オーガニックシアター山梨

音楽・朗読劇のシンプルステージを各地で開催。
演劇ワークショップなどおもしろ企画、イベントもおこないます。

甲府のみなさんとご一緒して・・・・

2016-02-02 09:00:00 | 演出家ユキノの時々日記

オーガニックシアターの脚本・演出家でもある、ナガノユキノさんの思いのあれこれを綴っていただきます。

 

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演劇はプロセスを描く。結果はどうでもいいのだ。

だから悪人は悪人にならなければならなかった、成らざるをえなかった経緯をえがく。

そして、観客に感情移入をしてもらいたいと考える。

俳優が良いと「わかる!私だってこうなるかも」と、感じていただける。

物語の力と俳優の力が合わさると悪人に涙することが出る。

だからけっして悪人を悪人らしく演じてはならない。

善人も同じ。

なぜこの人がこんなにきれいな心を保つことができるのか、俳優は創造力を駆使して役に迫ってゆく。

演出のわたしは、善人を偉人を、人間臭くえがくようにしています。

人間的郷愁のない立派な人は特別な人として、観客は私には関係ないと感じてしまうので、寝てしまうからです。

 

甲府の皆さんとご一緒して、改めて確認したり、深まったことがたくさんありましたが、

何よりも、演劇の存在意味を、確信できたことが、うれしいことでした。