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草の名

私が栽培している薬草や、道端の草でセルフメディケーションにも使える類の植物を紹介してゆきます。

ハカマ取り

2019年03月15日 | 薬草・雑草

 ハカマ取りと言っても、 着物姿の殿方のハカマを剥ぐという事ではありませんよ。 

 昨年、居住区の一カ所だけにツクシが沢山生えているのを見つけていました。啓蟄になればツクシも出るのではないかと、期待してその場所に行ってみると案の定今年も・・・・・。このところの暖かさで一斉に出たのでしょうが、誰も見向きしません。毎朝の散歩の時摘み2,3日分採りためておき、卵とじや、佃煮風にして、春の味を堪能しています。

 もっと沢山のツクシを採りたいと、近くの田の畔を歩き回ってみましたが、見つかりません。スギナは至る所に沢山生えていたので、スギナの多い、日向の斜面という条件に該当する場所なら、ツクシはさぞかし大収穫!! と期待して行ったのですが。目当てのツクシは1本もありません。

どうもスギナの多いところにツクシが多く生えるということではなさそうです。

 ツクシは採って、洗って直ぐ調理できるのと思い込んでいた私は、よく洗ってそのまま使ったことがありました。
20数年前、初めてツクシの料理に挑んだときのことでした。何も知らずに作った 煮浸しのお味は、よかったのですが、口の中でがさがさして、とても食べられたものではなかったのです。

 地方出身の友人に訊くと、「はかまを取らなくちゃ、とても食べられないわよ」と云われました。。
その時初めて,“ツクシのハカマは取り除かなくてならない" ことを知ったのです。

             ツクシのハカマとは、上図の茎に段段についている部分をハカマと云います。
<ツクシの煮浸し>作り方は、ハカマを取除いたつくしを洗い、よく水を切って小鍋に入れ胡麻油で炒めます。しんなりしてきたら、お好みの味付けをします。鍋には胞子の緑色の汁が残りますが、心配ご無用です。その胞子の色と、苦味が嫌で、頭を取り除いて茎だけを調理するとも聞きましたが、私はほろ苦さは春の味と思うので、そのまま調理します。

ツクシが手に入ったら、是非一度お試し下さい。検索すれば、作り方はいろいろありますよ。

 庭一面に出てきたアズマネザサには、閉口しています。あまりの蔓延り方に半ば諦め、寒い間は手も入れないでいましたが、先日漸く退治するつもりになり、久々に庭に降りました。 

 憎っくき憎っくきアズマネザサを取り除いていて、シュンランの花の香りに心は和みました。今年は一株から40本あまりの花がついていて、辺りはいかにも和の芳香が漂っていました。例年は花茎を梅酢漬けにし、焼き魚に添えています。今年は塩漬けにして蘭茶にして喫してみるつもりです。
                    

 同じようにシュンランにもハカマはあるのです。茎についている薄い皮のような部分です。シュンランも、この部分を取り除かなくては,食べにくいのです。よく洗って,水気を切ったら,梅酢に漬け、一晩おけば、焼魚の付け合わせに使えます。
丁度ハジカミのように使います。シャキッとした食感は、春ならではの楽しみです。 
 
私は梅酢を使いましたが、勿論白い梅酢でも,お好みの甘さの甘酢でもいいのです。

花は愛でるだけではなく、食べれば口福です。

ツクシやシュンランが手に入れば是非お試しになれば・・・・


カミツレ(カモマイル・カモミール)

2019年03月14日 | 薬草・雑草

 このところの暖かさでカミツレが芽を出し始め、気の早いものは花が、いくつか咲き始めています。ハーブではカモミールと呼ばれているもので、和名をカミツレいいます。

カミツレには2種類ありますが、皆様ご存知でしょうか。
 よく見かけるのはジャーマンカミツレで、一年草又は越年草で、こぼれ種でもよく増えるタイプで、3月頃から咲き始めるのはこのタイプです。  もう一つは宿根草のローマンカミツレです。園芸店に依ってはペレニアルカモミールといわれているかもしれません


