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評伝シャア・アズナブル(講談社)皆川 ゆか

2007年04月04日 | 読んでみました
ひょうでん【評伝】
ある人物について評価を加えつつ書かれた伝記。
三省堂提供「大辞林 第二版」より

なんつーか、凄いっす。

戦国武将の生き方に倣うみたいなカンジの
ビジネス書には全く興味がありませんが
シャア・アズナブルの生き様は知っておきたい
そんな気分で手に取った本書ですが
非常に面白かったです。

気分的には歴史書です。
評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡 上巻

あまりの出来の良さに、皆川さんの「機動戦士ガンダム公式百科事典」
購入したくなっちゃいました。って1万5千円もするのね…
『機動戦士ガンダム公式百科事典』副読本で我慢すべきか…

つか、ガンダム書籍って反射で買っちゃうから危険だよね。

会社に入るまでのガンダム系の書籍というか、
富野由悠季御大のノベライズは
ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ、閃光のハサウェイ、etc…
文庫化されているのは殆ど読んでるし
安彦良和著「THE ORIGIN」も当然買ってます。

あと、個人的にも長谷川先生の「クロスボーンバンガード・シリーズ」とか
好きなんですが(単なる長谷川好き)
サイバーコミックスに掲載された、
島本和彦先生の「あしたのG」
沖一さんの「ミノフスキー博士物語」
は非常に面白かった記憶があります
手元に無いのが非常にザンネンです。
あと「機動戦士ガンダム MS戦記」を読んでみたいっす。

そんなカンジで、割とコミックも読んでたりしますが。
「ガンダムさん」まではギリOKだけど
「犬ガン」「萌えガン」はNGだと思う > 俺
「ハマーンさん」はサスガに買えなかった…
つか、何だか霊感商法っぽい…

ギャグ系は「トニーたけざきのガンダム漫画」を
越える出来の作品は出ないなぁ…
トニーたけざきのガンダム漫画
続いて欲しい…

つか、「評伝シャア・アズナブル」はオススメです。
読むべし!
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いらっしゃいませ(角川文庫)夏石 鈴子

2007年04月03日 | 読んでみました
無茶苦茶働いている夫婦の夫の方です。
ちょっと働き過ぎだと思います。

あ、奥様が係長に昇進されました。メデタイです。
奥様本人は嬉しい様な嬉しくない様な微妙な雰囲気ですが、
何事にも前向きに取り組んで行って欲しいです。

で、なんかの書評で、働く女性の気持ちを書いた
みたいな紹介がされていた「いらっしゃいませ」を
読んでみました。
「で」っていう接続詞は不適切な気はするんだけど。

いらっしゃいませ

う~む…微妙だ…
主人公はいいコなんだけど、小説としては「だから何?」
ってカンジなんだよねぇ…
スタートレックもビックリの御都合主義だし…
ちょっと心情吐露過多のBlog読んでるカンジっつーか…
あ、それは「にゅきログ」も同じか。

とはいえ、読者層によっては「そうそう」って
共感しちゃってたりするんだろうなぁ…
少なくとも30代半ばの戦うサラリーマンは
読者層に含まれていない事だけは判りました。

ほんで、この作家さんは「バイブを買いに」という
結構センセーショナルな作品で有名らしいのですが
今の気分で、その本を読みたいか?というと微妙。
もしかしたらスンゴイ面白いのかも知れないけど
タイトル以上に面白いかどうかが不明だし
ちょっとその時間を工面するモチベーションが見当たらない…

で、お仕事つながりなのですが、先週NHKで「GoodJob」やってました。

主人公の女子(松下奈緒さん)の目を見開き気味の演技と
劇中の音楽(女声のスキャットみたいなヤツ)には
若干ヒキ気味でしたが、ゴッツイ面白かったです。
つか、NHKのアノ枠の効果音系はニガテだ…

あ、松下奈緒さんも別に嫌なワケではなくて
「あ~目を見開いてるな~」という見たままの感想を覚えただけで。

お話の内容は、スーパー派遣の大前春子のような、個人技の凄さではなく
みんなで頑張るという、当たり前なんだけど難しい事を
OLの視点で描くという…

庶務まで全て自分でやら無くてはならない立場としては
単純に、資料を作ってくれる「OLさん」という人種が
存在する会社は羨ましいなぁ、とか思ったりもしましたが
そんな文化の違いに関係なく、主人公の働く姿勢には
共感できました。
後輩を指導する先輩の回で何故だか涙出ちゃいました。

ちなみに、にゅきみ家の働き方的には
奥様は、常に正しい指摘を行うのでキツイと思われている
(と本人は思っている)OLさんにそっくりです。
私は、キツイOKさんと、主人公ちゃんとを混ぜたカンジっぽいな
って自分で思いました。
きっと、戦う社会人が見れば、どこかに共感できる
ポイントがあるドラマだと思います。

で、このドラマってComic原作だったんですね。
Good Job 1 (1)

働くマンガと言えば「働きマン」「企業戦士YAMAZAKI」「いいひと。」
と、好きなマンガが多いのですが、これも読んで見ねヴァ。

どうしても仕事を「楽しくない事」「ストレス」としか
感じられない人にはオススメ出来ないと思うのですが、
少しでも仕事を「楽しい」「やりがいがある」と思える人には
オススメできるのではないかと、読む前から妄想しています。

そして、長々と脱線しましたが、「いらっしゃいませ」は
何となく会社生活をおくっている人向けかと。
と、戦うサラリーマンは感じました。
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技術の伝え方(講談社現代新書)畑村洋太郎

2007年03月22日 | 読んでみました
自称優秀なコです。

が、人の言う事には素直に応じてしまいます。
そういう育て方をされたようなのです。

が、納得いかない命令は協議をする事で解決します。
そういう育て方をされたようなのです。

ぶちゃけ、忠犬だと思っていただければ
分かり易いかと

そんな私も技術を伝える立場にあります。
超絶お悩みです。マジで。

っつーワケである意味ジャケ買いなタイトル買いです。

組織を強くする技術の伝え方

…読みました。

え~と、言わんとしているトコロは判ります。
技術を伝える立場としては、非常に共感します。

が、いかんせん文章がアレなんですよ…
いや…なんつーか…
伝える側に文章力が無いと、意味は判っても
魂は拒否する、という事が理解できました。
気をつけようっと…

普段は、技術を伝える手法の講義をやっている方のようなので
その手法を具体的に体験してみたい気はします。
本書が筆者の講演の宣伝だと思えば、効果は実証されたというか…
文章を読む限り、自分が普段やっている事が書いてあるだけなのですが、
それでお金が取れるというコトは、+αの何かがあるのでは無いかと…

つか、この本の内容って、伝える側的には当たり前なんすよね。
あるある感満載というか、「伝える」という行為に悩んだ人は
結局辿りつくトコロは同じなんだな
という感慨深げな感想を持つ一冊でしたよ。

本書の有効な活用法としては、むしろ
伝えられる側の立場の人に読んで頂くのが良いかと。

・何で最初から全部を教えてくれないのか
・何で結果だけの報告では駄目なのか
という部分を理解していただけると、
私の仕事が100倍早く終るのですが…

何故にココまで、先輩から後輩に伝える
という行為が難しいのか、悩んじゃいますよ…
先輩の言うことは絶対正義とは言いませんが
自分が踏まなくてもいい失敗の経験を聞くだけでも
非常に有益な情報だと思うのですが…

なんつーか、感覚的な話になっちゃうのですが
経営サイドと社外からは会社が大きくなったと思われているので
最近は、どんどん「自称優秀」なコが入ってくるんですよ。
で、そういう子の特徴なのか、
・推論能力が低い
・手を動かさない
・返事だけ良い
・転んでも報告しない
ってカンジの行為が目立ちます。
どうしたらいいのか判らないのか
ひとりでできるもん、と思っているのか…

全てのSTEPを説明しないと、最初のSTEPを踏むのも躊躇するというか、
最初のSTEPも踏めないというか、踏まないというか
踏んでも進めないというか…

「確かにキミが気にする部分にも一理あるんだけど
このSTEPを踏んで行けば、最適に学習できるから」
といった説明を「全てを説明しないのは怠慢」と感じるらしく、
教えてくれないから出来ない、という反応を示されるのです…

で、嫌々ながらも手を動かさせて、なんとかSTEPを一段上がらせると
「前のSTEPでの説明は十分足りていた」と理解してくれるという…
だから…最初から…そう言ってるのに…

ほんで、何が問題かというと、そういう人に限って
「自称優秀」な方は「見た目無能」というか「役職が低い」「若い」
というだけで、拒絶感を示されるんですよね…

つまり、僕が教えると内容とは全く関係のない部分で
効率が悪くてしょうがないという…
多分、僕より10も年上の人が同じ説明をすると
話は早いんでしょうけど…。切ないっス

