皇帝ダリア

皇帝ダリアが咲くと、
今はいない懐かしい人たちのことを思い出します。
やさしい色の花々が風に揺れて高いところから話
かけているようで…  

と、思っていましたら。

妹から電話。
「今日はお父さんの命日ねぇ」
!!そうでしたそうでした。 なんと親不孝者!
すっかり忘れていたのです。

同時に、あの時の衝撃が押し寄せてきました。
17年前の空の色 …
そう。11月の空と風…皇帝ダリアのころでした。


 静かに咲いていたアネモネが
 薄紫に蒼ざめてゆくのを
 薔薇が紫に萎れるのを
 誰も止めることはできない

 魂は旅立たねばならない
 とどめおくことはできない
 愛すらまとわずに


 空に捉えられた花が空中を飛び踊りやがて
 一瞬のうちに花びらを落とすのを人は見た


これはメイ・サートンの詩の一部です。
次も、メイ・サートンの詩『両親のこと 内なる宇宙のこと』からの一部です。

 わたしはもう誰の娘でもない
 この最後の別れによって
 被いはすべてはぎとられた

 死と愛は完全に和解し
 熟した果実が地に還るように

 わたしの歴史のすべてを載せた船が
 海へと乗りだす

 
読んでくださった方 詩をコラージュのようにして ごめんなさい
父 母 ご先祖様 命日を忘れてしまって ごめんなさい

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