駆け通るこがらしの胴鳴りにけり 山口誓子
こがらしがどうっと、疾駆の勢いで吹き過ぎる。こがらしを一つの胴体に見立て、びゅうと鳴る凄まじい音を量的に把握しようとした。猛獣の胴のようでもあり、中ががらんどうの筒のような胴ともとれる。「胴が鳴る」の表現が誓子独特のものである。
駆け通るこがらしの胴鳴りにけり 山口誓子
こがらしがどうっと、疾駆の勢いで吹き過ぎる。こがらしを一つの胴体に見立て、びゅうと鳴る凄まじい音を量的に把握しようとした。猛獣の胴のようでもあり、中ががらんどうの筒のような胴ともとれる。「胴が鳴る」の表現が誓子独特のものである。