草の名

私が栽培している薬草や、道端の草でセルフメディケーションにも使える類の植物を紹介してゆきます。

草の名ブログの自己紹介

2019年12月31日 | 薬草・雑草

2018年9月まで、額田医学生物学研究所のブログでしたが、閉園に伴い、個人のブログに変更しました。

研究所ホームページの「植物豆知識」も順次こちらに移行してまいりますので、これからもご覧下さいますよう よろしくお願いします。

ブログタイトルの「草の名」は、私の好きな金子みすゞさんの詩「草の名」から拝借しました。


スイカズラ

2019年05月22日 | 薬草・雑草

 髙根休耕田の周りが、私の朝の散歩道です。隣の木に絡まって伸びているスイカズラ、花が咲くと、こんな所にも・・・と彼方此方にあるのに気付きます。近づけば甘い香りがして、立ち止まって香りを愉しみます。

 

 スイカズラは別名ニンドウ、キンギンカ(金銀花)といわれ、日本各地に普通に生える常緑蔓性木本植物です。 子供の頃、筒状になった花を引き抜いて管の細い方を口にして甘い味を愉しんだ思い出のある方は多いのではありませんか。こういえば “あぁ、あれか!” とおわかりでしょう。 よい香りに惹かれ、甘い味を楽しめる蔓性の植物というのが名前の由来です.

  生薬では、葉の部分を冬でも枯れることがない常緑なのを、冬を忍耐するという意味で忍冬(ニンドウ)と呼び、花蕾の部分は、咲き進むと白から黄色に変化するので、白と黄色を金銀に見立てて、花蕾部分は金銀花(キンギンカ)と呼ばれています。 

 葉茎、花蕾を乾燥して利尿、健胃、解熱、腰痛などの薬としてきました。昔は花で冬忍酒を造っていたそうです。

  茎は円柱状で、周囲の植物に右巻きに絡みつきながら、伸長し、およそ5~6mになります。若い蔓には軟毛がはえていますが、生長するにつれ無毛となります。葉は卵状楕円形で全縁の3~7cmの葉が対生に付いていて、 茎は円柱状で、周囲の植物に右巻きに絡みつきながら、伸長し、およそ5~6mになります。スイカズラは日本原産で、ジャパニーズハニーサックルとも呼ばれます。

 ハーブで ハニーサックル と呼ばれますが、ハニーサックルは、西アジアからヨーロッパ、北アフリカが原産です。蔓性で長さは4.5~6メートルになります。葉は楕円形から披針形で、縁にはときに波状の鋸歯があります。6月から8月ごろ、スイカズラ特有のかたちをした黄白色から黄色の花を咲かせ、甘い香りを漂わせ和名では「においにんどう」と呼ばれます。園芸品種も数多く、花色にはオレンジ色や白色、赤色もあります。

 スイカズラの蔓は円柱状で、“その蔓は右巻きで他の植物に絡みついて伸びています" と植物の本には説明してありますが、果たしてその通りなのか観察してみました。  右巻きか左巻きかは、蔓性植物に関しては論議され ていますが、どうもよく分からない! 

 

上の写真は、我が家で撮ったスイカズラですが、どう 見ても左巻きです。しかしこの写真を上下回転させ てみると、何と右巻きに・・・・  ということは、上から見るか下から見るかによって見方が異なるのです。

 この事を本によっては、Z巻き⇒右巻き、S巻き⇒左巻きという言い方もありました。この類の議論は蔓性植物全般にあるのですが、植物を見上げるように見るのか、見下ろすように見るのかの違いだけのように思います。 皆さんはどうご覧になりますか?

 

スイカズラは、生け垣や薮の縁にありますから、目についたら、是非近寄ってご覧ください。

 

 

学  名:Lonicera japonica

科  名:スイカズラ科

生 薬 名:葉茎⇒冬忍(ニンドウ)

      花蕾⇒金銀花(キンギンカ)

