功山寺決起

青山繁晴事務所から自由民主党の党員になりました。(2020年)

自由民主党を内部から変えるという理念(2022/05/27)

2022-05-28 01:27:00 | On the Road
▼自由民主党が中心の政権であった小泉政権、すなわち日本政府は「女性天皇だけではなく、女系 ( 正しくは母系 ) 天皇も容認する」という方針を決めました。
 そのあとに悠仁親王殿下がお生まれになったために、それが当面は目立たなくなっただけであり、政府方針そのものは不変でした。
 これは、わたしたちの祖国、日本の根幹を政府みずから、それも自由民主党が中心の内閣が破壊するという戦慄すべき、恐ろしい方針決定でした。

「自由民主党を中から変えることなど、できるのか」、「できるはずがない」と仰るかたがたにひとつだけお話しします

「自由民主党を中から変えることなど、できるのか」、「できるはずがない」と仰るかたがたにひとつだけお話しします

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

▼ところが、現在の岸田政権は、これを覆しました。
「世論はじっくり醸成したい」という岸田総理の個性によって、今のところ有識者会議の報告という形に留めていますが、実質的に小泉政権当時の政府決定を、同じ自由民主党中心の内閣によって覆しました。
 だからこそ、小泉政権当時の決定に深く関与した当時の政府高官は激昂し反発しています。

 これは、GHQが廃絶した宮家の中から、皇位継承者を皇統譜にお迎えすることによって、父系一系による皇位継承の安定を図るという大方針転換です。
 これは、自由民主党を内部から変えるという理念を掲げている、「日本の尊厳と国益を護る会」 ( 護る会 ) が安倍総理、菅総理、そして岸田総理に提起した提言書と、基本的に同一の内容です。

 ありのままに申して、「日本の尊厳と国益を護る会」 ( 護る会 ) の74人という陣容、行動、提言が結実しています。

▼もっとも重大な根源問題について、すでに「中から変える」ことが実現しています。その一例です。
 ほかにも、敗戦国外交からの転換や、中韓による国土侵蝕を食い止める第一歩となる立法などもあります。
 しかし、この皇位継承における転換が、いちばん重要です。

 外からでは、野党であっても、保守新党であっても、メディアや評論家、学者の論評であっても、まったく実現していないだろうと、ごく客観的に考えることができます。

 真の課題は、この変化を続けさせることです。
 だからこそ、護る会の伸張が必要なのです。




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「青山さんの問題提起は、本質的に大切だ」(2022/05/27)

2022-05-28 00:47:00 | On the Road
( 写真は、護る会メンバーの杉田水脈代議士が知らないあいだに撮ってくださいました。いつもながら感謝です )

▼ひとつ前のエントリー ( ここです ) に記した拉致議連の総会は、その後、首脳陣からの説明、そして防衛省と外務省による北朝鮮の現状の説明があって、北村経夫・拉致議連事務局長 ( 護る会メンバー ) から、われわれ平場の議員に対し「発言のある方はどうぞ」との議事進行がありました。
超党派の国会議員に遠慮なく、提案しました  ウクライナ戦争をむしろ利用して北朝鮮がやりたい放題となりつつあることを阻み、拉致被害者を奪還せねばなりません

超党派の国会議員に遠慮なく、提案しました  ウクライナ戦争をむしろ利用して北朝鮮がやりたい放題となりつつあることを阻み、拉致被害者を奪還せねばなりません

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

▼わたしは即座に挙手をし、発言しました。
「この ( 武漢熱のために開会が延期されてきた ) 拉致議連総会が久しぶりにこうやって開かれる、およそ2時間ほど前に、国連において、北朝鮮への制裁強化がロシアと中国の拒否権発動によって、葬り去られました」

( ここで、目の前に着座している外務省の良心派の幹部が大きく、無言で頷きました )

「それを考えても、バイデン大統領が拉致被害者のご家族に親しく接してくださって、それは本当にありがたいことでありますが、日本みずからがこれまでに無い、新たな動きを見せなければ、拉致被害者を取り戻せません」

「ここが超党派の議連だからこそ、申しあげます。現憲法下においても、拉致被害者の救出に通じる作戦演習を自衛隊が行い、そのために戦争になるのではなく、したたかな北朝鮮が新たな交渉のテーブルにつく可能性を切り拓くべきです。これまで予算委員会などで、すべての党派の議員のみなさんの前で提案してきましたとおりです」

「また、歴代総理がただの一度も、特定失踪者のご家族にお会いになっていない現実を、ここで変えるべく、拉致議連としても行動すべきです。特定失踪者のご家族に岸田総理がお会いになることを実現し、それを、拉致被害者の認定がまったく進んでいない現実の打開にも繋げねばなりません」

「特定失踪者のなかには、拉致議連の議員ならみなさんご存じのように、富山の高校3年生 ( 当時 )だった水島真一さんをはじめ拉致被害者として認定されないことがあまりに不可解な同胞、はらからも少なくありません。この不当な現実を打開するために、拉致議連からも岸田総理に、特定失踪者との面会を実現なさるよう働きかけていただくことを、平場の会員として、こゝろからお願いします」

