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軽キャンパーのすべてが分かる本

2010-01-07 | キャンピングカー関連資料
ネタがないときは蔵書(?)の書評に限るというのは内緒。

軽キャンパーのすべてがわかる本
近田 茂,丸山 誠
東京地図出版

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「すべて」が分かる、というのは少し誇張がないわけではない(既に軽キャンピングカーに乗られている方を中心に違和感の声もあるようだ)が、我々夫婦のような「初心者にとって」という意味であれば十分に役立つ本だと思う。

基本的には、「キャンピングカーって本当にいいもんだよ」のテイストに近く、軽キャンピングカーに初めて興味を持った人が最初に疑問に思う点(そもそも何人ぐらいで寝られるのか、普通免許で乗れるのか、維持費は普通の軽自動車と違うのか…)について特に焦点を当てて説明しているところがこの本の特徴である。

軽自動車特有の問題としては、ナンバー(登録区分)の問題がある。つまり、軽自動車ベースであっても、5ナンバー(小型自動車)なのか、4ナンバー(小型貨物車)なのか、はたまた8ナンバー(特殊用途自動車)なのかによって、維持費や定員・ポップアップルーフ(8ナンバーを取るためには、流しの前に160cm以上の室内高を確保する必要があるらしく、ほぼポップアップルーフ・ハイルーフが必須だと思われる)の必要性などが変わってくるし、さらに、軽自動車登録(黄色ナンバー)になるか普通自動車登録(白ナンバー)になるかによって、さらに維持費の違いがある(たとえ軽自動車ベースであっても、改造の結果普通自動車登録になることもありうるというのは、おそらく説明を受けなければ思いもしないだろう)。このような点にも注意が払われている点では、特に軽キャンパーに焦点を絞って検討している方に向いていると思う。

類書では、軽キャンピングカーとコンパクトな普通自動車ベースのキャンピングカーを同時に扱っているものも多いが、上記のように、軽キャンパーには特有の注意事項があり、ある程度紙面を割いて説明する必要があることから、本書の軽キャンパーのみに絞った割り切りは十分評価に値するのではないだろうか。

<追記>
欠点としては、カタログの写真がカラーではない(白黒)ということが挙げられる(前半はカラー)。興味を持ったモデルが見つかったら、「軽キャンパーfan」などの雑誌やビルダーのカタログなども含めてさらに踏み込んで調べた方が良いのかもしれない。

ケータリングカー(移動販売車)

2010-01-03 | キャンピングカー関連資料
キャンピングカーに似たものに、ケータリングカー(移動販売車)がある。
我々がキャンピングカーを見分けるときも、8ナンバーなので紛らわしいこともあり、どういう位置づけなのか興味があったし、形そのものが面白いものも多いので、改めてまとめてみる。

まず、Wikipediaの特種用途車両の項によると「運搬用として8ナンバーが認められているようである。

形については、(軽)トラックを改造したもの、バンを改造したもの、乗用車を改造したものなどいろいろな種類があるが、この辺はまさにキャンピングカーに通じるものがある(実際、キャンピングカーのビルダーには、このような移動販売車も製作しているところが多い)。

水場・厨房があるなど、移動販売車はキャンピングカーと共通する面も多いが、おそらく一番の違いは、就寝設備、要するにベッドがあるかないかだろう。上にも述べたように乗用車を改造した移動販売車(カローラルミオンを改造した例もあるらしい)が可能である理由の一つは、ベッドが必要ないことでレイアウトの自由度が広がるからではないだろうか。

とりあえず、以下に目に付いたウェブサイトをいくつか紹介する。

1.たこ焼き屋を激写したもの。軽バンベースだろうか。ポップアップルーフに注目!(Rich氏のアジアほんにゃら写真館様より)

2.東京モーターショー2004よりスズキキャリィベースの移動販売車の紹介(Car@Nifty)

3.同様の軽トラベースの移動販売車(横手焼きそば栄屋)

4.こんなに大きい移動販売車もある(四季菜)

5.「くまちゃんプリン」という山口の移動販売車はデザインがすごい(山口宇部経済新聞)

6.ハワイの揚げドーナツの移動販売車(湘南経済新聞)

7.京都のパン屋さん。これもサイドオーニングがついている(ウーマンエキサイト>グルメ>おいしい!)

