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ピッコロシリーズ/東北キャンピングカーショー2010

2010-04-02 | 歴代妄想キャンピングカー
かるキャンに続いて、軽キャンパーのピッコロシリーズを紹介する。

軽キャンピングカーはいろいろな制約の中で各社が魅力的な商品開発を行っているカテゴリーである。その代表格がオートワンのピッコロシリーズである。



このシリーズのすごいのは、サンバー、エブリィなど軽バンのほとんど全てをベース車にしたモデルがあることである。

軽キャンピングカーは車内空間が限られているため、どのように空間効率を高めるのが鍵になるが、ピッコロキャンパーの場合は、シンクを折り畳み式にして使わないときは格納できるようにしたり、床下収納や頭上収納をうまく使って、床面積を最大限使えるように考えられている。

下の写真を見ても分かるように、ちょっとした厚さの床下収納を設けることで、麺類や調味料などをうまく収納するとともに、それを見せながらテーブルとして使うこともできるように作られている(下の写真を見ると分かるが、さりげなく頭上収納も用意されている)。バンのハッチを屋根代わりにしてくつろぐのは良くやるが、その下にテーブルを内蔵しすぐに使えるようにしているところが気が利いている。また、運転席でもテーブルが使えるなど随所に工夫が凝らされているのも特長である。



写真にも見える通り、ピッコロシリーズは「5層の断熱材」をうたい文句にしているようだが、断熱に関しては、もしかしたら窓面積が少ない軽バンの方がハイエースなどより有利なのかもしれない(根拠は全くないが)。ピッコロシリーズは木製の内装が売りの一つだが、確かに、価格が安くても安っぽく見えないように工夫しているのは好感が持てる。



今回は購入予定がなかったので、ついつい遠慮してベッドの寝心地などを確かめられなかったが、ベッドの大きさそのものは大体ダブルサイズが確保できているようである。炊事などは屋外を中心にし、車内は主に就寝時に使うのであれば、このシリーズはベストマッチな選択かもしれない。ウェブサイトの情報が少なかったり、雑誌の広告のエドはるみのイラストにちょっと引いてしまったのとで、ピッコロシリーズにはそんなにいいイメージを持っていたわけではなかったのだが、派手さはないものの、実物を見て初めて分かる作りこみが至るところに感じられ大分いい印象に変わった。

<追記>
実は、最初にピッコロキャンパー(シリーズの最初のモデル)を見たとき、なんでスバルサンバーをベース車にしているだろうか(スズキエブリィとかダイハツハイゼットとかがあるじゃないか)と疑問に思っていたのだが、サンバーはリアエンジンのため低床で収納能力が抜群にいいらしく、空間効率を真剣に考えた場合最も有利なベース車であったためだったらしい。この辺も、見た目の派手さではなく、快適さを追求するビルダーの良心が感じられ、ポイントが高い。

エアストリーム/東北キャンピングカーショー2010

2010-04-01 | 歴代妄想キャンピングカー
東北キャンピングカーショーの会場を歩いていると、エアストリームを見つけた。あまりに圧倒されたので、外観の写真を撮るのを忘れてしまったが、ヘッド車としてディスプレイされていたのはクライスラーのようだった。

エアストリームの実物を見たのは今回初めてだったが、エクステリアもインテリアも銀色のアルミをリベット留めした車体は格別の存在感がある。



今回展示されていたのは、常設ベッドが用意されたモデル(23フィートのフライングクラウド?)だったが、質実剛健な外見とは裏腹に、バスルームまで含めてモノトーン調で、モダンで品が良いホテルのような内装はとても好感を覚えた。

内装も金属面が多いので、東北の冬では寒く感じないか少し気になったが、どんな気候でも快適に過ごせるように考えられている(ルーフエアコンもある)とのことで、きっと大丈夫なのだろう。

牽引免許が前提だし、今回展示されたモデルは車両本体価格が約750万円だとのことで、我々が購入することは考えにくいが、根強いファンがいる理由が良く分かったように思う。

かるキャン/東北キャンピングカーショー2010

2010-03-30 | 歴代妄想キャンピングカー
購入するかどうかはともかく、今回の東北キャンピングカーショーで最もインパクトがあったのは間違いなく、コイズミの「かるキャン」であった。



何がすごいって、シャレーアルペンのような三角屋根のフォールディングトレーラーやスライドアウトするアメリカンモーターホームは今までもあったが、それを軽トラックに載せてキャンピングカーにしてしまおうという発想がである。

まず、屋根は下の写真のように、手動でハンドルを回すことにより展開・格納可能である。







屋根を全部持ち上げた状態で、さらに壁を引き出すとスライドアウトし、その上に屋根を乗せて固定すると展開は終了する(最初の写真の状態)。見た感じでは、ほんの数分で展開が可能である。以前紹介した屋根が可動式の手作りキャンピングカーに似た構造であるが、手作りキャンピングカーの屋根はエアコンプレッサーによる移動なのに関わらず、こちらは軽量であるためか、手動で問題なく展開できるようだ。

これだけ奇抜な構造だけに、さぞかし室内は無理があるのだろうと思って中を見ると、意外と広い。さすがに広々、とは行かないが、快適に過ごすための最低限の広さは確保されているし、室内高(の最大値)は2100mmと下手なバンコンをはるかにしのぐ。ベッドはシングルの変則2段ベッド仕様(上段は下段が90度ずれて配置されている)であるが、下段の長辺(=室内幅)の長さが1970mmと、長身でも問題なく寝ることができるとのこと。室内長も1850mmと制約がある中でも頑張っている。