利用部位:葉茎⇒6~9月に切り取り、2,3日日干しにした後、陰干しにします。      

       花蕾⇒5ガツの開花期に摘み採り、風通しのよいところで陰干しにします。

薬  効:冬忍⇒解熱、消炎、利尿薬として化膿症、浄血、関節炎などに用いられます。

用  途: ■解熱⇒金銀花を1回量3gを水200ccを半量になるまで煎じて服用します。

       ■化膿症⇒冬忍を1日量5~10gを400ccの水で半量になるまで煎じ

            1日3回に分けて食後30分に服用します。    

       ■関節が痛むとき⇒金銀花を1日量3gを水200ccで半量になるまで煎じ、

                   食後に服用。    

       ■痔の痛み・腰痛に⇒冬忍を100g程布袋に入れ鍋でひたひたの水を加え、

                    煮だした液を袋ごと浴槽に入れて入浴します。

成  分:葉にタンニン、サポニンのロニセリン。    

           花に蝋質のセリルアルコール、ステリン、アラキン酸、リノレイン酸、リノール酸

      等を含有。


レンギョウ

2019年03月17日 | 薬草・雑草

レンギョウが咲き始めました。未だ未だ ちらほらですが。

 もう半月もすれば、4月2日は、彫刻家であり詩人でもあった高村光太郎の命日です。晩年を過ごした中野区のアトリエにはレンギョウが植えられていて、こよなく愛していたそうですし、74才で亡くなったとき、レンギョウ一枝が棺には供えられたといわれています。きっと庭のレンギョウは,お別れに花を精一杯咲かせたことでしょう。この日には、日比谷 松本楼で偲ぶ会“連翹忌“ が催されています。 

 今回は、それに因んでレンギョウをご紹介します。

  レンギョウForsythia suspensa は、モクセイ科の落葉小低木で、雌雄異株(しゆういしゅ)です。葉は鋭い鋸歯縁で、枝が伸びて地面につくと根を出してそこから木になります。根元を見ると株立ちしていることが多く、こんもりとした樹形になるので、庭木、垣根や公園などに植栽されています。

 中国原産であるレンギョウが、日本に渡来した時期については正確には分かりませんが、天平5年に編纂された『出雲風土記』には、既に「連翹」の記載があるので平安初期には渡来していたと推定されています。

 しかし奈良時代に書かれた「和名抄(わみょうしょう)によると連翹を鼬草(イタチグサ)の名前で生薬として売られていたとあるそうですが、樹木であるこの木が、イタチグサとはおかしくないかしら。おそらく別類であろうと思います。927年に編纂された『延喜式』には、下総の国、伊賀の国から連翹を朝廷に献上したように載っていますが、現在私達が目にするレンギョウであるか否かは、諸説あるようです。 

 よく目にするレンギョウは中国原産のシナレンギョウF. viridissima 又は朝鮮半島原産のチョウセンレンギョウF. koreana がほとんどです。花は大変よく似ているので見分けるのは難しく、一般にはひっくるめてレンギョウとしています。【樹木の部屋・春の樹木・4月・シナレンギョウ】ではそれぞれの特徴が詳しく書かれていますので、ご参考迄に。  

この他に、現在は絶滅危惧種の日本の固有種が二種あります。

・(広島県東部北部と岡山県西部の固有種)であるヤマトレンギョウF. japonica Makino

・ショウドシマレンギョウF. togashii Hara    この二種です。

これらは、固体数が少ないうえ、花数も少なく、地味な為かあまり植えられていないようです。

   

 レンギョウは,春告花、迎春花とも呼ばれ鑑賞用として親しまれていますが、果実を乾燥させて生薬 連翹(れんぎょう)として、消炎、利尿、排膿、解毒薬に用いられています。

連翹(れんぎょう)は、解毒、排膿、消炎、利尿の働きが非常に強く、古くから腫れ物の特効薬として用いられ、結核性頸部リンパ節炎(瘰癧 ・るいれき)やにきびなどの治療薬としては特に定評があるそうです。

 とはいえ私は、枝についた果実を見た事がありません。というより、恥ずかしいのですが、気が付かなかっただけかもしれませんが・・・・・

 

レンギョウの果実とは、このようなものです。↓

 果実をあまり見ないのは、レンギョウには自家不和合性があって、別の種類の株が近くにあれば結実するのでしょうが、挿し木が容易なので増えた株が、遺伝子の同じものばかりでは結実しないのだろうと思います。

