のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

介護の”技”って学べる?

2008年05月21日 17時38分16秒 | Weblog
S君の無駄遣いをどのようにして阻止するか?


無駄が無駄にならない、というようにしてやろうと考えた。一日、千円はお菓子代に

消えていた。僕は、片っ端からそのお菓子の山を食い始めることにした。僕の胃袋に

お菓子が納まる限り、無駄がない!


日中の介護を担当している者から「横領だ」というような非難が寄せられた。今日

は、幾つお菓子が無くなったと、上のほうへも報告が行っていたようだ。また、毎

朝、S君の様子を見て、昨夜の介護はどうであったか、憶測に基づく評価が連絡帳

に記されるようにもなった。”無駄遣い”に対する僕のコメントへの、保護者の反発

を後ろ盾にしての非難と思えた。


「彼に一日でいいから、僕の代わりに泊まり勤務をやらせるわけにはいかんですか?」

と主任に尋ねてみた。


「できない相談だ」ということだった。理由は、一日でも、僕の代わりをやった日に

は、潰れてしまうだろうとのこと。また、こうも説明された。


「あなたはな、介護能力という意味では、日本で何本かの指に入る人やと思う。”代

わり”言ったって、資格取っただけの人が務まるもんやあらへん」


(本当にそうかな?)


優秀な介護といっても、分解して考えれば、何だそんなことかと思うような、当り前

の思考の上に成り立っている。A施設でも「忠太さんと一緒におるのんは、嫌や。

コンプレックスの塊にされてしまう」と言っていた人がいた。

しかし、僕が心がけていたのは、”いじめは許さない”ということだけだった。A

施設は、大所帯だったので、団体生活特有の仲間はずれがよくあったのだ。いじめは、

頭ごなしに抑圧すれば、より陰湿化していく。それで、いじめを骨抜きにしてやった。

その方法は、説明を受ければ、なるほどという内容だ。詳しく書けば、これはこれで

一個のテーマになるので省略するが、要は、合理的に考え戦略として成り立てばいい

わけだ。失敗すれば、フィードバックして作戦を立て直せばいい。


さて、僕は別に、主任に取って代わろうとしていたわけではない。ただ、主任の要請

を無視せざるを得ない事態が発生した。


叔母が死んだのだ。。。

従姉が何年にも亘って介護していた。叔母が亡くなる数日間はろくに眠っていないよ

うだった。

親父から叔母の死を伝えられた。お袋を家から出られなくしてある、とも。

(なんちゅうこと、すんねん・・・)


職場に交替員がおらん、というのは承知していた。しかし、お袋を放って、勤めに出

るわけにも行かず、様子を見に行った。

叔母の家に寄った後、その足で出勤するつもりでいた。いざ寄ると、親父はさっさと

帰ってしまう。取り残された僕は、従姉から「ありがとね。今晩の食事はどうする?」

などと尋ねられ、「仕事がある」とはついに言い出せなくなってしまった。

施設に電話を入れる。

「今夜が駄目なら明日来てくれ」


悲痛な主任の声が耳に響いた。嫌な予感を感じた。しかし、葬式は出てあげたかった

ので、断らざるを得なかった。そして、友引とかで、通夜が2日連続してあり、また

その旨を伝え、欠勤することになった。

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3 コメント

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当り前の思考 (obichan)
2008-05-21 20:00:05
当り前のことが当たり前にできなくなってるので
しょうね。周りの雰囲気にのみ込まれるのか、自分
がやらなくてもという気になるのかもしれませんね。

時に犠牲にできるものできないもの有ると思います。
難しい選択のときだったのですね。

「いじめを骨抜きにする方法」
是非ともご伝授、願いたいものです。
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忠太さんは (kayo)
2008-05-21 23:50:17
S君への対応は忠太さんの独自のやりかたでしょう?
それが教科書どおりではないから回りの人はブツブツ言うのですよ、自分たちには想像力と自由な発想が思い浮かばないから、一種のジェラシーですね。
何やらこの先が見えるようで、かなりシンドイ展開になりそうだけれど語る事で心が開放される事だってあるのじゃないかしら・・・
少なくとも私たちは受け止めているつもりですよ
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コメントありがとうございます (忠太)
2008-05-23 22:23:41
☆obichannさん
☆kayoさん
☆トッペイさん

人に受け止められるって、こんなにも元気が出ることなんだ~!

コメント、遅れましたけれど、心から感謝してます。
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