つか、自分で言うとイタイ感満載なんですが
この年齢で技術を総括して伝える立場にあることが
とっても凄いとは感じてくれないんですよね…

そういう点では、ヨソの部署の同期に教えるのが
一番難しいっす…アレなコだと思われてるから…
普段のボーっとした雰囲気で判断されちゃうから…

で、結局のトコロ、本当に優秀なコは、ボクの見てくも気にせずに
素直に反応してくれて、何の問題も無く理解してくれるという…
結局そういうコトなんだよね…

ホントのトコ、技術を伝えるという事の真の狙いは
技術の保存ではなく、新規技術の開発にあるので
自分一人では発芽できない才能に対して
やさしい滋養を与えて大きく花咲いてもらうのが
一番の望みだったりするのです。

ウザがられた時点で失敗なのですが…

それでも伝えるという行為に対して
自分自身への妥協を許さずに取り組みたいモノです。
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六番目の小夜子(新潮社)恩田 陸

2007年02月15日 | 読んでみました
最初に題名を見たのはNHK。
何だ?と気を引かれたのを覚えています。
そんな「六番目の小夜子」を読みました。

六番目の小夜子

「夜のピクニック」が非常に面白かったので、
すぐに本屋に探しに行ったんですよ。
で、文芸の棚を真剣に探して「あ、ミステリか」と思いつくのに
しばらくかかりましたよ。
それ程に「夜ピク」インパクトが強かったらしいです。

でも読んだのは評伝シャア・アズナブルの下巻の後なんだけど。
「評伝シャア・アズナブル上巻」の途中までを読み
最近お悩みの「技術の伝え方」を読み
「評伝シャア・アズナブル上巻」を最後まで読み
「夜のピクニック」を読んで、やっぱり気になって
「評伝シャア・アズナブル下巻」を読んじゃいました。

ほんでやっとこさ「六番目の小夜子」ですよ。

文頭にも述べた、一瞬だけ見たNHKの少年ドラマシリーズ(なのか?)が
結構印象に残っていたし、「夜ピク」の印象も良いしと
期待度は結構高かったです。

テレビの方は秀作っぽい雰囲気を漂わせていたので、
最初から見なかった事を非常に後悔して、
チャンネルを変えた事を覚えています。
全部見たいよぅ…。DVD買えって事か…うぅむ…
で、その時は見る度に「ほっぺツルツルが復活しますように」と
真剣に祈ってしまう鈴木杏ちゃんと、暗い役を演じさせたら
若手一な気のする山田君が出ていて、いいキャストだなと
思っていたのですが、ゴーゴーの栗山千明ちゃんも出ていたんですね。
これまた、まさにハマり役。

六番目の小夜子 第一集

で、やっとこさ原作を読んだのですが
期待を裏切らずに面白かったです。
謎解き型のミステリではなく、どちらかというと
青春ホラーミステリ風な作品でした。

主人公の視点はコロコロ変るし、会話文だけ拾えば
非常に青春モノというか、薄いというか安い雰囲気が
漂ってしまうハズなのですが、非常に出来の良い作品でした。
やはり、丁寧な描写と、読者が微妙にフラストレーションを感じて
先を読みたい!と焦らせる、絶妙の読ませ方がポイントでしょうか?
でも、散文的では無いんですよね…不思議だ…

文章の美しさ、優しさという点では「夜ピク」が勝りますが、
作品のオモシロさという点では甲乙付け難し

あ、ほんでね、読みながら思ったんですが
「本格推理委員会」って、やぱし六番目の小夜子への
オマージュを含んでるのかな?
小夜子リスペクトだったりするのでしょうか?

まぁ、ミステリ兼ホラー兼青春モノって学園モノに
ありがちなシチュエーションだし、一概にリスペクト
って訳でもないか…

本人がリスペクトやオマージュを感じていたかどうかは別にして
私的には「本格推理委員会」を先に読んで良かった
というのが正直な感想でした。

別物なんだけど、やぱし「六番目の小夜子」を先に読んでたら、
雰囲気の差(好みの問題なんだろうけど)で、「本格推理委員会」を
楽しめなかった気がするんですよね…

本に出会う順番って重要だよなぁ…
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夜のピクニック(新潮社)恩田 陸

2007年02月13日 | 読んでみました
恩田陸さん初読みです。夜ピクですよ。

夜のピクニック

本屋大賞を取った時に、興味は持っていたし
映画化される時に「何だっけ?」と頭に残り
文庫化されたときに「あ!これこれ!」と
始めて手に取った、そんな経緯の本です。

お初の作家さんという事もあり、読む前の興味度は中の上。
ただし、「六番目の小夜子」の作家さんという事は
知っているので、ナントハナシの期待感はアリます。

問題は、六番目の小夜子も未読なので期待感と言っても
雲を掴む様なワケのわからない期待感というトコロ

で、肝心のオハナシは、高校生活最後の「歩行祭」という
一晩かけて80キロを歩き続けるイベントを舞台に
主人公2人の視点で語られます。

ウチの高校でも「阿蘇ハイク」という同様のイベントがありました。
当時の私は笑顔ばかりで生きている意味を感じられない子供だったので
そんなイベントに参加するワケもなく、青春の1ページを
刻み損ねてしまいました…。その当時はナンとも思ってなかったんだけど。

で、小説なのですがヤバいです。超ハマりました。
何年かに1回ずつ読み直したいです。
自分の人生のステージで読み方感じ取り方が変る、
そんな小説に久々に出会いました。
こんなに猛烈な「もう一度時間を空けて読まねヴぁ感」は
初めてかもしれません…

そして可能であれば高校生の時に読んでいたかったです。
もう少しは世間と触れ合える高校生になっていた気がします。
自分に子供が出来たら、中学生で読ませておきたいです。
その時に自分も再読したいです。

久しぶりに、そんな感想を持つ小説に出会いました。

青春小説だけどベタベタしすぎずトガリすぎず
何より、自分が思っている事を、
自分と同じ言い回しで表現しているシーンが
複数のシーンで展開したことが
作家さんに対する共感をグッと高めました。
そういうのって嬉しいよね…

そして、夜のピクニック ピクニックパックという
「夜のピクニック」と「ピクニックの準備」の
2本がセットになった作品が出るのです。
夜のピクニック ピクニックパック
う~。欲しい。
ハイビジョン化待ちなのでDVD買い控えているのですが
これはHD関係ない作品だから買ってもいいかな…

そして次は六番目の小夜子なのです。
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墨攻

2007年02月04日 | 読んでみました
あくまでカテゴリは映画ではなく読書なのです。

テレビのCMで見て「墨攻だ!」って興奮しましたよ…
映画化されるんですね

で、映画の宣伝番組で、アンディ・ラウが
「原作はアクションメインだったけど…」
という発言をしていました………ん?

え~~~と、原作って……もしかして漫画のことですか?

というワケで公式HPをチェックしました
原作は漫画の『墨攻』で酒見賢一さんの小説は
漫画の原作扱いですか…

うぅむ…これはイタダケないなぁ…

確かにコミックの墨攻は非常に良かったです。
小説では全般的に淡々と語られていたのですが
コミック版は非常にドラマティックというか
動的で小説とは別の意味で楽しめました。

確かにコミック版で『墨攻』を知った方のほうが
圧倒的に多いのも事実だし、この映画の監督さんも
コミック版のファンだったという事なのですが…

やぱし『墨攻』は小説版を知って欲しいと思うんですよね…

酒見賢一さんと言えば、『後宮小説』に感動して以来
『墨攻』『陋巷に在り』と読み続けています
(陋巷に在りは最終巻後まで読んでないけど…)

何というか、中国小説の雰囲気を崩さずに
日本人に読みやすい文体なんですよね…
う~~む、拙い言葉では上手く説明できない…
是非本で欲しいんだけどなぁ…

そんな小説版というか酒見賢一作品ファンとしては
映画版の原作のコミックの原作小説という紹介は
あんまり嬉しくなかったのです…

コミック版も改めて読み直したいんだけど…

是非、小説も読んでね。そんだけっ
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本格推理委員会 (角川書店) 日向 まさみち

2007年02月03日 | 読んでみました
これまたお初の作家さんです。

日向まさみち さんの本格推理委員会ですよ

正直、表紙を見て「ラノベ?」みたいな警戒心があったのですが
角川はスニーカーを持っているので、ワザワザ角川文庫側で出すという事は
ラノベでは無いんだろうと踏んで購入。