8.富山の移動販売車(グランドプラザブログ様より)

9.珍しいジープタイプ(寝る必要がないから実現できたレイアウト?)(Umakamon-BLOG様より)

10.ロンドンバスタイプのものもあるらしい。止まっている(移動販売車でない)ものは見たことがあるが、動いたら相当のインパクトがあるだろう(hit corporation)

11.やはりというか、トレーラータイプもあり(エクストリームモータースポーツ)。

12.北米仕様・タコス販売車(カローラルミオンベース)もあるそうな(Response.jp)

13.移動販売車関連の書籍も結構あるらしい。商売が絡むのでキャンピングカーとはまた違った意味で奥が深そうだ。

こうやって見てみると、実用重視のトラックベースのものを除けば、外見のインパクトをかなり重視して作られているように思う。特に、シボレー?・ジープ?・VW・はたまた2階建てバスなど、インパクトがありそうなベース車が選ばれる傾向があるようである。

キャンピングカーって本当にいいもんだよ

2009-12-29 | キャンピングカー関連資料
キャンピングカーって本当にいいもんだよ
渡部 竜生
キクロス出版

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日本初のキャンピングカー評論家という触れ込みの渡辺竜生氏の本。実は、そのうち紹介しようと思っている「軽キャンパーのすべてわかる本」と同様に、初心者目線で書かれている、という意味では最初に読む本として最もお勧めできるのではないかと感じている。

我々のキャンピングカー探しの旅が始まったとき、一番困ったのは「全体を体系立てて説明している本がない」ことであった。なにせ、バンコンとかキャブコンという言葉がほとんど説明なしで使われていたり、「バンコン」と「キャブンコン」については説明があるのに、「ビルダー」という言葉については説明がなかったり、「ベント(ベンチレーター)」って換気扇じゃんとか、極めて見通しが悪い印象があった。

この本の場合は、若干情報が古いところがないわけではないものの、活用法も含めてキャンピングカーを購入するために必要な知識が一通り網羅されているのが大きな特徴である。この手の本の欠点としては、既に知識がある人が読んでもあまり意味がないという点が挙げられるが、この本の場合は、最初から初心者向けをうたっているだけに、思い立ったら最初に読むのが吉であろう。

ちなみに、この本でも、条件に合えばキャンピングトレーラーの購入も検討することが薦められている。最初にその箇所を読んだときは何を言わんとしているのかあまりピンと来なかったが、今は少し分かるようになった気がする。

(ミニバン)車中泊バイブル新版

2009-12-27 | キャンピングカー関連資料
ミニバン車中泊バイブル 新版
稲垣 朝則
毎日コミュニケーションズ

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車中泊についてのイメージが明確になるのではないかと期待して買った一冊。ボンゴフレンディーなどのミニバンに主に焦点を当てて、サブバッテリーシステム搭載など細かいことも含めて、車中泊のテクニックについて触れた本。

新版が出るほど売れた本ということもあり、車中泊を真面目にやりたい人にとっては参考になると思う。ただし、我々も含めて、とりあえず簡単に快適に過ごしたい、という層にとっては宝の持ち腐れになりそうな気もしないでもない。つまり、もし十分な経済的な余裕があるのであれば、キャンピングカーを買った方が近道かもしれないし(著者もこれは認めているようだ)、楽をしたい、ホテル代を浮かしたいだけでここまでやるのは難しいのではないか、ということである。たとえば、前述のサブバッテリーシステムなども、専門の業者に依頼すれば20万円はかかるとのことであるし、自分で配線等をやるには電気工事の最低限の知識は必要であろう。そのような費用や手間を考えていくと、必ずしも「キャンピングカーより安上がり」とは言えなくなってくるのではないだろうか。

むしろこの本が対象としているのは、なんらかの理由でキャンピングカーは買わないが、たとえば、前日の夜に現場入りをして釣りをしたい、とか、バードウォッチングやネイチャーフォトのタイミングを逃したくない、などの明確な目的を持ち、その目的の達成のためには努力を厭わない層だと思われる。

著者の稲垣氏はウェブサイトも持っていらっしゃるので、まずは氏のサイトを見て共感できるかどうかを確かめてから購入するかどうか決めても遅くないのではないかと思う。

<追記>
以前、車中泊を考えた際に、車中泊まとめWikiにはお世話になったのだが、どうも、「車中泊」というキーワードがブログに書いてあると、kizasi.jpを経由して、まとめWikiのトップページに出るらしい。このブログも一時トップページにあったようで少しびっくり。