単にカモミールというとジャーマンカミツレを指します。
 
●ジャーマンカミツレ 

 
 紀元前2000には、古代バビロニアで、薬用として使われていましたし、現在でも世界各地で薬用を目的に栽培されています。
 日本には、江戸時代にポルトガルやオランダによって紹介されました。草丈は30~50cm、茎は直立し多数分枝し、開花期は3月~6月で、茎上端に散房花序の白い花弁に黄色い円錐形の中心部のある頭上花をつけます。花は咲き進むと中心の黄色い部分(舌状花)が盛り上がってき、蜜の香りがしますが、葉には香りはありません。花が終わると枯死しますが、そのままにしておけば、こぼれ種で増えますが、次第に性質は鈍くなり、香りも弱くなるので、香りが弱くなったら新しい種から更新する方が良いでしょう。カミツレのティーは消化不良によく鎮静作用があるためリラックスできます。就寝前にのむとよいでしょう。
本種には、抗潰瘍作用はなく、多く服用すると胃の筋肉を弱めることがあります。また子宮収縮作用があるので、妊娠中は用量を守り、精油は使わないでください。「メディカルハーブ安全性ハンドブック」では、ドイツ認定基準には、“浸剤は目の近くで使ってはならない”と製品表示を義務づけていると載っていますので、使用にはお気をつけください。
安全、効果的といわれますが、ティーでアナフィラキシィー反応での死亡例もありますので、キク科にアレルギーのある方は飲用しないでください。

 

私がハーブを知るきっかけになったのは、ピーターラビットの絵本でした。 

 

I am sorry to say that Peter was not very well during the evening
 His mother put him to bed., and made some chamomile tea,

 

and she gave a dose of it to Peter!
‘One tablespoon to be taken at bedtime’ 

 

夜間、気分の優れないピーターをお母さんはベッドに入れ、カモミールティーを作って「寝る前に一匙飲むのよ」と飲ませました。

 

 カモミールティーってどんなものだろう・・・と思ったのが、きっかけです。

 

花から水蒸気蒸溜で精油を採り、カモマイル配合の化粧品にも配合されたり、アロマセラピーでも利用されています。

 

カミツレの精油は青リンゴに似た香りが安全、効果的といわれますが、ティーでアナフィラキシィー反応での死亡例もありますので、キク科にアレルギーのある方は飲用しないでください。

 本種には、抗潰瘍作用はないので、多く服用すると胃の筋肉を弱めることがあります。また子宮収縮作用があるので、妊娠中は用量を守り、精油は使わないでください。「メディカルハーブ安全性ハンドブック」では、ドイツ認定基準には、“浸剤は目の近くで使ってはならない”と製品表示を義務づけていると載っていますので、使用にはお気をつけください。

 

●ローマンカミツレ

 こちらのローマンカミツレは多年草で、学名からアンセミスと呼ばれています。 本に依ってはペレニアルカモマイルと記載されているでしょう。薬効は、ジャーマン、ローマン共に同じように用いられます。
 茎は直立せず這うように伸びます。開花期は夏で茎の先端に白い花をつけますが、花付きはよくありません。この2種は形態、成分とも大変よく似ていますが、分類上は別の属で別種です。花や葉はリンゴの香りがし「地上のリンゴ」と呼ばれます。また近くに生えている病んだ植物を治すことから「植物のお医者さん」ともいわれています。

 見分ける方法は、最盛期の花を縦に切ってみるとよくわかります。上の画像、花床部分の断面図をご覧下さい。ジャーマンは花床が中空ですが、ローマンは中空にはなっていません。

園芸種には八重咲きのダブルフラワーカモマイルA. nobilis 'Flora Pleno'や芝生として利用されるノンフラワーカモマイルA. nobilis 'Treneague'、黄色の染料として用いられるダイヤーズカモマイルA.. tinctoriaがあります。

学  名: ジャーマンカミツレ⇒Matricaria chamomilla
          ローマンカモマイル⇒Anthemis nobike
科  名: ジャーマンカミツレ⇒キク科 シカギク属
          ローマンカミツレ⇒キク科  ローマカミツレ属
生 薬 名:カミツレ

利用部位:頭花⇒開花時に頭花を採種し、日干しします。
       (採取時期は、 双方とも、花の中心部の黄色が鮮やかで、舌状花がシャントしているときに採取します。)