で、本棚に順調に積まれていたのですが
ZOKUのラノベっぷりに毒されたっつーか
結果ラノベでもいっか~という気分で
読み始めましたよ。

書名どおり、基本はミステリなのですが、
ミステリ兼ホラー兼青春モノという角川お得意の(?)
パターンでした。

読み始めはミステリに見せかけたラノベなのか
という気分でしたが、半ばを過ぎたあたりで
文芸作品狙い?っぽい雰囲気というか
モラトリアム全開な調子に変わってきて
ラノベでは無いなってカンジで終了しました。

いや、別にラノベかどうかを知りたくて
読んでたワケじゃないんだけど…

個人的には最初のほうはビミョーと思ってたんですが
後半は割と前のめりに読んでました。
ご都合主義っぽさに過敏に反応しなければ
読みやすいと思います。

前述のとおり、割と幅広い需要を満たしているので
幅広さが嫌じゃない人は読んでも後悔はしないかと

ってカンジで毎度の事ながらストーリーには触れずに終了
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ZOKU(光文社)森 博嗣

2007年02月02日 | 読んでみました
え~と、森博嗣さんの作品は初めてです。

ZOKUですよ。

光文社にライトノベルのイメージがあまり無かったので
ミステリなのかな?と思って読み始めましたが
まるっきりラノベなんですけど…

「悪の組織 vs 正義の組織」というワケではなく
究極にお金持ちな道楽おじさん二人が、
一方は命には関わらない社会的混乱を引き起こし
もう一方は趣味で解決するというオハナシ…

あらすじを話すのもナンダカなカンジです。
キャラありき。というか、キャラのみ。
ストーリーも謎も全く関係無し。

作品自体は楽しめるんですが、ラノベを読みたい気分じゃない時に
むりやり読まされた感があったのと、森博嗣を初読みというので
何か気分的にスッキリしません…

っていうか、森博嗣さんの魅力はドコなんだろう…
ラノベ風味に目をつぶれば確かに文章力は高いんですが
世に言う森博嗣さんの魅力には気付けず…

とりあえずカクレカラクリ読むか…
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初夢を見てみたり

2007年01月02日 | 読んでみました
1月2日と言えば初夢ですよ初夢

え~と、あんまり良く覚えていないんですが
割とよくある風景的というかリアル路線というか
全く持って普通の生活だった気がします。

なんだかイロイロあった気もしますが
覚えているのは一点のみ。

普通に仕事をしているのですが、
あまりの職場の上司のダメっぷりに
「とりあえず『いいひと』読んでください」
と強く意見してました。

ていうかサラリーマンだからって………
いいひと。』って…
ちなみにこの作品は、確かに個人的には好きなんですが
連載時には全然興味なくて読んでなかったんですけど
社会人になって初めて読んで、ハマりました。
素直に頑張ろうって気持ちになれました。
ちなみに草薙くん主演のドラマは見てません。

しかし、むしろ後輩に「無心にがんばれよ」的な紹介はしても
上司に読めって…
意味不明だよ… > 俺脳

働きマン』だったらギリ上司でも
通じる気がするけど…
つか、働きマンはいいよね…熱いよね…
この作品に対して素直に共感できない人とは
一緒に仕事出来ない気がする…

ていうか新人田中……
あまりにリアル過ぎて笑えない…
しかし、コミックのキャラに対して怒りを覚えるとは…
ちょっとダイレクトに反応しすぎだよ… > 俺脳

技術者的には『企業戦士YAMAZAKI』という
選択肢が一番アリな気がするけど…
この作品は、当時から技術者と言うか
家電屋を目指していた自分としては
非常に楽しめました。

今となっては常識と言うか、ネタ的に
風化してしまった感は拭えませんが…
しかし、ある意味今の会社に入るキッカケにもなった
このコミックを一番に思い浮べないとは…
どういう選択基準なんだ… > 俺脳

あ、ちなみに夢の中の上司はリアル上司ではなく
全く見覚えの無い人でした。心理的安全弁か?

そんな微妙な初夢でした。
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荻原浩という作家さん

2006年11月05日 | 読んでみました
作品ではなく作家さんで書いてみたり。

「噂」をジャケ買いというか帯買いして
結構満足して読み終えたんですけど
何か見覚えのある作家さんだな~と思ったら
アレでした「コールドゲーム」の人でした

で、ナンダカンダで今年ハジメテ触れて
読み続けている作家さんの紹介です。
荻原浩さんですよ。
大当たりでは無いけどコンスタントに良いです。

先日の王様のブランチの読書コーナーで
新作の「四度目の氷河期」を紹介をされていました。
ていうか「明日の記憶」もこの人なのね…
本当に引き出しの幅が広いです。

読んだ順に簡単に紹介します。
書評じゃなくて、読んだ事のメモにしかなってませんが。


コールドゲーム
何で買ったのかも良く判らなかったんだけど
この時は天童荒太さんの「家族狩り」を読んだ後で
なんとなくモチーフが似ているな~
でも圧倒的に「家族狩り」の方が良いけど。
という感想でしたよ。まさかハマるとは…
この日のブログにチョロっと書いてますね。
スタンド・バイ・ミー以来、この手の作品は
「青春ミステリ」とカテゴリが決まってますが
本作にはホラー色もあるかと。


この時期既に積読率高かったハズなので
何で買ったのか判んないんですよね。

連続殺人事件を軸とするミステリなんですけど
ミステリのドキドキ感も味わえるし、
この作家さんの作品の特徴だと思う
軽い表現で深い情緒を現すというか
実は考えさせられる部分をサラリと
書き流しているという贅沢さも味わえます。

つか読み終わって気づいたけど、帯が既にネタバレ。
いや、ネタバレとまでは言わないけど
本文読む前に解説を読まない方がいいと思う…
特に「噂」は半分より後ろのページを開くのは厳禁だと思う…
最後のページをチラリとも目に入れるべきでは無いと思う…
忠告しましたからね。

神様からひと言
実はこの作品までは、「荻原浩」という作家さんを狙って
買ったわけではないのですが、行きつけの書店で
平積み&ポップ付きで売られていて
奥様がお客様相談室勤務であった事もあり
思わず手にとってしまいました。

この作品で初めて、この作家さんがコメディ出身というか
コメディ作品で受賞して、その後もコメディ作品を
期待されている作家さんだということを知りました。

「コールドゲーム」は青春モノというかホラーというか
そんなカンジだし「噂」はミステリだし、人間の書き方が
面白いとは思っていましたが、コミカルだとは思わなかったし…。

ハードボイルド・エッグ
ハードボイルド作品です。あ、ウソです。
ハードボイルドに憧れる私立探偵のお話です。
シチュエーション的には、私立探偵と助手という
加納朋子さんの「アリスシリーズ」と同じなのですが
探偵のスットボケ感はともかく、助手の魅力に関しては
ベクトルが違いすぎるっつーか
そもそも同列に並べるなっつーか。
カテゴリ的にはミステリっつーか、コメディっつーか
微妙なカンジですね。

誘拐ラプソディー
どうしようもない主人公が、いつの間にか魅力的に見えてくる
というか、主人公に魅力を感じないと最後まで読めません。
それくらいどうしようもない主人公です…
あ、題名のとおり誘拐します。
そして誘拐する相手がアレです。
カテゴリ的にはスラップスティックコメディーですね。

オロロ畑でつかまえて
これがウワサの出世作ですか。

題名から高橋源一郎さんの「ペンギン村に陽は落ちて」を
何となく思い浮かべましたが、全くカンケイありません。
ていうか、コラージュって苦手なんですよね。
元ネタわかんないと楽しめないし、元ネタ判っても
そんなに面白くないし、2次創作と呼ばれるモノとの
文芸性の差が判らん。

あ、本作は明らかにサリンジャーの某作品の題名を
モジってますがコラージュ作品ではありません。
コメディです。

なかよし小鳩組
「オロロ畑」の続編です。引き続きユニバーサル企画モノです。
あ、上で言い忘れてましたが、「オロロ畑」も「小鳩組」も
広告代理店に持ち込まれた依頼を軸に話が進んでいきます。
面白いし泣けます。
個人的にはこの作品に、後の「コールドゲーム」に
繋がる青春路線、「誘拐」に繋がるヤクザ路線(?)も
感じとったりもしました。

母恋旅烏
ハンディキャップの主人公を軸にしたオハナシです。
旅芸人のオハナシです。
あ、暗くないです。面白いです。
人情たっぷりです。切ないです。

僕たちの戦争
まさに今から読むトコです。
森山君主演でテレビ作品になってました。
録画した気がするけどドコにやったっけ?