▼広い場内は静まりかえりました。

 政府側からは「 ( 救出作戦の演習は ) 現在の法体系では難しい」という答弁がありました。
 この答弁は、政治思想の問題以前に、法的に間違っています。

 また拉致議連の首脳陣からはー
( 1 ) 帰国なさった時に、特定失踪者と拉致認定者の扱いに違いが出ないようにしたいと努力している
( 2 ) 拉致認定を一度でも失敗すると、北朝鮮に利用されるから政府は慎重にならざるを得ない
( 3 ) 特定失踪者の中には、行方が分かって、拉致事件とは関係なかったという人が最近、何人も見つかった
ーという回答がありました。
 (1)と(2)は、これまでも繰り返し語られています。

▼わたしは納得しません。
 以下、あえて公に、異論を述べます。

( 1 ) 帰国なさった時にいかに現代の日本社会に溶け込んでいただくかは、もちろん非常に大切な課題です。
 しかしまずは、その帰国が実現していないことが大問題、致命的な問題なのであって、論点に深刻なズレがあると言わざるを得ません。

( 2 )「認定を一度でも失敗すると北朝鮮が利用する」というのは、その通りです。しかし、失敗しないように認定を進めるのが政府の仕事であって、「だから特定失踪者のご家族と総理が会うこともしない」というのは話が逆さまです。

( 3 ) 特定失踪者については、今から10年前の西暦2012年12月に警察庁が「拉致の可能性のある日本人は868人」という数字を開示しました。
 日本には年間、7万人から8万人の行方不明者がいらっしゃいます。
 一般に持たれているイメージより、多いと思います。そのなかから、「拉致という可能性を完全には、排除しきれない」という人を選び出して、「868人」としたのであって、その中から拉致事件と無関係だったという人が見つかっても、それはまったく当たり前です。
 だからといって、この868人という、意図的に緩く算出した大きな数字の中に、ひとりも拉致被害者がいらっしゃらないということには、全くなりません。
 これも話が逆さまです。

▼立憲民主党の松原仁・元拉致問題担当大臣 ( 拉致議連の幹事長 ) が「青山さんの問題提起は、本質的に大切だ」と発言されたのが、わずかな救いです。
 この拉致議連の総会が終わったあと話しかけてこられた、良心的な野党議員ともすこし、胸襟を開いて議論しました。
 超党派の議連なら、これが不可欠なことですね。

▼一方で、自由民主党の衆参両院議員74人でつくる「日本の尊厳と国益を護る会」 ( 護る会 ) はこれまで何度も、岸田総理に、官房副長官らを通じて、あるいは代表のわたしが直接、「総理、特定失踪者のご家族とお会いください」と申し入れてきました。
 これからも、超党派の拉致議連と連帯し、協力しつつ、護る会の役割を果たしていきます。

 世界は動きます。しかしそれを待つのではなく、日本がみずから動いて初めて、同胞を取り返せます。
 政府を外から批判しているだけでは、政府も動きません。中から動かすしかありません。
 世界を外から眺めて論評しているだけでは、世界も動きません。日本が世界の一員として、動くのです。




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5月27日金曜朝8時から、拉致議連の総会 (2022/05/27)

2022-05-28 00:25:00 | On the Road
▼この議連は、超党派の議連です。
 会長は、古屋圭司・元拉致問題担当大臣、幹事長は立憲民主党の松原仁・元拉致問題担当大臣、副会長には自由民主党、公明党、立憲民主党、維新の議員が就いています。
 こうした人事は、現役員が中心になって決めます。
 わたしは何の役員にも就いたことがありません。

国連で北朝鮮への制裁強化がロシア、中国の拒否権によって葬り去られた2時間ほどあと、5月27日金曜朝8時から、拉致議連の総会が開かれています

国連で北朝鮮への制裁強化がロシア、中国の拒否権によって葬り去られた2時間ほどあと、5月27日金曜朝8時から、拉致議連の総会が開かれています

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Road

▼この総会は、バイデン大統領が有本明弘さん、横田早紀江さんをはじめ拉致被害者のご家族に親しく会ってくださり、アメリカがあらためて拉致事件の解決に協力姿勢を強調したことを、踏まえて、開催したものでしょう。
 しかしトランプ大統領もあれほど、協力してくださってにもかかわらず、拉致被害者を新たにひとりも取り返せませんでした。
 アメリカの連帯に充分な意味はあります。
 そうであっても、日本自身が解決する以外に解決はあり得ないことがむしろ、浮き彫りにもなっています。

▼古屋会長は冒頭のあいさつで「北朝鮮という異常な国が相手であるから」と指摘なさいました。
 それも、その通りでしょう。
 しかし日本が、自衛隊による救出作戦の演習開始を含め、これまでにないことをやらないと、相手がどこであれば、事態は変わりません。
 わたしはこれまで国会質問で、上記の救出作戦の演習から、拉致被害者の感染を含め武漢熱をめぐっての提案まで、具体案の提示をおこなってきました。
 これに対し、たとえば安倍総理(当時)は「日本の手の内を見せる訳にいかないから」という回答ぶりでした。

 それは違います。
 安全保障における抑止力と同じく、外交交渉においても「外交交渉に応じないのなら、この手段に出る」ということをむしろ明示することが必要だと考えます。

 これからも国会質問だけではなく、水面下の努力、働きかけを続けていきます。




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