1月21日

2007-01-21 20:15:16 | Weblog

駆け通るこがらしの胴鳴りにけり     山口誓子

 こがらしがどうっと、疾駆の勢いで吹き過ぎる。こがらしを一つの胴体に見立て、びゅうと鳴る凄まじい音を量的に把握しようとした。猛獣の胴のようでもあり、中ががらんどうの筒のような胴ともとれる。「胴が鳴る」の表現が誓子独特のものである。