この作家さんの作品の魅力は「人情」なんだと思います。
それも全然人情クサくなく、宮部みゆき的な情緒たっぷりというか
時に表現ヒトツに感動してしまうような雰囲気でもなく
あむまで軽く、どうしようもない人の話なのに
ちょっとホロリと来ちゃいます。
あと、作品を通してキャラにのブレが無いです。
意外性に欠けるというよりも安心して読める感が高いです。

イチオシ作家さんか?と問われると正直微妙なんですが
ワハハと笑ってホロリとしたい、そんな癒しを求める
読者に向いている作品だと思います。

小説における笑いのツボってSFのツボよりも狭いので
「個人的には」という表現を含まざるを得ないのですが
小説すばる新人賞を受賞しているって事は
広く受け入れられる素地を持っている作家さんだとは
思うんですよね。

あと、読書の幅を広げたい、軽めの作品が好み(枚数は多いですが)
といった特定需要にもオススメ出来ます。

あ、ほんで最近の文庫本に共通する事なんだけど
どの本も解説がイマイチかも…。ちょと惜しい…

つい最近読んだ宮部みゆきの「ブレイブストーリー」も
大原まり子が解説なのにイマイチだったんですよね…
あ、解説がね。本編は良かったっス

そんなカンジで久々の読んだメモでした。
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洋モノ

2006年05月08日 | 読んでみました
例によってアレっす

本メモね

今回は洋モノっす

「ブラッド・ミュージック」グレッグ・ベア
読み始めた理由は単純にエウレカセブンに出てきた
グレッグ・イーガンことドクターベアが
グレッグ・イーガンへのリスペクトなのか
グレッグ・ベアへのリスペクトなのかを
知りたかったから。

グレッグ・ベアの作品は企画モノの
新銀河帝国興亡史「ファウンデーションと混沌」
しか読んだ事無かったし、
企画モノでは作者本人の雰囲気が判りかねるので
しっかり読んでおかないとね。

で、「ブラッド・ミュージック」読みました。
イーガンさんと同じくバイオ関係と情報関係が
入り混じった作品になっています。
たまたま、直前に読んだ作品が「幼年期の終わり」だったので
世紀末的な雰囲気が似てるかな、と。

というかね、ベアさんには悪いんだけど
あんまり目新しくなかった。

いや、確実に面白かったんだけど
読む順番が悪かっただけなんだと思うんだけど
「宇宙消失」「幼年期の終わり」の2作品に
似ているというか同系というか…うぅむ…
いや、「宇宙消失」の方が出たのは後なので
イーガンがベアのリスペクトなんだけど
より良い作品を先に読んじゃっている事には変わりが無く…
「万物理論」まで読んじゃってると、一番のキモである
情報量のクダリも新鮮味に欠けたし…

やぱしサイバーパンク的にはウィリアム ギブスンの世界感で
ガツンとやられてるので、それがサイバーではなくバイオであっても
受け手としては亜流サイバーパンクに見えてしまうという
非常にイヤなカンジの呪縛に縛られているのが原因な気もするけど。

そんなワケで、作られた年代を考えると十二分に楽しめる作品です。
20年前に読んでいたら絶賛してました。
逆に言うと年代を考えてあげないと、若干アレです。
ごめんね>ベアっち

あ、エウレカの惑星上における知的生物数の上限的なアレコレは
まんまこの作品からでした。ちょっとスッキリ。

なんにせよ、ぜひ落ち着いて再読したい一冊です。

「人形使い」ロバート・A・ハインライン
実はハインラインさんは「夏への扉」「宇宙の戦士」しか
読んだ事がありません。
「夏への扉」は絶賛する人が多いのですが
15歳くらいで読んでいるので、いまいちノスタルジックな部分の
共感に欠けたせいか、ご都合主義色のみなイメージで固定されています。
いいかげんオヤジになったので読み直してみたいと思うのですが。

あ、で「人形つかい」ですよ。
ナメクジ型の宇宙人に人間が乗っ取られるんだけど
外見上は人間と変らないという
「ボディ・スナッチャー」とか「ヒドゥン」とかの
寄生生物モノですよ。
ちなみに「ボディ・スナッチャー」の原作者は
「ゲイルズバーグの春を愛す」とか「夢の10セント銀貨」の
ジャック・フィニイですよ。同姓同名じゃなければ。
ちなみに上記2作も割と名作と評する人が多いのですが
フルパワーで男子の妄想世界が繰り広げられれているだけにしか
見えないので、イマイチ…。つか女性が読んでも平気なのか?

あ、ほんでね、本題の「人形つかい」ですが、1951年の作品なので
21世紀の未来都市的な書き方があるのは、
ちょっとご愛嬌ってカンジなのですが全般的に良いです。
主人公の思考形態が割と自分に近かったのが一番の評価理由な気もします

最後まで読んだ後に解説を読んだのですが、当時は
「人間と区別の付かない異種」という存在を
「共産主義者」や「ゲイ」に重ね合わせていた
という解釈だったとか。
アメリカ人の異種生物嫌いは筋金入りだな…
ボクの心の中では「終わりなき戦い」の方が
あまりにもベトナム戦争色が強かった「宇宙の戦士」よりも
上位に来てしまうのと同じ感覚で、
ベトナム戦争を原体験とした小説の読み方が
普通である事に違和感を感じてしまうんですよね…
映画の「スターシップ・トルーパー」はかなりアレなので
見る人を選ぶ気がします。
スタジオぬえ謹製のパワードスースをヤツらに
与えてあげてくれ…

あ、あと「銀河市民」が再版されてたので保護しました。

「フェアリイ・ランド」ポール・J. マコーリイ
つかジャケ買いの一要素というか、ジャケ買いの「ジャケ」は
ウラ表紙のアラスジとかアオリだけじゃなくて
オモテ表示っつーか、イラストも雰囲気作りに
当然一役買っているのですよ。
あ、普通は絵の方がインパクト強いのかもしれないんだけど
やぱじ、帯とアラスジでジャケ買い決定するので。

あ、ほんでね、この作品の表紙絵はモチーフとしては合ってるんだけど
雰囲気が間違ってる気がしてならないのです…

つかね、やぱしイギリス人の作品はクドいね。
それでもゴチック・ホラー、ゴチック・ファンタジーは
物々しい言い回しもアリというか
それが醍醐味だったりするんだけど
ゴチック・SFとなると単純にうっとおしい。

はいはい、イギリス的な表現は判ったから
あっさりと行ってくれよ、というのが正直な感想。
同じ作者の「4000億の星の群れ」も評判らしいけど
個人的な購入欲は激減中
つか「トムキンス」はイギリスにおいては一般的に通じるのか?
というのが最大の疑問かも。
再版されてる事だし読んでみるけど。

物語も佳境に入ると、自分が慣れたのか
作者がめんどくさくなって描写をやめたのか知らんけど
イギリス的表現も気にならなくなってきましたが…

最後まで頑張れば、スバラシイ世界が待っているかと期待して
頑張って最後まで読みましたが、げうぅ…
という結果に落ち着きました…

全体のモチーフはいいんだけど、単体の表現がイマイチ
(訳者の能力の可能性も高いけど)だったのと
モチーフを生かしきれていないというか、
で?ってカンジで終っちゃったのが…

ザンネン。

「順列都市」グレッグ・イーガン
まだ、上巻しか読み終わって無いんだけどツボりました。
ていうか下巻の最初の「6次元のチューリングマシン」の
振る舞いの正当性を理解するのにかなり時間がかかりました。
つか「6次元のチューリングマシン」て…

オハナシは「コピー」と呼ばれる人間の人格を模したものが
コンピュータの中で演算される事で
死を乗り越えた(と思っている)人達がいて
自前のコンピュータを持っている人は
計算力を占有できていいけど、自前のコンピュータを持たずに
量り売りされているスパコンの計算量を
購入する事でしか、演算されない存在もいるワケで。
で、「6次元チューリングマシン」の出番ですよ。
ってカンジ
あ、コレだけ読むと、全然違う話だな。
間違ってはいないんだけどなぁ…

以上の説明は物語の核ではあるけど、話の面白さには
全然触れていません。何が面白いのかは判らないけど
かなりドキドキしながら読んでます。

例によって、何に似ているかという表現を使わせていただくと
「ソフトウェア」「万物理論」「仮想空間計画」ってカンジ
なんだけど、語り口はコンピュータ・カウボーイっつーか
サイバーパンクっつーか…うぅむ…表現出来ない…
下巻の第2部になると「内なる宇宙」風味も出てきたり。
ていうか読も

次は「自由軌道」「戦士志願」あたりを読もうかと
そんなカンジで
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いや、まぁ、そんなカンジで