利 用 法: どちらも同じように用いられます。
      浸剤⇒食欲不振、消化不良、過敏性台帳症候群に、マウスウォッシュ、吐き気に。
           ローマンのティーは苦味があります。
          使用後の出がらしはガーゼに包んでハップに使えます。
      吸入剤⇒ボウルに茶匙2の花を入れ、熱湯を注ぎ蒸気を吸引します
          鼻カタル、喘息、百日咳に。

          (夜間は、お湯に精油2,3滴入れて寝室に置いておくとよい)
      チンキ⇒不眠、緊張
      軟膏⇒虫さされ、傷、痒みのある湿疹に。
      精油⇒ローション、吸入剤
      注意)妊娠中は。子宮収縮作用があるので精油は使わないこと。

   ご参考までにカモマイルの水蒸気蒸留実験を載せます。精油の色にご注目。


ロウバイ

2019年03月13日 | 薬草・雑草

薬草園の裏門から入って直ぐ、右側に3本のソシンロウバイがありました。閉園と共に伐採され、跡形もなくなりました。

以下は、額田生物医学研究所のHP「薬草園」に載せていたものに加筆し、このgooブログ「草の名」に移します。


見頃のロウバイは、半透明のまるで蝋細工のような花びらをうつむきにつけます。花は香りたかく、一面に漂い、花弁はまるで蝋細工ではないかと見紛うばかりで、名前の由来にもなっています。

原産地は中国で日本には自生はありません。中国原産といわれてはいますが、未だに野生地ははっきりしていないそうです。日本には、江戸時代に中国から朝鮮半島を経て薬木や灌木として導入されました。その後改良されて多くの品種が作出され、後年海外へも渡っているそうです。

同じ素芯であっても、形が丸みを帯びているのは“満月”の名で流通していますし、色の濃いものや花被片の細長いもの、八重咲きのものまであり、多様な園芸品種が作出されています。ロウバイは採り蒔きで容易に発芽します。その二年株を台木として接ぎ木で増やすことが容易なため、今後も多様な品種が作出されることでしょう。

百花に先駆けて咲くことから珍重されて、鑑賞用に庭木として植えられていますが、薬用としても有用な木です。生薬名はロウバイカ(蝋梅花)といい、咳止め、解熱、火傷に用いられています。
詳細は下記のデータをご覧下さい。

50年ほど前、奈良の浄瑠璃寺で初めてロウバイを見た時の感動は、蝋細工のような花と芳香は鮮烈でした。当時は稀少でしたが、現在は鑑賞花木としてしばしば見かけます。

お近くに寄って是非ご覧いただきたい植物です。

 
原 産 地: 中国北西部。   
形    態: 日本では薬用、鑑賞花木として植栽さらている落葉低木です。
         樹高は2m~4m、幹は束生し、株元からよく徒長枝をだすが、花は前年枝に着きます。                                              学   名: Chimonanthus praecox
科   名: ロウバイ科
生  薬  名
: 蝋梅花(ろうばいか)
利 用 部位:蝋梅花 ⇒ 開花前の花蕾を採り、風通しのよいところで陰干しにします。
利  用  法: 鎮咳 ⇒ 蝋梅花一日量4~8gを水300cc で1/3量になるまで煎じて、3回に分けて服用。
         解熱 ⇒ 蝋梅花一日量4~8gを水300cc で1/3量になるまで煎じ、3回に分け温めて服用。
         火傷 ⇒ よく乾燥した蕾を20~30gを、食用ごま油200ccに漬け込んでおき、患部に塗布。

                          (蕾は取り出さないでそのままにておきます。)

 


キリンソウ

2019年03月13日 | 薬草・雑草

キリンソウ

 キリンソウが、動き始めました。近頃はあまり見かけなくなりました。この植物名をご存じの方は少ないのではないかしら。千葉県では、キリンソウを見かけなくなったと思っていたら、調べてみると千葉県は、環境庁の絶滅危惧種Ⅱ類に相当しているそうですから、あまりみかけないいのも頷けます。キリンソウは草原、林の縁、海辺の乾燥しやすい場所に生える多肉質の多年草です。夏になると道端でよく見かける黄色くて小さい星形の花をもつマンネングサとよく似ています。それもそのはず同じベンケイソウ科のキリンソウ属の植物だからです。

