つれ:「アメリカじゃもう一つ興業成績が振るわなかったってのがいかにもごもっともと納得できるくらいスジの通ったイラク戦争批判になってるから、主人公はさながらアメリカの良心の代弁者のような塩梅であってもこういうカラクリであたら有為な若者の命が失われたと思えば愛国心に燃えるアメリカの皆さんが観賞するにはいたたまれないのも無理なさそうだょ。
出先の湾岸戦争ならいざ知らず本国に攻め込まれたのに拍子抜けするくらい早々とアメリカの勝利宣言を許したウラにはこの映画ほど分かり易くなくとも双方にそれなりの思惑があった所以と推量する方がむしろ国際常識なんだろうし、歴史の評価が定まるのはまだ先とはいえおそらくは未曾有の9.11テロ被害から国民の批判を外に向けるためパパ・ブッシュの成功体験に倣ったブッシュjrが大量破壊兵器を言い掛かりにして暴挙に及んだって整理になりそうだからねぇ。
その内省もあってか後を襲ったオバマさんはイラクこそ手を引き加減なもののアフガンじゃしっかりどツボにハマってるようだし、ベトナムの時のような表立った厭戦気分はなくともイラク戦争絡みの映画は当たらないってあたりに米国民の複雑な感情が表れてるのかもしれないよ」