車両とセットで259.6万円から(ユニットボックスのみで173万円)という価格をどう見るかは人によって違うだろうが、Jキャビンミニしかなかったピックアップキャビン的なものに新しい選択肢が増えたことは非常に興味深い。

我々は主に居住性や走行性能などの問題から、軽キャンピングカーの購入は今はあまり考えていないのだが、市場の進展には驚かされる。もしかすると、軽キャンピングカーは今一番熱いカテゴリーなのかもしれない。

ハイマーtouring 320GT/東北キャンピングカーショー2010

2010-03-27 | 歴代妄想キャンピングカー
最近また更新をサボっていたが、ショーから1週間ほど経ち、さすがにこのまま放置するわけにも行かず、ちょうどエクストレイルでハイマーツーリングを牽引する件についてコメントもいただいたので、この機会にハイマーツーリングについて書いてみる。

以前ハイマー系のお店に行ったとき、ツーリングは全然置いていなかったので、今回は全く期待していなかったのだが、東北キャンピングカーショーの会場を歩いていると、ハイマーツーリングを見つけた。可愛らしい外見から常に人だかりが途切れない大人気ぶりであった。



我々がハイマーツーリングの実物を見るのは今回が初めてである。心躍らせながら、ハイマーハイマーいつかはハイマーといつものようにつぶやいて入ってみた。

一番最初に思ったことは、「意外と室内は広い」ということだった。今回見たモデルはハイマーツーリングファミリア320GT(Heymer Touring Familia 320GT)らしかったが、前回書いたエメロードなどと比較すると外見は明らかに(ふた周りくらい?)小さい。しかし、ポップアップルーフを効果的に使用することで、十分な室内高を確保し、狭さを全然感じさせない空間造りをしているのはビフォーアフターも真っ青の匠の技である。さすがに2ダイネットを採用した標準的なサイズのトレーラーと比較すると、全長が短い分狭さを感じないこともないが、休息を中心に考え、サイドテントなどと併用するのであれば十分すぎる装備である(320GTの場合はトイレもついているので、その意味ではまさに必要十分である)。



ダイネットの感じも上品かつ十分なスペースがとられており、とても感じが良い。また、内装も派手さはないものの丁寧に作り込んでいるように感じられた。これなら確かにハイマーにこだわるユーザーがいるのも理解できる。



我々にとっては問題はお値段である。いくらお値打ちとは言え、車両本体価格で316万円となるとそんなに簡単には手が出ない。いろいろな意味で見かけのコンパクトさからは想像できないハイマーの底力を見た思いであった。我々がもし買うとしたらお値段もサイズも一回り小さい230GTだと思うのだが、居住性がどれくらいなのかまた実車を見て考えてみたいところである。

インディアナRV/東北キャンピングカーショー2010

2010-03-24 | 歴代妄想キャンピングカー
東北キャンピングカーショーで我々が最も楽しみにしていたことは、インディアナRVの新モデルエメロード370をこの目で確かめることであった。



というわけで、(また比較的入り口に近かったこともあり)早速エメロード370をチェックしたのだが、実際に見た印象としては「これはこれでありだな」というものであった。まず、全長がエメロード390と40cm程度しか違わないのに関わらず、かなり小さく感じる。より駐車場が探しやすくなることが期待できそうである。また、セールスの方によると室内も390より30cmほど短くなったとのことだったが、レイアウトが工夫されているからか、狭さはほとんど感じない。むしろ、想像していたとおり、シャワールームなどはシンクと便座の位置が離れているため390より使いやすそうである。



欲を言えば、小さい方のダイネットの座席のうち、シャワールームに隣接している方(下の写真右側)は入り口が少し狭いのが気になるのだが、私のように狭い方が落ち着くという人間にとってはそれほどマイナスにはならないだろう(座席の左右が壁で囲まれているだけで、座面の広さは1人なら十分すぎるくらいである)。



また、この小さい方のダイネットは2段ベッドにも展開することができる。2段ベッドが必要ない場合は、上のベッド部を通常のキャビネットに変更することも可能らしい。また、大きい方のダイネットを常設ベッドに変更することもできなくはないようだが、柔軟性を重視してダイネットを残しておいた方がいいのではないかというアドバイスもいただいた。

気になるオプションを含んだ車両重量は820~30kgくらいらしく、さすがにスモールエッグなどにはかなうべくもないが、エクストレイルなども含む2000ccクラスのヘッド車なら十分牽引ができるとのこと。一方、390と比較すると、まだ新しいモデルであることもあり、オプションの値引きはそれほどされないようである。390のエメロードパックに含まれるテレビなどが必要かどうかはともかくとして、お買い得度から考えると390の方が魅力的かもしれない。

結論としては、以前書いたように、我々の場合は駐車場などに問題がなければエメロード390が魅力的であるが、実車を見た限り、もし少しでもコンパクトなモデルの方がいいのであれば、370は検討するだけの価値があるように感じた。

他にも、エメロード390も展示されていたし、軽キャンピングカーのインディ727などもあり、見どころ満載のインディアナRVさんのブースであった。

それにしても、早速完成した370用のものも含めて、各モデルの特製DVDがずらーっと並んでいたのはさすがである。というわけで我々もすかさず370のDVD1枚をもらってきた。