 以前このように書きましたら、前の職場の上司(東邦大学薬用植物園 技術員・川上剛氏)から、【今まで見てきた個体の8割が雄株。鑑賞用として翌年、花がつきやすいようにと、雄株が主流になって普及したと思われるが、“当園の花”の写真は、雌花だから額田にあるのは雌株。よく見れば果実はついているかもしれない。自家不和合性というより、近くに雄木があれば受粉し結実するはず。】と指摘されました。

 そして、「どのような状態で栽培しているのか」と訊かれたので、“生け垣の間からのぞいている状態”というと、【日の当たる場所に移して栽培すれば、雌株だけでも結実することがあるが、どれだけ虫が寄ってくるかに依るだろう。雄木があれば確実。】と移植を勧められました。

 今迄果実を見なかったのは、青字の部分を “単に雄木が無いから果実は見られなかった” と訂正しなくてはなりません。ならば、生け垣の中のレンギョウは、早速陽の当たる場所に移さなくてはなりません。

そして雄木を探して、雄花の花粉をつければ結実を見ることが出来るかしら・・・・・ 
ご教示、感謝感謝です。

  皆様もレンギョウをご覧の折は、果実を探してみてください。果実が付いていればその木は雌木です。

学   名Forsythia suspensa
科   名モクセイ科 
生薬 名連翹(れんぎょう)
 
利用部位:・Forsythia suspensa又はF. viridissimaの成熟果実⇒秋に果実を採り日干しに。 
       ・花⇒日干しにします。

利 用 法:・消炎、利尿、排膿、解毒に

       ⇒連翹12~20gを水400cc で、1/3量に成るまで煎じ、一日3回に分けて服用します。  

       ・利尿、緩下、高血圧の予防に⇒日干しした花 3gに熱湯を注いで飲用します。

                          (ハーブティーの要領で淹れればよい)

効  能消炎、利尿、排膿、解毒、緩下、高血圧予防に。

成   分トリテルペノイド、 リグナン、 フェニルエタノイド配糖体、 フラボノイドなど。

 


キンセンカ(トウキンセンカ)

2019年03月16日 | 薬草・雑草

 

 花屋の店頭に春の花のキンセンカが並び始めでいます。花期が長いので花壇に植えたり、切り花で昔から親しまれてきた植物です。あまりにも見慣れているので、日本に昔からあったと思われるかもしれませんが、キンセンカの原産地は地中海沿岸、南ヨーロッパなのです。江戸時代に中国を経て花卉用、薬用として入ってきた植物です。 
  一般にはキンセンカと呼ばれますが、 植物名は、トウキンセンカ Calendula officinalis です。耐寒性のある一年草で、花色もオレンジ色、黄色、咲き方も一重咲きや八重咲きなど多くの品種があります。性質は強くて育てやすく、花の少ない冬の彩りには欠かせないものの一つです。

近縁種にはホンキンセンカ Calendula arvensis があります。     →                             

 同じく江戸時代に渡来しましたが八重咲きのトウキンセンカが定着したため、 こちらは、ホンキンセンカ、又はヒメキンセンカと呼ばれています。 

 現在では 「冬知らず」 という名前で市場に出ているのがこれに当たります。この種類は園芸用なので、薬用としては用いません)

こぼれ種で容易に増え、各地で野生化しているとの報告もあります 。

 

     ↑ こちらが、トウキンセンカです。

 和名のトウキンセンカは中国からきたキンセンカという意味です。中国、明の時代の1406年に著された『救荒本草』に既に「金盞兒花」の名で載っているそうです。その内容は飢饉時に救荒植物として利用できる植物400種あまりの形態を図と共に解説し、その料理法を記してありますが、それらの全てを実際に栽培し、観察して描画してあるそうです。

 その後1596年に出版された『本草綱目』には「金盞草(きんさいそう)という名で載っていますが、発刊後間もなく江戸時代の慶長年間(10年頃)には、我が国にもたらされており、其れまでの本草書より内容が優れていたので、度々本を輸入したり、和刻板も出されたりして、幕末までは本草の文献としては基本とされていました。江戸時代には度々の飢饉があり“何を食べるか”という問題に直面していたので切実な事だったでしょう。 

 飢饉の経験を踏まえ、植物の比較や同定をして和名をつけ日本独自の救荒本草書として、『救荒本草啓蒙』、『救荒野譜啓蒙』などがあり、山野に自生する食用本草など身近な草木をわかりやすく紹介しています。