 キリンソウは、北海道、本州、四国、九州の山地や海岸沿いに自生する多年草です。サハリン、カムチャッカ、朝鮮半島にも分布しているそうです。互生する葉は厚みがある多肉質で、先端はやや丸味のある倒卵形、縁には浅い鋸歯があります。根元から多数の茎を出し、草丈は、30cmほどになります。花期は6~8月で、花弁、萼片共に5枚の鮮黄色の小花を、茎の先端に平らな集散花序につけます。開花後は、地上部は枯死します。

キリンソウの花です。↓

よく似たマンネングサの仲間の花です。↓

 以前は花の形、いわゆる見た目で区分され、命名されていたので、学名をみれば、おおよその見当は付けることが出来ました。以前の表記はSedum aizoonですが、しかし、1990年代以降に葉緑体DNA解析による分類体系(APG)に移行しPhedimus aizoon var. floribundusと表記されています。いずれはAPG表記に移行するでしょうが、今のところ双方使われているため、どちらを呼べば良いのか困惑しています。

    名前の由来は「黄輪草」とか、「麒麟草(きりんそう)」とかいわれていますが、判然しません。麒麟は文献に出てくる想像上の動物です。イメージできない方は、キリンビールの商標デザインを思い浮かべてみればイメージできるのではないかしら・・・ しかし想像できたとしても、其れがこのキリンソウに、どう結びつくのかは、理解し難いところです。

 
 キリンソウの生薬名は、費菜(ひさい)といいます。                                                         効生の葉を必要時に摘み、水洗いして殻擂り潰して虫刺されや切り傷に塗布したり、全草を乾燥させて皮膚病やしもやけなどの浴湯料にします。薬用ばかりでなく食用としても利用されています。茹でたのち水に晒して苦味を抜いてから、お浸しや煮浸し、炒め物。酢味噌和え、煮物に出来ます。 鑑賞用のように思われるキリンソウですが、江戸時代には飢饉に備えての救荒植物でした。全草を茹でて、日干しして保存食にしていたそうです。 立派な“かてもの"だったのです。

  知っておいて損はないでしょうから、一度試してみなくては・・・


 同じベンケイソウ科キリンソウ属のベンケイソウやオオベンケイソウ、ツルマンネングサも同じような用い方が出来るそうです。ベンケイソウは腫れ物や切り傷に、オオベンケイソウは切り傷や化膿下皮膚病に、どこにでもあるツルマンネングサは、切り傷や毒ヘビの咬み傷の治療に用いられるそうです。

名前だけでは思い当たらない方でも、写真を見れば 「これなら、見たことがあるワ」と思われることでしょう。しかし、ガーデニングには取り入れられないのかベンケイソウ類も見かけなくなっています。グランドカバーに使えるのではないかしら・・・ 

ツルマンネングサのような道端の草にも、恩恵にあずかっている私たちなのです。


セイタカアワダチソウの濡れ衣。

2018年10月13日 | 薬草・雑草

 

 50数年前、寮の友人宅、稲毛に泊まりがけで行ったことがありました。現在の幕張本郷辺りには、絨毯と紛うほど一面の黄色い花でした。後になってそれがセイタカアワダチソウと知ったことを思い出します。

 花粉症が問題となり始めた頃は、セイタカアワダチソウが花粉症の一因といわれていました。その繁殖力が花粉を飛ばしで拡がったように思われたからなのでしょう。あの繁殖力では、“さもありなん"と、長い間思っていました。しかし、よく観察してみると、セイタカアワダチソウの花にはハナアブ、ハナバチや名前を知らない蛾の類が群がって来ているので、“セイタカアワダチソウは虫媒花”と分かりました。

 花はただ咲いているのではなく子孫を残すための知恵を働かせています。気の遠くなるような長い年月をかけて、ハナアブや蛾の助けを借りて確実に受粉する虫媒花の方法を選択したのです。一方風任せで花粉を拡散させる薄利多売方式を選択した風媒花があります。その他には花の構造を変えて自助努力で自家受粉するツユクサのタイプがあります。

しかし近年では黄色一面の景は余り目にしなくなりました。セイタカアワダチソウは周りの植物の生長を妨げる毒をだして自分の勢力を拡げるのですが、大繁殖の後はその地の栄養分が枯渇して、自分の毒でやがて滅びる運命のようです。この作用をアレロパシーというそうです。駆逐されていた在来種のススキが近年では勢いを盛り返してきています。