2006年02月21日 | 読んでみました
あ~舌が痛い…
舌の上に口内炎が出来ちゃいました…
つか、舌の上のも口内炎って言っていいんだよね?
口の中だもんね

相変わらず低調な体調をなんとか
だましだまし日々の業務をこなしてます。

あ、ほんで1週間ほど丸々寝込んでいた間に
「ガン×ソード」と「響鬼」と「エウレカ」を
まとめて見ちゃいました。

「ガン×ソード」は「アクエリオン」に引き続き
狙い目路線に引きずり回されました。
細かいネタは判んないけど。単純に楽しかったっス。

「響鬼」は26話からのまとめ見だったので
30話ショックにさほどダメージを受けませんでした。
毎週毎週桐生君のアレ演技に付き合った皆様は
どんな気分だったのでしょうか…
つか製作側は仮面剣で懲りてなかったのか…

「エウレカ・セブン」も13話以降を続けて見ました。
つかビームス夫妻に泣きました。
ランバラル夫妻を超えたと思う。
視聴が1クール目で止まってた事もあり
進む方向性も見えていなかったので
「エヴァンゲリオン」もしくは「キングゲイナー」の方向に
突き進むのかと思っていましたが
・グレッグ・イーガン博士
・コンパクドライブじゃなくて魂魄ドライブ
のキーワードで宗教系ハードSFだった事に気づきました。

グレッグ・イーガンという名前を使ったって事は
「宇宙消失」「万物理論」の世界観で見ろっていう
スタッフからのメッセージだよね?
宗教系ハードSFって事は「万物理論」そのものか?
でも、ドクター・ベアって事はグレッグ・ベアもアリ?
ベアは新・銀河帝国興亡史しか読んだこと無いので
「ブラッド・ミュージック」を購入しました。
ほんで「魂魄」っつーと「成仏出来ない魂」っていう
イメージなんだけど合ってるのかな?

「ガイア論」と「異種知性体とのコンタクト」を
「少年の成長物語」を軸に「宗教的」な視点でとらえた
っていうカンジなのでしょうかね?

というかね、普通の人には理解できているのかどうか不明。

という前フリは特に意味も無く
そんなカンジな毎度の読書録っす

「反対進化」 エドモンド・ハミルトン
エドモンド・ハミルトン短編集SF編ですよ。
自分の中では「スター・ウルフ」の作者さんなんだけど
世間的には「キャプテン・フューチャー」の人なのね。
短編が10本入っていますが、どれも楽しめました。
SFとスペオペの区別がついていなかった幼少の頃に
読み漁った物語を読み直している感覚でした。

「眠れる人の島」 エドモンド・ハミルトン
エドモンド・ハミルトン短編集幻想怪奇編ですよ。
処女作は怪奇短編だったそうで。
スペオペも怪奇も対してテイストに差は無いので
違和感無く楽しめますよ。
この人の書くSFと幻想系の差は
ハンソロとインディージョーンズのどっちが好みか
程度の差でしかないですね。
物語的にはこちらの方が読みでがあります。
単に5編しか入ってないから一遍が長い
というのが理由の満足感かもしれませんが…

「悪意」 東野圭吾
題名どおり悪意をテーマとしたミステリです。
あらすじも書くとネタバレになりそうです。
とにかく読んでください。
しかし東野圭吾の作品は読後感がスッキリしませんねぇ…
ミステリ的にも描写的にも十分満足行くのですが
悪が裁かれないトコロにモヤモヤ感が残ります。
それがリアル感でもあるのですが…
そんな東野圭吾観と悪意という題名から
本作は非常に悪意に満ち満ちたモノを
想像していたのですが、思った程は悪意に
満ちた終わり方じゃなくて安心しました。
というか、今回は題名にひきずられて
シーンが進むごとに悪い方悪い方へ
想像しちゃったのが大きな理由だと思います。
うぅむ…技だな。

「宇宙船ビーグル号」 A.E.ヴァン・ヴォークト
「非A」の人ですよ。これも名作というか
SF界に与えた影響は大きいんでしょうね。
宇宙を旅して回るのです。スタートレックなのです。
毎回問題が山積みなのです。
つかさ宇宙で怪物にぶつかる確立って意外と高いのな。
長編というよりも連作短編ってカンジなのですが
あとがきによると元々短編だったのを
編みなおして連続した話に仕立てたんだとか。
つか高千穂遥さんのクァールの出展が判って満足。
最後は尻切れ感がありますが、後学のためだけにでも
読んでおく価値はあるかと。
出来れば中学生以下の年代で読みたかった…

「コールドゲーム」 荻原 浩
中学2年生の時にイジメていた
クラスメイトの復讐殺人なオハナシです。
ミステリ的にもスタンドバイミー的にも
そこそこ面白かったです。
何で手に取ったのか良く判んないんですよね…
裏書の青春ミステリっていうのも
確実にヒットしない単語なのに…
「バッテリー」以来の球児モノバヤリというワケでは
無いのでしょうが…
宮仕え小説で有名な「メリーゴーランド」の
作者さんですね。「県庁の星」も公開になる事だし…
いや、そういう理由で手に取ったワケじゃない気がする…
なにはともあれ文体は非常に安定していて読みやすかったです。
機会があれば別の作品も手にとってみようかな。

「幼年期の終わり」 アーサー・C・クラーク
ず~っと読みたかったんだけど、
手に入らなくてやっと読みました。満足。
ある日突然、世界が宇宙人に管理されるという
オハナシなのですが、正直オチが見えませんでした。
ちょっと切ない気分になりました。
いや、切ないと言うべきなのか、
判らないというべきなのか、
それすらも良くわかりませんが
あるがままに受け入れられれば名作ですね。
プロット的にはSFというより文学作品なんでしょう。

「スターキング」 エドモンド・ハミルトン
短編集2冊がいい感じだったので、手を出してみましたが
荒唐無稽というか、ご都合主義のみで構築された
ストーリーにゲップがでました。
ご都合主義なオハナシってちょっと苦手。
さらに、オチ直前で昔ジュブナイルで読んだ事が判明。
最後の20ページ位の最終兵器近辺の描写まで気づかんかった。
正直スペオペを連続で読んだので食傷気味なのが
ちょとしたゲップ感の原因なんだけど。
やぱしアシモフ、ホーガンが好みなんだなぁ…
最近ではグレッグ・イーガンもアリなカンジだけど
引き続き追いたい感がイマイチ希薄なんだよね…
「スターキングの帰還」までは購入済なので読むけど。
これも中学生くらいまでに読みたい作品ですね。

次は「ブラッド・ミュージック」を読もうかな。
そんなカンジで
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年末年始の読書ジジョー

2006年01月07日 | 読んでみました
今年は忘れないウチに読書メモも心がけます。
っつーワケで小説編

誰か:宮部みゆき
いまだに個人的には好きな日本人作家さん
ナンバーワンの座は揺るぎません。
で本作は淡々とした作品です。
事件自体に派手さは全くありません。
自転車で撥ねられた殺人事件の捜査をする
広報室の男性。それが事件と主人公の全てです。
奥様の感想は『普通』でした。
もしかしたら幸せを素直に信じることの出来る人には
主人公の心の動きが理解できないのかもしれません。
周りから幸せに見える人が、その幸せを維持するために
一生懸命ではないんだけど、じんわりと努力をし続けて
それでも時々幸せを不安に感じてしまう気分が
よく書けているなと、久しぶりに主人公に共感する
そんな物語の楽しみ方が出来た気がします。
地味なんですけど、良いです。
幸せって何でしょうね?