 被害甚大であった一関藩(現在の岩手県)の藩医・建部清庵(たけべせいあん)は、飢えに苦しむ人々の姿を目の当たりにし何とかしようと、飢饉対策に『民間備荒録』、続編『備荒草木図』をまとめました。備荒の“荒”は飢饉の意味で、飢饉への備えと、草木の調理法や中毒した場合の解毒法などを記したものです。当時の人々にとっては、まさしく救世の書であったろうと思います。

小説・藩医宮坂涼庵(和田はつ子著)では、このことが題材となっています。

キンセンカの名前のことから脇道に逸れましたが、花卉とされる植物にも、その様な一面があったということも知っていただければと思います。

  ハーブ名はカレンヂュラ Calendula officinalis 又はマリーゴールドと呼ばれています。英名ではポットマリーゴールドPot marigoldといいますが、potとつくのは“食用に出来る野草”の意味です.

 しかしマリーゴールドの名前からは、大方の方はフレンチマリーゴールド Tagetes patula (別名クジャクギク)やアフリカンマリーゴールド Tagetes erecta 別名マンジュギク)の方を思い浮かべられることでしょうが、これらは鑑賞用であって、薬用としては用いません。

 効用があるとすれば、アブラナ科の植物、球根類、ワイルドストロベリー、バラなどの近くに植えれば葉の臭気で防虫効果があるといわれる“コンパニオンプランツ”としてでしょう。               

紛らわしいので、薬用として使う場合は,カレンヂュラと呼んでいます。

 カレンヂュラの歴史は古く、古代ローマ時代から花や葉を料理や薬用として利用されていました。

 葉はサラダに、花はエディブルフラワー(食用になる花)として天ぷらにして利用されます。乾燥した花弁はサフランの代用として染色や料理の色づけに、ご飯に炊き込んだりします。

  薬用としては、花弁を利用します。抗炎症作用、抗酸化作用があり、アルコールに浸けてチンキ剤にして飲み物に数滴入れて飲用したり、浸剤にしてハーブティーとして飲用したり、収斂作用があるので化粧水としても使えます。浸出液と蜜蝋で軟膏にすれば湿疹の塗布薬やリップクリームにも使えます。殺菌作用もあるため外用すれば傷や火傷には有効です。 

 色鮮やかなオレンジ色の花弁には、天然色素のルテインが豊富に含まれています。ルテインは、眼の中の網膜や水晶体に多く存在し、パソコンやテレビから発せられるブルーライトや紫外線、光により発生する活性酸素を除去するのに欠かせません。抗炎症作用があって、眼精疲労や目の病気予防に使われています。年齢と共にルテインは減少し視力の低下や白内障、華麗黄斑変性症などの眼病にかかりやすくなるのです。ルテインが集まっているところが黄斑ですが、加齢によりルテインの濃度が低下するとエネルギーの高い光によってダメージを受け、発病にいたるそうですから、ルテインの摂取が眼病予防には有効という研究発表もあります。 

 キンセンカの花弁を乾燥して自分で淹れるハーブティーも良いのですが、時間がかかるし継続して飲もうとすると量がとても間に合いません。ルテインを摂るには、手っ取り早く市販のハーブ・カレンヂュラを使う方がいいかもしれませんね。

学  名:Calendula officinalis
科  名:キク科
生 薬 名: キンセンキク(金盞菊)
利用部位:花・舌状花
薬     効:発汗作用、解熱作用、殺菌作用、消炎作用、抗ウイルス作用、血液循環作用、利尿作用、

      生理痛対策。利尿、瀉下、止血、胆汁分泌促進、芳香性苦味健胃薬、通経、外傷、皮膚炎、

      胃の炎症、生理痛に。

    ◎花弁には、カロテノイドの一種ルテインを多く含んでいます。
       ・白内障を予防に。
       ・黄斑変性症を予防や改善に。
       ・視界のゆがみ・ぼやけに。    
使 用 法:●花弁の浸剤(ハーブティー)⇒ティー(茶剤)として。

       収れん作用があるのでそのままローションとして。                                 

      ●チンキ剤⇒美肌効果、赤ちゃんのおむつかぶれや湿疹、肌荒れに。
      ・《美肌オイルの作り方》酸化しにくいマカダミアナッツオイルなどに浸け込んで→ガーゼで濾す。

