風邪の母子抱きあふかたち玻璃透る 西垣 脩
「玻璃透る」は、ガラス戸を透けて見えるということである。なにかの用事で庭に出てひょっとガラス戸に顔を向けると、風邪を引いた母と子が家の中で抱き合って立っている様子がガラス戸を透けて見えた。幼子は母の胸に顔をもたせ母は顔を子の頭に寄せている。風邪の母は、自身の体を休めるように静かに、風邪の子を抱いている、母と子の一心同体の愛情深い姿を目にしたのである。
風邪の母子抱きあふかたち玻璃透る 西垣 脩
「玻璃透る」は、ガラス戸を透けて見えるということである。なにかの用事で庭に出てひょっとガラス戸に顔を向けると、風邪を引いた母と子が家の中で抱き合って立っている様子がガラス戸を透けて見えた。幼子は母の胸に顔をもたせ母は顔を子の頭に寄せている。風邪の母は、自身の体を休めるように静かに、風邪の子を抱いている、母と子の一心同体の愛情深い姿を目にしたのである。