博士の愛した数式:小川洋子
書評での好評さに比べて、周りの評判がイマイチだったので
ちょっと警戒しながら読んだのですが
かなり良かったです。泣けます。
数字の使い方も非常に感心しました。
もうすぐ、映画が公開されますね。
寺尾聡、深津絵里のキャストは
非常にハマってると思います。
ロードショーは見に行かないけど、
是非見たい作品です。
あと、「妊娠カレンダー」も読んでみたいです。

虹の家のアリス:加納朋子
螺旋階段のアリスに続く連作短編の2冊目です。
最初は北村薫さんの覆面作家シリーズの
アレかと思っちゃいましたが、
非常に雰囲気も良くミステリ的にも
まとまってました。で、2作目の本作は
ちょっと落ち着いた雰囲気になりましたが
これまた良かったです。
ほんで解説の倉知淳さんの名前をどこかで見たと思ったら
これまた不思議な雰囲気の作品「壷中の天国」の作者さんでした。

猫丸先輩の推測:倉知淳
って思ってたらジャケ買いした本作も倉知さんでした。
ちょっぴり運命を感じました。
推理ではなく推測なのがポイント。
連作ではなく、ただただ猫丸先輩がいる
というのみの短編集です。
ミステリ好き的にはオマージュ全開らしいのですが
ミステリ通ではないので、良く判んなかった…
なので面白かったけど、夢中って程じゃなかったです。
で、こちらの解説は加納朋子さん。
仲良しさんなのね。

インストール:綿矢リサ
文庫化されてたのでとりあえず購入しました。
文藝賞というのがどんな賞なのか知らないのでチェック
第42回 平成マシンガンズ:三並夏
第41回 人のセックスを笑うな:山崎ナオコーラ
同41回 野ブタ。をプロデュース:白岩玄
という受賞作を見ると、切り口の新しさや
時代の風を受けたカンジの作品が選ばれるのでしょうか?
むむぅ…正直、作品としては、あんまり魂に響きませんでした。
で、解説で高橋源一郎さんが絶賛してましたが
高橋さんの「ペンギン村…」とかその他作品も
個人的にはあんまり感心できなかったので、
きっと見るべき部分が違うのでしょう。
高橋さんは小説以外の方が面白いです。
あ、インストールの映画は見たいっす。

鏡の中は日曜日:殊能将之
「ハサミ男」の作者さんですよ。
ハサミ男を読んだ時に、なんて文章の下手な
作家さんなんだろうかと思ったものですよ。
最後まで読むと、まぁ、内容に則した文章かなと
ちょっと納得してみたのですが…
本作でも違和感のある文体は健在だったので、
きっとこの人の持ち味ってヤツなんだろうと納得しました。
個人的には受け付けない文章です。
読者側のミスリードを誘う手法をミステリに使うのが
そもそも嫌いなんですが、この人は意図的にミスリードを
作り出すために文章を変えてるので、腹が立ちます。
いや、そういうのが好きな人にはタマラナイのでしょうが
個人的にはズルの範疇なので…
同時収録の「樒」と「榁」も作中人物が書いた
小説という形態は、最近のハヤリで良いのですが
ミステリ単体としてはちょっと…。

探偵倶楽部:東野圭吾
ベタな推理モノかと思いきや、短編5編すべてに
ドンデン返しが仕込まれていて、さらにほほぅという
納得感ですよ。2編めまでは、うぇえ!みたいな
驚きがありましたが、3編目からはこっちも警戒しますよ
でも深読みしすぎたりしてね。
5編目はちゃんとオチまで読めましたよ。
東野圭吾さんは、奥様の母上様に「白夜行」を
借りて以来、ハマってます。
ミステリとしてだけではなく、物語も読ませるので
非常に好みです。で、ミステリメインの作品は
あんまり書かないのかと思ってたら
今回の作品ですよ。短編なのに読み応えがある。
そしてオチを知った後に読み直しても納得できる。
安心して納得できる推理モノはキモチいいです。
白夜行もドラマ化されるし、もう一度読み直そうっと。

反対進化:エドモンド・ハミルトン
本屋で「エドモンド・ハミルトン?誰だっけ?」と
思いながらも心に引っかかって手に取りました。
「キャプテン・フューチャー」や「スター・キング」の
作家さんですね。どちらも未読ですけど、
両方とも手に入るうちに手に入れておきたいです。
で、どうにもスッキリしないまま、家に帰って
本棚を眺めると「スターウルフ」が目に入りましたよ。
あ、スターウルフの人じゃん、と一気に解決。
「反対進化」は創元推理SFなので、ハヤカワSFの
記念すべき1冊目の「スターウルフ」を書いてなかった模様。
創元的にはしょうがないか。
で、どの作品も面白かったです。
ベイリーの「時間衝突」の時にも言いましたが
こういう作品でSFに目覚めたのですよ。
興奮しますよ。好みはあると思うし、旧態然とした
作風にノスタルジーを感じるか、楽しさを感じるか
はたまたカビ臭さを感じるかは人それぞれだと思いますが
短編集として編纂されるだけの粒ぞろいだと思います。

そしてSENさんトコの紹介に触発されて
マイノリティ・リポート読み中。
しかしこの短編から、あの作品を生み出した
スティーヴン・スピルバーグは凄いな…

というかネタを小出しにしろってカンジですね。>俺
今年も読みますよ。
コメント (2)
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読んでみますか?

2005年11月23日 | 読んでみました
ヌボ会の帰り際に
「最近のお勧め小説は?」と聞かれたので
軽くオススメしておきます。

・時間衝突(バリントン・J・ベイリー)
てくりさんにオススメされた本です。
アシモフ先生とか、ホーキンス博士のような
物理学に則った形での理論展開じゃないので
センスオブワンダーのみとか、
ハードSFじゃないとか言われてますが
なんつーの?俺らの好きなSFって
「レンズマン」とか「タイムパトロール」とかじゃん。
ていうかそういうのからSF入ったし。
というワケで結構オススメです。
人種差別をネタにしたお話に腹を立てる人には
お勧めできませんが…
ちなみに「トップをねらえ!」のタシロ艦長の
「なんてこった!」
「やつらに地球の場所を知らせてはいかん!」
の名セリフの出展はコノ作品みたいです。
見つけたときスンゴイ嬉しかったっす。
同じくベイリーの「ロボットの魂」もお勧めですよ。
これはロボットものとしては異色の
反三原則的ロボット物語なのです。
そして昨日ナニゲに買った「禅銃(ゼンガン)」も
この人の作品でした。
「バレット・プルーフ・モンク」なイメージで
手に取っちゃいましたが、作者を知って興味が
一段と上がりましたよ。

・神々自身(アイザック・アシモフ)
お友達のシルヴァーバーグが口走った「プルトニウム186」の
アゲアシ取りに書いちゃったような作品なんですが、良いです。
無限のエネルギーを生み出すエネルギーポンプをキーにした
オハナシですよ。ちなみにシルヴァーバーグさんは
「アンドリューNDR114」「夜来たる」と
アシモフ博士の短編を原作とした長編を作ってます。
話は「神々自身」に戻りますが、このオハナシに対して
尻切れトンボ感を感じるのはボクだけでしょうか?
なんつーかアシモフ博士にしては珍しく消化不良の
伏線を残したままに終わってしまった感があるのですよね。
別宇宙の生物のクダリはアレで終わりなんだろうか…
あ、そうそうアシモフ博士といえば、短編集の
「火星人の方法」を先日読んだのですが、最高でした。
短編集の最高ランクが入れ替わりました。
ちなみに今までは「たったひとつの冴えたやりかた」でした。

・時間泥棒(J・P・ホーガン)
これも良いですね。ホーガン先生ですよ。
なんだか各地で時間が合わないという事件が発生ですよ。
よくよく観察すると、時間の流れが違うようです。
なんででしょうね?という呑気なオハナシではないのですよ。
ていうかね、今でも仕事する時間が足りないのに
今より時間が減ったらと思うとゾッとしますよ。
ホーガン先生らしく、科学的な考察が魅力なのですが
後半には何故だか必ずといっていい程に、アクション映画化します。
まぁ、アシモフ博士の銀河帝国興亡史だって
後半シリーズはインディジョーンズでしたからね。
ホーガン先生で好きな作品は山ほどあるんですが
最近読んだ作品はコレですね。

・エンダーのゲーム(オーソン・スコット・カード)
バガーと呼ばれる昆虫型の異星人に侵略された地球が
第三次攻撃に備えるために設立したバトル・スクール。
そこでの天才少年エンダーの成長物語ですよ。
なんつーかね、天才少年と言うと薄い話になっちゃいそうですが
周りに天才とみなされた少年の孤独の方が
強く物語に出ているのですよ。とにかく読め。
バガーのイメージは「宇宙の戦士」の昆虫型生物を
思い浮かべましたが、こちらはクモ生物と言うよりも
アリ、もしくはハチ型のコミュニティを形成してるっぽいです。
で、夢中で読んだ「エンダーのゲーム」ですが
昔の書籍の読むメリットで、続編が既に出ているのですよ。
メインストリームの続編として「死者の代弁者」「ゼノサイド」
「エンダーの子どもたち」が出ているのですが、
時系列的に遠い未来なのですよ。本屋においてなかったのを
かき集めて、手元には揃ったのですがまだ読んでません。
なんでかというと、サイドストーリの
「エンダーズ・シャドウ」シリーズを先に読んじゃったから。
エンダーのゲームでは確かに重要な役割ではありましたが
さて、サイドストーリーの主役になれるのかは疑問だった
ビーン少年の視点で語られた「エンダーのゲーム」です。
良いですよ。夢中ですよ。続編も「シャドウ・パペッツ」
「シャドウ・オブ・ヘゲモン」と続いています。
こちらは完結していません。すごく楽しみです。

