のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

岳飛 / 「満江紅」

2014年08月10日 04時10分58秒 | 音、楽し♪
「満江紅」は、

漢詩なのですが

中国の庶民に親しまれて

歌にまでなってます。

詩のテーマは

愛国の至情です。

でも、

漢詩は

難しいので

とりあえずメロディやリズムを

楽しんでください。




どうです?

楽しめましたか。

歌詞となった漢詩を下に書き出しておきます。

典拠は、

「詩詞世界」

というサイトです。

ただし、フリガナや意味の記述、適当に追加しました。

☆ 記事URL:http://www5a.biglobe.ne.jp/~shici/p8yuefei.htm


「満江紅」

怒髮  冠を衝き,
欄(てすり)に憑(よ)る 處(とき)、
瀟瀟(しょうしょう-意味:雨がザァザァのザァザァ)たる 雨 歇(の)む。
望眼(意味:遠目)を 抬(もちあ)げ、
天を仰ぎ  長嘯(ちゃうしょう-意味:長く音を伸ばす、唸る)すれば,
壯懷(意味:壮大な志)  激烈。
三十の功名  塵 與(と)土,
八千里路(意味:野戦攻城の歴程)  雲 和(と)月(くもとつき‐意味:昼夜を厭わず)。
等(意味:ありきたり)にする 莫れ、白く了(なりおおせ)たる  少年の頭,
空しく 悲切(意味:悲しく切ない)。


靖康(せいこう-意味:「靖康の変」の略か)の 耻(はじ-意味: 恥と同じ),
猶ほ未だ雪(すす)がず。
臣子(しんし-意味:家来)の 憾(うらみ),
何れの時か 滅せん。
長車(意味:戦車)に駕(が‐意味:乗る)し,
賀蘭山(がらんさん‐意味:賀蘭山)を 踏破して 缺(こぼ‐意味:峠越えをする)たん。
壯志あるもの  饑(うえ‐飢え)しとき 餐(さんー意味:食)するは 胡虜(意味:異民族)の肉,
笑談して  渇(かわ)きしとき 飮むは 匈奴の血。
頭(はじめ) 從(よ)り、舊(もと)の山河を 收拾(意味:奪回する)せるを 待ちて,
天闕(てんけつ‐意味:天帝の宮殿の門)に 朝(ちょう、意味:参内)せん。


どうも歌詞が難しいですね。

参考までに、

サイト「心声 ~中国語で語る心の声 」による

漢詩の前半を現代語訳を

紹介します。

「怒っているぞ!
髪は逆立って冠を突き飛ばしそう。
欄干に身を寄せて、
激しい雨が止んだところに。

眼を上げて、
空を仰いで叫んだよ。
この胸は激しく熱い。

三十にもなったが、
その戦功はまだちりと土、
形になっていない。

これからは
八千里の長征へ
雲と月とともに昼夜兼行で行こう。

急がなければ、
この少年の頭はすぐ白髪になる。
その時になったら、
ただただ
空しく悲しむ。」

☆ 記事URL:http://zyh.cocolog-nifty.com/xinsheng/2006/04/post_88d6.html

実は、

歌詞となった漢詩を

紹介したのは、

「郊遊(ピクニック)」という映画を

紹介したかったからです。

この映画、

僕は、

「THE BIG ISSUE」(VOL.244.8月1日号)のM・Hさんの

コラム「路上から」で知りました。




☆ 映画HP:http://www.moviola.jp/jiaoyou/

映画の舞台は、

台湾です。

日本と同じように非正規雇用が

増えているようです。

主人公は、

「看板持ち」という仕事をして

仕事をして日銭を稼いで

生活しています。

主人公の口から、一つの漢詩が

こぼれます。

それが冒頭に紹介した

南宋の武将、

岳飛が残した、

「満江紅」という

苛烈な愛国の情を詠う詩だったわけなんです。

どういう気持ちで

この詩を

口ずさんだのか

知りたくなってこの記事を

書きました。

しかし、あれこれ考える前に、

映画を見た方が

文脈の理解は早いと思いますんで

ここで止めます。

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