 風を頼りの代表格はスギであることは皆様もよくご存じでしょう。米粒ほどのスギの雄花は40万個の花粉を持っているそうですから、1本のスギにある雄花の数とスギの本数を考えれば、飛散する花粉の量は天文学的数字になります。

 セイタカアワダチソウによく間違えられる植物にブタクサがありますが、ブタクサはこのスギのタイプです。花粉症の原因となるのは、ブタクサなのです。セイタカアワダチソウにとっては、とんだ濡れ衣だったです。 

 セイタカアワダチソウの別名は「セイタカアキノキリンソウ」(背高秋の麒麟草)や「ヘイザンソウ」(閉山草)といわれます。明治年間に鑑賞用として導入されながら、後年雑草として汚名を馳せだしたのは、戦後北九州に進駐したアメリカ軍の貨物にも混じっていた種からだといわれます。何のことかと思えるヘイザンソウですが、言葉から想像すると、やがて閉山に追い込まれた炭坑跡地はセイタカアワダチソウが一面だったのかなぁ・・・と目に浮かぶようです。

 近縁種には在来種のアキノキリンソウ Solidago virgaurea subsp.asiatica があり、北海道、本州、四国、九州の平地や山地に自生しています。小さい黄色の花は、小花を沢山付けるキリンソウ Sedum kamtschaticum に似て秋に咲くのが名前の由来です。このアキノキリンソウには、セイタカアワダチソウのように 旺盛な繁殖力はありません。キリンソウについては、https://blog.goo.ne.jp/nukadainstitute/e/1c1cf7d6ed0547d23f4e1516ca857402をご覧下さい。

アキノキリンソウは古くから民間薬として、風邪の頭痛、喉の腫れや痛み、腫れ物の痛みなどに用いられてきました。若芽は苦みが少ないので食用となり、摘んで天ぷら、お浸しや和え物にします。薬用には、花の時期に地上部を刈り取り、水洗いしてから日干しにして用います。

<用い方>は、

1-頭痛、喉の腫れの痛み、腫れ物の解毒⇒一日寮として、刻んだ乾燥茎葉10g~15gを水400ccで半量に  なるまで煎じ、3回にわけて食前30分に服用。

2-喉の痛み⇒刻んだ乾燥茎葉15g~20gを水400ccで煎じ、煎液でうがい。

 近縁種に、我が国では高山に見られるミヤマアキノキリンソウ Solidago virgaurea subsp. leiocarpa がありますが、我が国では薬用には用いません。分布は広く千島列島、サハリン、朝鮮半島、中国と広く、平地で生えているそうです。中国では、このミヤマアキノキリンソウを一枝黄花(いっしこうか)と呼び薬草としています。

セイタカアワダチソウもミヤマアキノキリンソウと同じSolidago 属です。そこからこの植物に関する研究論文(鹿児島大学の博士論文に)があり、「野生のセイタカアワダチソウのポリフェノ-ル研究」をされた方があるそうです。臨床実験によってセイタカアワダチソウにも、抗炎症作用や抗菌作用が確認されたそうで。今後の薬理研究に大いに期待されているそうです。検索していると

・セイタカアワダチソウでアトピ-が治ったという経験談https://www.mimoz-art.com/entry/2017/04/12/154801

・セイタカアワダチソウ風呂がアトピ-に・・・という(https://www.mimoz-art.com/entry/2017/08/24/024726)等の情報が目に付きます。

家族にはアトピ-はいませんが、湯冷めしにくいそうですから、これから寒さに向かうこの時期にはぴったり。浴湯料なら、一度試してみようかと考えます。

「原色茶花大事典」には、日本古来の茶道でも茶室の床(とこ)に活ける茶花としても使われると紹介してありますが、実際には花穂が長いため、活けにくく余り使われないそうですが、大振りの作品では使われるのでしょう。アメリカのアラバマ州では、円錐状の黄色い小さな花の仲間をゴールデン・ロット(金の鞭)と呼ばれて州花になっているそうです。

セイタカアワダチソウは、もっと愛でられ親しまれてもよいのではないかしら。