・宇宙消失(グレッグ イーガン)
「万物理論」を先に読んじゃったんで、
個人的には既出ネタのオンパレードでしたが、
こっちを先に読むべきでしたね。
この2作品でボクの中のイーガンさんのイメージは
完全に固定されました。
近未来のサイバネティック的サイバーカウボーイってカンジ。
「万物理論」の方がより面白いんですけど
その前に「宇宙消失」を読んでおかないとね
ってカンジです。

・非Aの世界(A・E・ヴァン・ヴォークト)
別にオススメって程じゃないというか、あんまりオススメ出来ないのが
この作品です。最近の復刻版ハヤリで再販されていたので
購入してみましたが、とにかく読みにくいんですよ。
読んでは戻り読んでは戻りしてますよ。
やっと読み終わったのですが、何とも…
現代のSF作家さん達に多大な影響を与えた作品であることは
理解できるのですが、だからって面白いのかと言うと微妙…
いちおう続編の「非Aの傀儡」も購入したので
引き続き読んでみますが…

・銀河ヒッチハイクガイド(ダグラス・アダムス)
こちらもあんまりオススメ出来ませんが、映画化されたので
ついでに再版されたという位置付けですね。
今、邦題付けたら「銀河の歩きかた」ってカンジでしょうか。
面白いのか?って言われると、テレビシリーズの
ノベライズがそんなに面白いワケも無く、話のネタ程度にしか
ならないのです。むしろラジオシリーズか
テレビシリーズを見た方が良いのではないでしょうか。
というか是非そちらを見たいです。
あ、そうだNHKで1回だけ見た「レッド・ドワーフ号」を
何となく思い出しました。
続編の「宇宙の果てのレストラン」も読みましたが…
凡庸というか…げふ…

・クーリエジャポン(講談社)
こちらは完全にオススメ出来ない雑誌ですね。
「アメリカの意見だけが正しいのか?」的なキャッチフレーズに
惹かれて購入しましたが、内容が薄すぎ。
個々の記事の内容が薄いと言うよりも、雑誌としての主張を
全く感じられないんですよね。ニュースBlogみたいなカンジ?
何というか、面白い記事を集めてきているんだろうけど
それが雑誌の主張になっていない。コクが無い。
広告が完全に30代後半以降の世代向けなので
自分でニュースを集められない世代の為に
集めてきましたよ、みたいな切り口で
雑誌の目指すべきスタイルとしては正解なんだと思いますが
個人的には続きに興味が無いのです。
学生時代に「週刊朝日」「ニューズウィーク日本版」
「AERA」「Views」と読んでいたのですが
それぞれ切り口は違うモノの「週刊朝日」
「ニューズウィーク日本版」「AERA」は
世界のマジョリティの立場からの情報発信で
「Views」はマイノリティとは言わないまでも
世間をマジメにナナメから眺める姿勢が、非常に好感でした。
「Views」は隔週刊が休刊期間を経て月刊になり
とうとう廃刊となってしまいました。
「AERA」も薄っぺらく、ほとんど特定団体向けの
雑誌になってしまいました。
自分のスタンスを貫いている潔さを持った
ニュース系の雑誌にめぐりあいたいモノです。
あ、「クーリエジャポン」のパンダのベビーブームの
写真は超かわいかったです。そのためダケに買う価値あります。

思う存分本を読む時間と、精神的な余裕が欲しいです。
げうげう
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読繋棒

2005年07月15日 | 読んでみました
繋ぎますよ

つか、ミュージックバトンの親戚で
リーディングバトンもあるんだそうな。
まぁ、そんなん言ってたらムービーバトンだろうが
何だろうがあってもオカシク無いんですけどね。

というワケで狭い交友範囲ながらも
「物書きの戯言」のmoegi_suwaさんから
リーディングバトンを頂きましたよ。
ありがたい事ですね。
ハッシと受け取りましたよ。

例によってルールの確認だす。
1.今、部屋の棚に並んでる蔵書の冊数
2.最後に買った本(マンガ)
3.今読んでる本(マンガ)
4.よく読み返す本、または自分にとって特に思い入れのある5冊
5.バトンを渡したい5人

をお題に5人に送ればいいのですね。
がんばりまっす。
というか先に言っておきますが、頑張りすぎます。
最後まで付いて来いよっ!

1.今部屋の棚に並んでる蔵書の冊数
実家には高校までの蔵書がありましたが
実家の引越しのドサクサでホボ壊滅状態に。
さらに大学の時の書籍は入社と同時に
強制キャンセルイベントが発生した結果
0冊からの再出発へ。
さらに2年前の引越しで、本棚に入らない本は捨てるという
呪いをかけられた結果、ブクオフに移住させた書籍200冊

そんなワケで、え~~~と、数えてみました。
小説400冊弱、コミック500冊強、その他の書籍100弱
ってカンジっすね。あ、冊数にするとソコソコ多いみたいです。
単細胞生物並みの増殖力ですね。
一応、本棚には収まっているつもりなのですが
奥様的には、本棚の上はNGだそうで…
つか、その他に奥様の書籍もありますねぇ…
別途数えてみるコトにしましょう。

2.最後に買った本(マンガ)
う~と、どれを最後に買ったのか忘れちゃいましたが
多分、岡嶋二人さんの「クラインの壺」だった気がする…
積読が多いので、買った順番に読んでないし…
しかし「クラインの壺」って何故に今更平積みと思ったら
新潮文庫から講談社に移ったからなんですね。
NHKのドラマで先に見てオチも知っていたのですが
非常に楽しめました。17年前の書籍とは思えませんよ。
NHKドラマと言えば、「六番目の小夜子」の再放送を
見損なったのを非常に後悔してますよ。

ほんでコミックは明智抄さんの「鳥類悲願始末人」と
熱いオトコの「逆境ナイン」を購入ですよ。
「始末人」シリーズも、「クラインの壺」とは別の意味で
頭がオカシクなりそうなオハナシなのですが。
文庫化されたので大喜びで購入ですよ。
つか、生さんまLOVE。
そして「逆境ナイン」。もう二度と手に入らないと
思っていたのに、映画化のオカゲで再販ですよ!
監督は藤岡・セガタ・弘しかありりえないと思っていましたが
校長という事で、監督人事に格段の興味を持っていましたが
ココリコ田中ですか。器用芸人ですな!ヨシ!
つか高校球児なのにキャストの平均年齢が
どう見ても20代後半ですよ。あ、明日夢君がいますね。
というか見ないと!終わっちゃう!
あ、本の紹介忘れてた。
え~と、久々に声出して大笑いしました。
というか男球ですよ!以上

書いてるソバから「ザンス16巻」「西の魔女」
「からくりサーカス」「結界師」を追加で購入。

3.今読んでる本(マンガ)
天童荒太さんの「家族狩り第5部 まだ遠い光」です。
全5部の最終巻です。
家族とはというテーマを中心に、
様々な子供と夫婦の姿をミステリー仕立てで絡ませます。
読ませてくれます。考えさせられます。重いです…。
実はこの小説の構図の裏返すと
滝本竜彦さんの「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」に
辿り付く気がします。
両方読んだ人にしか理解してもらえないと思うのですが、
この2つの小説は、嗜好が合わない事この上無いので、
両方を読む人はどれくらいいるのでしょうか?

この本は、奥様の母上様から「読んでみて」と
貸し出してもらったんですよ。
存在は知っていたけど、興味なくて
買わなかったんですが、読んで大当たりです。
前に借りた東野圭吾「白夜行」も大当たりでした。
こちらも「秘密」の人だと思うと、イマイチ
踏み切れませんでしたが、大当たりでした。
最近は東野圭吾に結構ハマってますよ。
読書家が身近にいると、ジャケ買いせずとも
当たりが見つかるので非常に助かります。

コミックは「ONE PIECE」の、ウォーターセブン編も
佳境に入りそうなので読み直しているところです。
なんつーの?自分の心に馬鹿正直な話は好きなのです。
「ダイの大冒険」とか「うしおととら」とか集めなおしましたよ。
連載中のオハナシでは今日購入した「からくりサーカス」とか大好き。
正しく生きたいよね。
「結界師」もいいカンジでイケそうな予感。

4.よく読み返す本、または自分にとって特に思い入れのある5冊
5冊て!5冊ぽっちで何を語れと!というか、難しい…
今回はアシモフ先生とホーガン先生はあえてハズす方向でというか
語りだしたら、終わらんし。

