「同性パートナー―同性婚・DP法を知るために」(赤杉康伸・土屋ゆき・筒井真樹子編著、2004年刊)
現代日本では、婚姻できるのは異性カップルのみ。同性カップルは婚姻できません。
そのことで不利益を被ったり、不満を抱いている人も多いと思います。
でも、じゃあ同性カップルも異性カップルと同様に婚姻できるようになれば済む話なのか?
異性カップルでも、現行の制度に疑問を持ち、あえて婚姻しない人たちもいます。
そもそもカップルを特別扱いするってどうなんだろうか?
性的指向に関係なく、「おひとりさま」として生きて死んでいく人たちもたくさんいます。
この本は、そんなこんな、いろんな立場や考え方を踏まえつつ、世界各国の同性パートナー制度やさまざまな動き、現代日本で実際に「公正証書」や「養子縁組」を利用したパートナーシップを築いている同性カップルのインタビューなどを紹介。同性婚やドメスティック・パートナー(DP)法について手軽に学べる一冊になっています。
特に、レズビアン当事者である土屋ゆきが執筆した第七章「女性間パートナーシップの行方―女性の自由を求めて、生活を守るため」、MtFトランスジェンダー筒井真樹子が執筆した第八章「トランスジェンダーとパートナーシップ―異性愛主義と性別二元制を超えて」は♀×♀的に必見。
巻末にはセクシュアリティ関連用語集もついています。