      ●花弁⇒生のままサラダに、パンやケーキに混ぜると彩がきれいです。炊き込みご飯にも。
       ●花⇒天ぷらに。
成    分:精油、サポニン、苦味質、樹脂、
      花弁には、カロテノイドの一種ルテイン、 

 

※キク科にアレルギーのある方・妊娠中の方は使用しないこと。   
        (妊娠中、料理に使う場合は少量で)

 

 


 


当世の “かてもの" ・・・ノゲシ

2019年03月16日 | 薬草・雑草

「かてもの」って何のこと? 初めて聞く言葉だわと云う声が聞こえそうです。

「かてもの」とは、漢字では 「糅」 と書きます。Wikipediaでは【主食である穀物とともに炊き合わせを行う食物。転じて、飢饉などで食糧不足に陥った際に主食を節約するための代用食となる食物(救荒食物)のこと】とあります。

 故ケネディー大統領が“尊敬する日本の政治家”として挙げられたのが旧米沢藩第9代藩主 上杉鷹山(ようざん)ですが、鷹山の名前を知らない人でも、鷹山の詠んだ 『為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり』 この歌はご存じでしょう。

 食の飽食の時代に生きている私達には想像もつかないような飢饉のあった米沢藩では、山の自然の恵みを受け継いで山菜を摂る食の文化を受け継がれています。嘗ては,知識の無いままに食して中毒で亡くなった人が多かったことから、食べられる植物の普及書として140数種の救荒植物を載せた書が 『かてもの』 でした。そしてこの本を編集したのが鷹山やその側近達だったのです。

 後年、北海道開拓の屯田兵の中の旧米沢藩出身の兵士が、この 『かてもの』 を愛読しており、その知識で飢えを凌いだと記録されているそうです。
近年相次ぐ現今の災害では、充分ではないにしろ食糧支援を受けられますが、食べられる植物の知識を身につけておき、自助努力することも大事なことではないでしょうか。

どんな植物を口にすることが出来るのか,その一覧が以下のサイトに載っていますのでご紹介しておきます。一度目にされることをお勧めします。

《かてもの=救荒食品 - 最上川を中心に環境を考えよう》
山形大学大学院理工学研究科 応用生命システム工学分野 木ノ内研究室のサイトです。

http://ei4web.yz.yamagata-u.ac.jp/mogamigawa/life/katemono.html

余談が長くなりました。ここからが,本題です。

 今月に入り、野や道端にはノゲシが盛んに育っています。今までは雑草の一括りで片付けていたものです。ところが先年、東邦大学の薬用植物園の元上司からハルノノゲシのお浸しを食べさせて貰い、目から鱗!!でした。ノゲシ・カラスノエンドウ・アシタバ・オニノノゲシ等等・・・

 僅かに苦味はありますが、居合わせた数人は、「ほうれん草よりも美味しいくらい」の評でした。尾籠な話ですが、私にとって何よりだったのは、先年の入院の後、服薬し始めて以来、以前のようなお腹の調子ではなくなっていたのが、そのお浸しを食べた翌日には、ごく自然に元の調子になったことでした。コレは何よりの恩恵でした。

 以来朝の散歩では,ノゲシを鵜の目鷹の目で探しています。小さな黄色の花をつけているので、小さな眼を見開かずとも,苦労せず見つけることが出来ますからね。
ただし採るのは腋に伸びた若い葉茎です。花やつぼみがついていても大丈夫食ベルことは出来るともききますが、花穂は苦味があるのと食間がどうも・・・と思うので,私はもぎ取ります。
よく水洗いしてから、やや柔らかめに茹でれば出来上がりです。初めて茹でた時、ボゴッ、ボゴッとお鍋が鳴るのでびっくりしますが、ノゲシの茎が空洞の所為のようです。お鍋がひっくり返るようなことはないと判り一安心。

 すっきり、どっさり、飲んだ翌日から痛み無くスムーズに・・・等というコマーシャルの実に多いことか!!  ということは同じような悩みを持たれている方が,商業ペースになるほど多いのだろうと思えます。

便秘薬に依存しないで、騙されたと思って一度お試し下さい。

アキノノゲシも同じように用いられます。詳しくは「草の名」アキノノゲシ → http://ur0.link/vqkk