草の名

私が栽培している薬草や、道端の草でセルフメディケーションにも使える類の植物を紹介してゆきます。

アンチエイジングの妙薬・・・ネズミモチ

2016年11月28日 | 薬草・雑草

  

 毎朝の散歩道、畑地の片側の薮にトウネズミモチの実が撓わになっています。                           今までは、園にも沢山生るのに、見過ごしていたのです。入院以来、薬を常用しだした所為か、之を利用しない手はない!!と思い立ったら、翌朝の散歩で、ビニール袋一杯採ってきました。

 

 名前だけでは分からないワ・・・という方でも、ご近所の垣根や公園の植栽等で、どこかで目にしていらっしゃると思います。今の時期は、写真のように、黒い果実を沢山付けているので、直ぐ分かることでしょう。とはいえ近縁種には、ネズミモチもあるので大変紛らわしいのです。いずれにしろ民間的に薬用とされてきました。

 

 二種の違いは、上の写真から大体はお分かりになると思いますが、一番の違いは,葉を裏側から陽にかざしてみることです。ネズミモチは、裏側から陽にかざしてみると主脈だけ見えて側脈は見えません。一方のトウネズミモチは主脈も側脈も見えるので、一目瞭然でsす。

果実の形の違いにもお気付きのことでしょう。ネズミモチの俵型に対して、トウネズミモチは丸っこいのです 

ネズミモチは関東南部以西から四国、九州、沖縄から朝鮮半島、台湾に分布しており、暖地の山地に生えています。又垣根などに盛んに植栽されるモクセイ科の常緑低木です。樹高は高くても3mほどで、幹は直立し、木肌の色は灰色で、よく分枝します。晩秋色づく果実は“鼠の糞"さながらで、モチノキに似ていることが名前の由来となっています。

 トウネズミモチは明治初期に中国から渡来しました。ネズミモチより花や実が多くつくため道路や公園に植栽され拡がってきました。今ではトウネズミモチとネズミモチとの中間種が多く、ネズミモチは極く少なくなっています。旧家の生け垣になら、残っているかもしれません。

 昔から若返りの妙薬として民間的に使われてきましたが、薬用として使うにはどちらでもよく、晩秋に熟して黒くなった果実のついた小枝を葉ごと採取し、よく洗ってから使います。

ホワイトリカーに半年漬け込んで薬用酒にして滋養強壮に、又は乾燥果実の煎液や粉末を、続けて服用しても副作用がないのが特徴だそうです。 内臓を丈夫にし、精神を安定し、腰、膝を強くする万能薬。おまけに煎液で洗髪すれば白髪隠しにもなると云われているのですから、当に若返りの妙薬です。

 その恩恵にあずかろうと思い、先ずはエキスを作ってみました.(子供の頃、腹痛の時、割り箸の先に付けて舐めさせられた梅エキスを思い出したのです)

作り方は以下に。

できあがったエキスは、固めの仕上がりになったのですが、子供の頃舐めた梅エキスは,もう少し滑らかだったような・・・・・

一歩手前で火を消せばよかったかな・・・と反省しています。

未だ未だトウネズミモチの実は沢山あるので、もう一度エキス造りに挑戦したり、葉のお茶もためしてみるつもりです。                          

エキスはとっても苦いけれど,“良薬は口に苦し"といいますから、それを信じて舐め尽くすつもりです。


クコの新芽をナムルにしてみたら・・・(^o^)

2016年11月01日 | 薬草・雑草

 毎朝、田圃の周りを一回りしている散歩で、クコの花に気づきました。この時期はもう実がついているはず・・・と思って、草叢に入り、他の草を除けて探してみても実は一つもありません。四方八方に枝を伸ばし、新芽がたくさんでています。クコは春と秋に新芽を出すのです。

花の時期には遅いので、花は少ししか見つかりませんが、可愛い花は目につきます。

 クコの果実を生薬では枸杞子(クコシ)といいます。肝機能の衰え、肝臓や腎臓を丈夫にし、髪の毛や骨を養う漢方薬として広く用いられています。血圧を下げたり上げたりする効果はありませんが、飲んでいるとルチンやビタミンCが血管を強化し、高すぎる血圧は下がり、低すぎる血圧は上げるそうです。 

 根の皮までも利用し、皮を剥いで乾燥させたものを地骨皮(ジコッピ)といい、血糖降下、解熱、痰切り、咳止めに効き、強壮強精効果があるとされています。  

 枸杞葉(クコヨウ)とは、読んで字の如しです。葉は、毛細血管などの血管壁を丈夫にするといわれます。便秘にも効果があるとか。 夏の入院以来、心臓の薬を服用している私にはもってこいの食材!! とばかりに草叢におそるおそる足を踏み入れて、両ポケット一杯に新芽を摘んできました。おまけに、我が家にも植えておこうと1本手折って持ち帰り、挿し木しておきました。

クコの新芽や若芽は、油炒めか天ぷらにしたり、さっと茹でてお浸しや和え物にしたり、加薬(かやく)ご飯にしたりします。 

  クコの実って、どんなの?という方は、杏仁豆腐に入っている赤い実を思い出して下さい。其れがクコの実なのです。クコについては病院HPの“植物豆知識”に載せていますので詳しくはそちらをご覧下さい。 

 九月、NHHKの「あさイチ」でクコの実を「ゴジベリー」として紹介していました。 クコを応用したレシピも載っていますので、興味のある方はhttp://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/160913/1.html をご覧下さい。 

 2004年、アメリカのスチーブン・ブラット医師が『スーパーフード処方箋? あなたの人生を変える14の食品』を著した中に入っていたことから一般に広まったそうですが、その中では枸杞子をゴジベリーの名前で紹介しています。   枸杞子と表すよりゴジベリーの方が、今風なのかしら?                                            それとも原書でゴジベリーとなっているからなのかしら?                                       

ひょっとしたら、ゴジベリ=枸杞子って知らなかったのは私だけ? 

クコの葉は、今までは普通にお浸しにしていたのですが、我が家ではナムルの方が好評でした。