1月16日

2007-01-16 20:11:29 | Weblog

雪山の風来るまでにちかづきぬ       篠原 梵

 雪山が遠くに見えている。だんだんと雪山にちかづくと、吹く風の冷たさが違ってくる。雪山からの直接の風が吹いてくる。颪と言われる風であろう。たとえば、篠原梵の出身地である松山ならば、松山市内から、中四国で一番高い石鎚山の雪嶺が望める。国道33号線を久万高原町の方へ向かい、ちょうど一級河川の重信川の橋までくると、急に風が冷たく、雪山からの風を感じることが多い。橋を越えると、気温が違ってくる。この句にも梵が得意とする、自分と、雪山といったような、二物の関係を伸縮させて句を作る一つのパターンが見られる。