怖に東京など都市住民ほど怯え、それらのニュースも全て通常番組を吹っ飛ばして放映している暗い世相の中に咲いた”なでしこ娘たち”の世界的な大活躍は、日本のそして日本人にとっての久々の明るく大きなニュースではないか。
だとしたら、なるべく多くの国民にその活躍振りを生で観てもらおうとするのは、NHKの義務だと思うが、皆さんは如何思うだろうか。
先にも書いたが、地上波のフジテレビ系列で、”なでしこ”の生中継をやってはいたが、フジテレビのコンテンツを観られない人がいるのが現実であるから、NHKがどのチャンネルを使って放送するかに関する判断力を、おらは強く疑うのである。
サッカーを知らない人たちも大きな関心を持った”なでしこ”の活躍を、観られなかった人たちが数多くいたのは確実なのであるから、そう言った意味においてもNHKの罪は深いと、おらは断ずるのである。
『東日本大震災』被災地が停電していた時のNHKラジオ放送の怪
3月11日午後2時46分、マグニチュード9の大震災が発生した。
おら達、被災地は間もなく停電して、テレビもインターネットも固定電話も使えなくなった。
そして、巨大津波(推定遡上高20m以上)が襲来し、女川町の実に七割の建造物が全壊し海へ流出したのである。
充電が切れた携帯電話も、順次使えなくなっていった。
新聞も止まり、情報源は小さなラジオだけになったのである。
幸い、単3乾電池に買い置きがあり、朝から夜まで小型携帯ラジオを聴いていた。
こういう大災害の時は、NHKの放送が頼りになるのは、多くの人々が認めるところである。
ところが、被災4日目の14日の朝7時半頃に、大震災後初めて音楽を流したので、興味深く耳をそばだてていたら、驚くやら呆れるやら、最後には怒りが湧き上げってきた。
流れて来たのは懐かしいけれど、どうにも被災地の人々を沈鬱にさせるフォーククルセダーズの『悲しくてやりきれない』であった。
被災地では、食料も水も着替えもなく寒さに震えていた朝に、♪ かな~しくて、かなしくて~、とて~も、や~りきれ~ない♪ と流れて来て、さすがは天下のNHKと思った人はただの一人もいない。
【3,11午後2時半前、生涯教育センター(5階建て20mを襲う津波(上から時系列)
プロデューサーだか何だか知らないが、あまりの無神経さに腹が立って腹が立って仕方がなかった。
それを平然と流した女性のアナウンサーにも失望して、おらはラジオを切った。
更に腹が立つ放送が繰り返し流され、おらは本当に怒髪天になってしまった。
男のアナウンサーが、
「被災地の皆さま、インターネットでは被災地の皆さまに役立つ情報が見られます。アドレスはhttp;//・・・・・ 」
と話しだすもんだから、届かぬ声と知りながら「アホう、馬鹿言ってんじゃないよ。こっちは停電で電話も使えないのに、被災地にネットアドレスを繰り返し流してどういう意味があるんだ」、と腹の立つ事と言ったら・・・
それが、一回だけならまだしも連日であったから、おらと家内は「天下のNHKには、学校の成績が優秀だが世間知らずの連中が跋扈しているに違いない。そんな連中が将来NHKの中枢を担うとしたら、怖いな」と、語り合ったのである。
気持ちを逆撫でする音楽を平気で流したり、被災地に役にも立たない情報を流すデスクに座っているのであろうプロデューサーとアナウンサーが、憎く思えたのは当然だった。
因みに、我が家で電気が点いたのは被災地でも大変早い方である三週間後であり、新聞の宅配が復活したのは一ヶ月後である。
固定電話の復旧に至っては、大震災から数えてちょうど90日後であった。