ん~む~、赤川次郎は中学生までの作品は全網羅。
平井和正、菊池秀行は大学卒業までの作品は全網羅。
村上龍とか影山民夫とか清水義範とかもホボ網羅。
北村薫氏、宮部みゆき女史も文庫は全網羅。
その他ちょっとだけ追った作家さん多数。
というか、コレという作家を追い続けちゃうんですよね。
食事は一品ずつ片付けるタイプなのですよ。
そんなカンジなので、偏りがちな作家郡をハズしつつ
バランスよく選別してみました。

っつーワケで1冊目。
栗本薫「エーリアン殺人事件」
栗本薫さんと言えば「グイン・サーガ」「魔界水滸伝」
「伊集院大介」と大物シリーズを持っているのに
ナゼに「エーリアン殺人事件」ですか?という質問も
飛びそうなカンジですが、理由は至極簡単。
産まれて自分で初めて買った小説がコレだから。
1982年の作品ですね。当時10歳ですよ。
つか小学校4年生が買うかな。俺が親だったら嘆くね。
エイリアンもスターウォーズも知らない子供が読んで
何が楽しかったのか不明ですが…
ちなみに同時期に買った本が「SF新世紀レンズマン」
E・E・スミスの「レンズマン」の日本アニメ版です。
多分、ジュブナイルの「銀河パトロール隊」を読んで
非常に面白かった流れで購入したと予想されます。
TV版は流石に手に入らない気がするけど
アニメの映画版くらいは今でも見れるのかな?
ちなみに、レンズマンシリーズは上記アニメノベライズに加えて
初代「銀河パトロール隊」と新約版「銀河パトロール隊」の
系3冊持ってたりします。
個人的には「ファーストレンズマン」が一番好き。
つか「ドラゴン・レンズマン」のウォーゼルは
アニメ版から入った身分としてはショッキングでした。
俺のカッコいいウォーゼルを返せ。
つかこの頃って親が参考書以外の書籍を読むのを許さなかったし
小遣いも貰ってなかったし、塾の昼飯代貯めて買ってましたね。
ケナゲだな。にゅきみ少年

あ、話が逸れ過ぎた。

で、「エーリアン殺人事件」ですが奇跡的に発掘されたので
手元にありますよ。
人格破綻者のオンパレードでオチはそれかよ!
みたいな突っ込みも入れたくなりますが
とにかく面白かったのです。
ちなみに、この小説のオチもSFの名作を
モチーフにしていた事に後年気付きました。
つか、まんまヤオイ本であった事に今気づきました。
今度読み直してみようっと。
中島梓さんのHPっていうのもあるんですね

ほんでもって2冊目。
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア「たったひとつの冴えたやりかた」
短編集なのですが特に表題作の「たったひとつの冴えたやりかた」が
お気に入りです。
初めて読んだ時は、話の残酷さと主人公の
前向きさに鳥肌が立ちました。
この作品も「冷たい方程式」の亜流だと思います。
誰かを船外に捨てるワケではないのですが
あ、ちなみに「冷たい方程式」って言うのは
『密航者は船外廃棄』の原則をいかに守るか
もしくはいかに守らないか、というお題を
SF界に投げかけた秀作です。
SF短編語るなら読んでおく事をオススメします。
ちなみに「冷たい方程式」をモチーフにした作品では
個人的には「カップヌード」っていう話と
「フランケンシュタイン方程式」の話が好きです。
後者は梶尾真治さんだと思うんだけど、
前者は誰が作者なのか不明。
検索してもエロページしか引っかからん

あ、またまた話がそれた。

で、ジェームス・ティプトリー・Jrのお話って
個人的には読みにくいんですよ。
「老いたる…」とか「故郷から…」とか
いまいちノリきれなかったんですよね…
ですが、この短編集は秀逸です。
どの話も読みやすいし、面白いんですよ。
SF入門書としてもオススメなのではないでしょうか?

折り返し地点の3冊目は
アン・マキャフリ「歌う船」
大昔に必読SF3冊でも紹介したのですが
やはりハズせないでしょう
「パーンの竜騎士」「フリーダム」「九星系連盟」と
数あるマキャフリのシリーズの中でも、「歌う船」のシリーズが
一番好きです。クリスタルシンガーは読んでないんだけど。
いや、シリーズで言うなら「竜騎士」なんだけど
単体で評価すると「歌う船」が一番だと思うのです。
頭脳船という言葉はハイスピードジェシーのパオロンを
思い浮かべますが、歌う船の頭脳は人間そのものです。
通常の生活を営めない状態で生まれた人の職業として
頭脳船という職種があるという考え方ですね。
日本ではこの様な形態を表現しようとすると
言葉は悪いけどフリークス的な受け取り方を
しちゃいがちなのですが、バリアフリー先進国というべきか
マキャフリが書くと、普通の女性にしか見えなくなります。

「銀色の恋人」「バーチャルガール」「アンドリュー」と
人間と機械の恋物語は数々ありますが、「歌う船」は
そんな機械臭さを感じさせません。中の人などいないのです。
ん~む~、SFとしても非常に面白いと思います。
是非ご一読ください。

ほんでもって4冊目は
加納朋子「ささらさや」
泣きます。癒されます。
「ななつのこ」「魔法飛行」の頃から平積みは見ていたし、
「ささらさや」に先立って、両方とも購入はしていたのですが
積読スタックに積まれたままになっていました。
結果として店頭でふらりと購入し、丁度前の本を
読み終わったタイミングだったので「ささらさや」を
読み始めました。結果、加納朋子さんの文庫作品を
かたっぱしから集める事となりました。
多分「ななつのこ」を先に読んでいたら、この作家さんを
積極的には買い集めていなかったと思います。
これも縁なんでしょうね。

カテゴリ的には連作ミステリなんですが、
ミステリである事をカンジさせないというか
優しさのみで構成された文章に癒されました。
容赦無い残酷な現実でさえも癒されるという事を
信じさせてくれます。
文庫化されている作品は全部買っちゃいました。
殆どが短編の連作で中篇が2作です。
この人の文章は、短編の連作が非常に読みやすいです。
ん~多くは語らん。というか既に語ってた。

あっという間に最後ですよ。ここまで女性作家で来たら
最後も女性作家でシメたいですよね。
最近は書店でも見かけなくなったけどファンタジーの雄、
タニス・リーとかね。
もしくはタイムラインなんか目じゃないオモシロさの
「500年のトンネル」のスーザン・プライスという
攻め方も考えたのですが、ここは王道で行きます
最後を飾る5冊目は
宮部みゆき「レベル7」
正直、日本人のミステリーは飽きていたというか
趣味じゃないというか、プロット系といえば
列車の時刻表しかないのか?みたいな(言いすぎ)
というか赤川次郎だってミステリ作家ですからね(キケン発言)
オーソドックスな洋モノもあんまり食指が動かず…。
そんなカンジで日本のミステリはね~みたいな
カンジでしたが、出会っちゃいましたよ。
忘れもしない21歳の秋ですよ。12年前ですよ。
学園祭の夜番でテントに泊り込みの時ですね。
どうせ皆遊びに行っちゃうので、一冊持って行こうと思って
平積みを手にとって出会ったのが「レベル7」ですよ。

なんというんですかね?プロット系のミステリなんですよ。
確実に仕組まれているんですよ。でも、人情なんですよ。
それもバタ臭い人情話ではなく、身近な人情話なんですよ。
この人の作品は、登場人物の書き方が上手いんですよね。
今でもこの作品は超えられていないと思いますね。

この人の作品は大きく別けて、現代ミステリー、時代ミステリー
そして超能力モノと大別されると思うのですが、どのカテゴリも
短編、長編問わずに面白いのが恐ろしいです。
特に超能力者を、特別なギフトを授かった人でも
普通の人でもなく、呪われた人、言ってみればフリークス
として扱っているのが非常に興味深いです。
超能力持ってたって、困るよなぁ…ってカンジですよ。

あぁ、上手く語れない…。もどかしい…
とりあえず、宮部みゆきに興味があるなら読んで損無し。

5.バトンをタッチ
懲りもせずバトンを落としそうな勢いで投げつけますよ。うりゃぁ!

読んでいる雑誌は予想が付くけど、読んでいる小説の予想が付かない
「ぷふん…」のいざまんちゃん

読んでいる書籍は予想が付くけど、あえて語りなおして欲しい
「架設weblog」の綾っち

これまた大よその見当は付くので嬉しく裏切って欲しいところな
新婚オメデトさんの「ゆはずの日々こもごも」のゆはず女史

休んでいるのにリクエスト出し続けるのもなんだかな
なのですが気が向いたらオススメを教えて欲しい
「さくら式ドロップス」のさくらさん

そしてイツになったら戻ってくるのかちょっぴり不安な
「Lifeforone」のLifeforoneの人
ってカンジで。長くてスマヌ。げうげう
コメント (8)
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